朝御飯は美味しく食べましょう(春風視点)
「「いただきます」」
モグモグ…パクパク…ゴクゴク……………………
…………………………
(会話がない…何話そう…
そっそうだ!まず自己紹介だよね!)
「あっあの!」
いきなり話し掛けられて彼女は驚いたのか
味噌汁を吹き出しそうになったあと
「おっおうΣ(T▽T;)
いきなりどうした?」
「えっと、お互いに自己紹介しませんか?
言いたくなかったら、名前だけで良いですから」
彼女は一瞬キョトンとした顔をしたあと
少し間が空いてから
「あ…ああっ!…そういえばまだ自己紹介してなかったな…」
彼女はどうやら自己紹介がまだだったことに今、気づいたようでした
「じゃあ俺からさせてもらおう
俺の名前は吉川 波月だ、歳は21歳だ、君は?」
「私の名前は春風 風花、16歳
定時制高校の1年生です」
吉川さんは驚いた顔をしてこう聞いてきた
「君…まだ高校生だったんだな…
そういえば両親は?一人暮らしか?」
私は頷き「えぇ」と言ってから吉川さんの質問に答えた
「親は二人とも海外なんで
この家は私1人しか住んでいません」
吉川さんは複雑そうな表情を浮かべながら
こう聞いてきた
「そうか…寂しくないのか」
「ふふっ」と笑ってからこう言った
「お祖母ちゃんがいたから言うほど寂しくなくなかったですよ
と言っても1年前、交通事故で亡くなりましたから、ついに本当に1人になっちゃいましたけど…」
沈黙が続き…空気を変えようと
――パンッ
と両手で自分の顔を叩き
「さてっ、つまらない話しはここまでにしましょう
あなたの趣味とか色々聞かせてください」
吉川さんは少し表情を和らげて
「そうだな、そうしよう」
それから趣味の事や色んな事を話しました
お互い朝御飯も食べ終わったので2人で洗い
洗っている間も話しているのが楽しくて
お互い時間を忘れるぐらい話が弾みました
しかし…
――ピーンポーン…ピーンポーン…
その瞬間私の背中が凍りつきました
吉川さんを追っていた人たちが来たのだと
直感で感じました
吉川さんもそう思ったのか顔を青ざめて
「どうしよう」といった感じの顔でした
私は右足で色違いの床を
思いっきり踏みつけました
すると…
――ガタガタ…
という音がし
「念のため」と両親が作ってくれた
仕掛けが作動した
「ギャアーー」や「ウワーーー」
「命だけは助けてくれーーー」
と言った声が玄関先で聞こえました
次は、波月視点で書こうと思います