ここは何処?(波月視点)
(何かふかふかしてる…ベッドかな?
それに良い匂い…………
いや…待て!俺はあいつらから逃げてたはずだ!)
ハッと目を覚まし辺りを見渡すと
淡い青色の壁紙の部屋…、個性的な置物…、窓から差し込む光…
自分の寝てたこのベッドはふかふか…
いや?これは関係ないか…
(それよりも…)
これが自分の家じゃない…そう分かった時点で
あの時の10時間の逃走劇が夢でない事は分かった
(そういえばここ何処だ?え~と…う~んと…
あっ…思い出したぜ…!(ポン!)
確か、彼女が運んでくれたんだっけ…?)
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それは昨日の深夜の事
足音が近づく
(誰だ?)
目を開け見上げると心配そうにこちらを
見おろす女性がいた
彼女を見て俺は何故かドキドキした
「大丈夫?」
いつもの俺だったら絶対他人を頼らない
でもこの時は…
「追われてるんだ…助けてくれ…」
無意識にそう口にしてた
この時の俺は疲労しきっていた
迷惑になるそれは分かっていたが少しでも側に居たかった
なにも言わず彼女は俺を背負って運んでくれた
あの細い腕の何処に力があったのかは
謎だったけど、凄く彼女の背中が心地良くて
いつの間にか寝てしまった
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そして今に至る
周りを見る事ばかり気を取られてたが
よくよく見たら、自分の服が逃げてた時の服と違っていた
もしやと思い下着もチラッと見ると
(うぅ…着替えさせてくれたのはありがたいが…
下着まで替えてくれなくても良かったような…)
そう…バッチリ下着も替えられていた
同姓とはいえ見られてしまった…
軽くショックを受けてうずくまっていると…
コンコン…
誰だろう?と思い顔をあげると…