報告
「あ、はい、ここはですね…」
もう何が何だかわかんない。でも、一応は恩人だ。礼を言わないと
「こ、ここは、渋谷ダンジョンの8層です。えっと、ところであ、あなたは?何ですか?」
「私はユリアーナ、魔女だ。ところで、お礼を言わせてくれ!私の交信に応じてくれてありがとう!」
交信って何だろう?宇宙人じゃなくて魔女だし?わかんないことだらけだ
「あぁ、まぁ、交信というのは牢獄から抜け出すための手段だ」
「え?牢獄?ユリアーナさん、何か悪いことでもしましたか?」
え?もしかしてわたし、ほんとに悪魔呼んじゃった?
「いや、実はただの冤罪でな。私はこの本のついでに閉じ込められたんだ」
そう言うと、目や鼻、そして耳が福笑いのようについている赤い本が出てきて、わたしはもしかしたら悪い夢でも見てるのかな?と思い、頬をつねった
ちゃんと、痛かった。怖い。
「ま、まぁ、ユリアーナさんは悪い人?じゃないんですね。後、その翼は何ですか?」
「生きるために必要だった」
「ア、ハイ」
そう質問した時、彼女の目が死んでいた。触れないほうがいいんだろう。なぜか親近感を感じてしまったわたしは、渋谷ダンジョン支部に電話した。そしたら、職員さんの仲のいい葉月さんが出てきた。
「ちょっと大丈夫だった!?空が一瞬真っ黒になっていたけど大丈夫!?美音ちゃん!?」
「うん。大丈夫だった。けど…(あの、ユリアーナさんのこと、話していい?)」
「ん?恩人の頼みだ。大丈夫。それにどうせいつかバレるだろうし、どうせ何も変わらない。この程度、何の問題もない」
「じゃあ、支部の職員さんの葉月さんに伝えるね」
「あぁ」
「その人は誰!?誰かいるの?」
「えっとね、この人はわたしを助けてくれた魔女?のユリアーナさんです!」
「ユリアーナさん?そんな名前の探索者は、この辺りで聞いたこともないけど…まぁ、それならよかったわ。早く帰っておいで。その人、連れておいで」
「ありがとう。じゃあ、帰ったら報告するね」
「えぇ、そうして…ふぅ、よかった」
そしてわたしは電話を切った
一話何ページぐらいがいいのでしょうか…900くらい?




