地獄の中で
私は今日もいつも通り、この大きな檻の中でスローライフをしています。今日も今日とて、謎の牙やすさまじく異臭が漂う、そんなものを昼食に、今日も日課の交信を試みています。
「あの飯、毎回思うけど、本当にまずい。食えたもんじゃない、でも、ココはそんなまずいものな代わりに、結構落ち着いてるからねぇ…はぁぁ」
そう愚痴をこぼしていたら、また今日も空が赤色に染まり、流星のように炎が雨のように降ってくる。
「いつからだっけか、ここに迷い込んだの、あの頃は初心だったなぁ。こんな地獄をさらに煮詰めた大地獄みたいなこの場所で何千回も死にかけたあの頃は」
そう、私はそもそもこんなところにくるようなことはしていなかったのだ。ここに来る前は、一万年に一人の逸材と言われ、めきめき強くなってとうとう世界最強となったある日、浮かれて空を飛びながら移動していたその時、何故か森のある一点に凄まじく何か悪寒を感じて、魔女としての魂が疼き、その日ソレに近づいてしまった。ソレは目や鼻、牙などがついている本だった。そして手に取った瞬間視界が暗黒に染まり、気づいたらとんでもないこんな場所にいたのだ。ちなみにここに来た理由は、こんな場所にいるおぞましい見た目でラフに話しかけてくるヤツによると、「ここは神どもがどうしようもないと判断して押し込んだ混沌の中の混沌、まぁ、詰まる所ごみ箱だね!で、キミは、そんな本を手に入れたことによって神の手によってキミ毎ここにぶち込んだってわけさ!運がなかったね!HAHAHA!」と言われた時には本当に全てが嫌になりそうになった。でも、このヤバイ本のおかげでもあり、この本のせいでこんなところでも普通に生きていけるくらいの力が手に入った。正直、この本は私の相棒ともいえる存在に今思うとなってしまったのかもしれない。ハァ
そうしていると、この世界に来てから一万年、初めての交信に反応があった
「悪魔でもなんでもいいので、誰か私を助けてください!…アハハ、やっぱり、誰も助けてくれないよね。ぐすっひぐっ」
「交信が届いている!?オオオマエ!答えてくれ!」
「え、助けに、来てくれてる?う、ぐすん、交信届いてます!早く!助けてください!」
「わかった!今からお前とのパスを繋ぐ!そして今からそこへ行く!」
「ぱ、ぱすぅ?助けて!助けてくれるなら何でもいいの!」
そう、ここは牢獄であるゆえに、内側からは外に出れず、何か外部からの干渉が必要だったのだ




