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星に引かれる。  作者: 湯船子
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君に会った。

夜空が星でいっぱいになった.

生きていく星、死ぬ星、落ちる星、消えていく星。

すべての星が、すべての死が、すべての生命が、今この空にある。

あまり高くぎっしりつまった空の下

私は息もできない町で、星を追いかけ始めた。

落ちる星を追いかけて走り、また走り。 息切れがして、ふらついても、

山に着いては、石につまずいて転び、足首を捻挫しても。

"絶対止まらなかった。

落ちる星は山の斜面をのぼる私をあざ笑うように下に落ちて消えた.

それでも私は他の星に付いて走った。

私を罪はすべてから逃げた.

私は何でも吹き飛ばして、どこでもいいから逃げたかった。

"正面から立ち向かえ"という言葉は信じられなかったから。

私の小さくて狭い肩には、あまりにも多くのものが背負って、ただ転んだと思ってほしい。

お願いだから、お願いだから。

どうか私がこのまま永遠に走れるようにだけしてほしい。

信じた星も落ちてきても、俺は離れないから。

"うわぁ、うわぁ。 "ケッ、 コンロック"

走りながらも、息切れし、涙があふれた。

口から喉までの水分は乾き切っていて、のどが渇くほどだった。

だが、止められなかった。

止めたくなかった。

むしろ解放感に包まれ、もっと、もっと速く走るだけだった。

私を縛っていたすべてのものを追い越す気持ちだ。

涙が前を完全に覆うほどだった。

石につまずいて転んだ.

再び立ち上がろうとしたが、前途はつかなかった。

私は上体から倒れこみ、暗く暗い山隅の坂を下った.

私の背中がドーンと床に着く前に大きな花火が打ち上げられた.

私は床に転げ落ちて、やっと起き上がり、涙をぬぐった.

やっと目をこすって眺めた空には、ただ一つの星は残っていなかった。

それに代わるように、打ち上げたばかりの爆竹が、

大きく冷たい風とともに爆発した。

強く吹いてきた風は、身を切るようにこっちに吹きつけた。

風によって翻る桜の花が、 空を彩る花火が、

まだ少し早い桜の満開に代わるように、 大きく大きく咲き誇り、

永遠に見ることができないような、夢にも出られないような風景だった。

そして、そこで、

まるですべての時間が止まったようなここで、

君に会った。

文章に異常な点があったら感想で知らせてくださればありがたいです。

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