おにいちゃん・・・・・・なにか言う事ありますよね・・・・・・・・・(怒)
謹慎になった俺はその後、勿論、自宅にも知れ渡り、教師だけではなく両親にもこっぴどく怒られたのは言うまでもない。ご存知の通り親父は絵を描いたような昭和の人間で些細な不祥事でも心を折れる程怒られるのは当たり前で、今までそんな親父の機嫌を損ねないように小さい頃からその顔を伺いながら暮らしているのは覚えている。
それで親父を久々怒らせたのは高校生ではこれが初めてで、その迫力は昔に劣らず健在で、内容は覚えてないがはっきりしていることは、親父の目の前で数時間も正座をし、顔を俯きながら怒鳴り声を鳴り響いたのは覚えていた。そしてその長たらしい説教が終わり親父から正座の解放を言われたころには、しばらく立てない状況だった。確かに謹慎になったのは俺の完全な自業自得だが、それに見合う説教ではないと改めて思った。
それだけでも苦い思いをしてるのだが、その後姉ちゃんのマンションに戻って、姉貴が膝枕をして強制に俺の頭をよしよしと甘えるのもいい年して、親父の説教タイムと同等の時間行うので、それもある意味嫌な感じだ。
親父の鞭と姉の飴、その双方の連携のせいか俺はこの一日が数日にも味わう程不快でしょうがなかった。
まぁその後は来週の月曜日まで(というか厳密にいえば学校側の指示があるまで)姉のとある条件の元課せられた課題と反省文をやることになり、俺は夏休みの宿題は早急に終わらせる派なのでこれから始まる夏休みの宿題のデモンストレーションと思いながら、寝る間を制限しながら早めにこなし、気づけば水曜日の正午にはすべての課題を終わらせ自由な日々を掴んだのだ。
そして、その事を姉貴にメールで連絡し、姉に言われた条件の通り、学校の友達との連絡を許可することが出来た、まぁ謹慎の条件で学校からの人間と連絡をするなと言われたが、うちの姉はブラコンで基本ゆるゆるなのだから、条件に合ったことをすればなんでもしていいという方針なので、信頼する仲間である宗介と九頭竜にこっそりと連絡をとった。
だが、九頭竜に連絡するのは失策だった。放課後、連絡を取った仲間がこの違反行為が学校側にバレないように制服ではなく私服で来るようになったのが、俺は現在私服姿で仁王立ちで奮起している九頭竜に今週二度目の正座をし頭を伏していた。
理由は勿論、勝手に行動し、謹慎になったことだ。
「てめぇ・・・あれ程、変な事をするなって言ってんのになんでそれが守れねぇんだよ。あぁ!!!」
「す・・・・・すみません」
「謝ってそれで済むと思ってんのか。自分がなにしてんのか分かってんのか!!!」
九頭竜は俺の事を思ってか胸倉を掴み半泣きの状態で突っかかってくるのだが、表情を見ると、言動行動と表情が合ってなかったが俺の事を一番に思っていたのが明白だった。
「まぁまぁ・・・・九頭竜さん、都も反省してるから許してあげなよ・・・・」
「おい沖、そんな奴をかばうと調子に乗って付け上がるぞ」
「うう・・・・宗介・・・・お前は俺の癒しだ。今すぐにでも抱きつきたい気分だ」
「おいお前、思ってることが口に出てるぞ・・・・」
「ははははは・・・・元気でなによりだよ」
こう冗談をいいながらもこいつらが俺の事を心配してくれるのは本当に良かった。持つべきものは最愛の恋人と、最良の友人だな。
「それはそうと、宗介、お前期末テスト全部帰ってきたけど、良かったな殆ど60点以上で、お前はやればできると信じてたぞ」
「はは・・・とは言っても数学は都が教えてくれなかったら今頃赤点確実だったよ・・・」
そう樹は苦笑した。うん、相変わらず可愛い奴目・・・さて、次は恋人の九頭竜の結果を改めてみるとみるとほぼ全教科オール90点以上、さすが俺の最愛の彼女だ。宗介には悪いけど久々にイチャイチャしようかな・・・・・っと
「ああ~~~~~いいな二人共俺は謹慎だから、結果が分かるのは謹慎明けかな・・・・」
「まぁお前なら、大丈夫だろ・・・それよりもオレの事を・・・・」
「そうだな、九頭竜お前は・・・・・」
「ちょっとみゃこ君、みゃこ君・・・誰か忘れてないかな?」
うん?今誰が叩いたんだ?俺はその先に目を向けると右頬に顔を殴られたことを現わすように頬が膨らんで絆創膏が張ってる大けがの男がいるぞ?
誰だよこんなやつを家に上げたのは?まったく最近の都会の不審者は堂々と人の話に割り込むのか?よほどお巡りさんに逮捕されたいようだな・・・・・
「誰だっけ・・・・・・・・?」
「俺だよ俺、こないだお前に殴られた張本人の木野原樹だよ。お前俺を本気で殴っただけではなく、存在を忘れるなんていい度胸だな?」
「木野原樹・・・・・・・・・・すまん・・・・思い出せん。いつ、出会ったんだ」
「おいおい、俺はいつゼロノスカードを使ったんだ?なんで元親友の顔を思い出さないんだよ」
いや・・・・・知ってるよ。こいつの顔を見ると懲りずに茶化したくなる・・・・
「おい、木野原、てめぇ!!!大河を謹慎に追いやっただけではなくオレとの話を邪魔しやがって、今すぐここから飛び降りるか?ああ!!!」ドカン!!!
「ここ五階だぞ。落ちたら間違いなく死ぬぞ・・・・」
「なら落ちてしまえ!!!てめぇがヘマしなければ大河がこんな目に合わずに済んだのによぉ!!!!」
「俺、一応被害者なのにこうも一方的に責められるなんて、理不尽すぎるだろ」
「まぁまぁ、樹も反省してるから、いいじゃない・・・」
宗介の言う通り俺は、謝ることにする。まぁ結果としては俺の方が一番悪いからな・・・・
「悪かったよ殴って・・・・・できれば、これからも親友でいてくれたら助かるのだが・・・」
「あたぼうよ、俺とお前は同士じゃないか。そう簡単に引き裂かれるもんかよ」
そうだな・・・・・俺とこいつの友情は明らかに他と比べてら絆は深い。
俺とこの馬鹿が簡単に和解できるんだから涼ざーさんと涼浦も和解できるだろ・・・
「あのよ・・・・お前のあの時のストレート、気持ちいい程、快感だったぜ。後などうせ殴るのならよ。あんな廊下でより、一目がつかない場所で殴ってくれよ・・・それなら謹慎にならなかったはずだぞ・・・」
「前言撤回お前との友情もここまでだ!!!!この悶絶ドM野郎!!!」




