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未定  作者: Li
9/24

2-4彼について。

「すみません。ここにある白、黒、赤ってなんですか?」


「あ!そちらは珈琲の焙煎時間が違っていまして、順に長くなります。」


????


「えーと、赤が一番焙煎が長いってことですか?」


「その通りです。」


「そ、それなら、赤?で。」

「そっちは何にするか決めた?」


「私はこのヨーグルトパフェで。」


「パフェ!!」また復唱された!


笑顔で乗り切る。


「畏まりました。以上でよろしいですか?」


「はい。」




「ねえ。何で赤にしたの?」


「ねぇ。パフェってなに?」


「ねぇ。白も捨てがたかったんじゃない?」


「ねぇ。お腹減ったって。」


「ねぇ。黒でもよかったんじゃない?」


「ね。」


「「ね。」じゃないよ!」

「私の質問は?」


「そんなことより君は何でパフェなんだ!?」


「食べたかったんだもん。」


「じゃあ仕方ないか。」


「で、そちらは?」


「理由なんてない。ただ何となく。だ!」


「ふーん。」

「私の勝ち。」


「なんでだ!!!」


「だって根拠剥奪」


「それを言うなら、根拠薄。。。なんだっけ?」


「さあ?」

「忘れた。」


「スマホの出番だ!!」


「いいからいいから。それより今日は何の日か知ってる?」


「勿論知ってるぞ!」

「あれだろ、確か1942年くらいの時に熊が脱走したっていう」


「なんじゃそれ!?違いまーす!」


「知ってる。」


「じゃあどうぞ!」


「あー、そうだった!来年の今日が海老ちゃんのお葬式だ!」


「酷い!!!!」

「何でそんな酷いこと言えるの?」

「まだ海老ちゃん元気だもん。」


海老ちゃんというのは、私が飼っているその名の通り、海老です。小さな瓶に入っていて、ピョンピョン中で跳び跳ねている。とっても可愛いペットだった。


「今のは悪かった。そんなつもりじゃなかった。」


「ホントだよ。二度と言うな!!」


「あれだろ、付き合って3ヵ月。」


「え!?覚えてた!!」


「勿論。」


このタイミングで珈琲が運ばれてきた。


「パフェはもうしばらくお待ち下さい。」


店員さんが後にする。


「で、それがどうかしたのか?」


「3ヵ月だよ!凄いよね!」


「そんなことは知らん。」

「60年一緒の老夫婦もいる。」


「そりゃそうだけど。」

「よく持ちこたえた!私。」


「君がそれを言うか!!」


「当たり前です。」


「貴方は何か勘違いしてるんじゃない?」

「もっと感謝されてもいいと思う。」


「はいはい。ありがとうございました。」


パフェが運ばれてきた。


「わー、凄いね。美味そう!!」


「失礼します。」


食われた!!


スプーン取られて最初の一口食われた!!!


「( ̄▽ ̄;)」


「どうした?」

「何か問題でも?」


「そういうことしないよ!普通は!!!」


「普通って何?」


「やっぱり貴方は何か勘違いしてるんじゃない?そうに決まってる!!」


「そうかな?まーいいじゃん。」

「君は何で頼んだっけ?」


「え!?」


「食べたいから頼んだんだろ。」

「見たら食べたくなった。それだけ。」


「またそういうこと言うか!」


「何が悪い!」


「開き直りましたー。この人最悪です。」


「よくこんな最悪と付き合っているな。」


「最悪なので、しょうがなく面倒見てあげています。」


「おー!!そりゃー素晴らしいな。」


「じゃあ、あーん❤」


「( ̄▽ ̄;)」


やるはずない!!!ってか、出来るはずない!!!

パクつく私がいた。

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