表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未定  作者: Li
15/24

3-5彼について。

「今日は長いね、いつ頃なおりそう?機嫌」


「…そういうところ、ほんっとに嫌い」


「こっちだって、黙られるとどうしたらいいかわからん」


「黙らせてるのはそっち、怒らせるのもいつもそっち」


「全部こっちのせいか?」


「…そう言いきれないのは、私のせい」


いつでも自分が正しいの?

私の意思は?気持ちは?考えたことあるの?


言いたいことはいっぱいある、でも。


「何を言えば、君の好きな私なのか、わからなくなるんだ」


この人のことが、大嫌いになりそうで。

でも、そう言い聞かせるほどに、どんどんこの人に固執して。

好きだと言うことすらはばかれるほどに気持ちは膨らむ。膨らむ。


「また泣きそうな顔をする。


君は、馬鹿みたいだね」


何も言わない私の手を彼はつかんで握る。

驚いて顔を上げる。彼から手を繋ぐことなんて

今まで数えられるほどしかない。


「月命日だ」


「…そう、なんだ」


「不謹慎かな?手なんか繋いで」



舞い上がる私と、

この繋がれた手に意味なんてないんだと

言い聞かせる私とがせめぎあい、つい、だ。


彼の変化を見逃した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ