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『剣と魔法と光線銃って!?』  作者: Ark-Royal(Aircraft carrier)
『入り乱れる天空人達の追憶』
28/35

『静寂に咲くあの花のように――』――最終回。前編――

はいっ!


又々続けてお待たせいたしましたっ!


前回に続きます今回はっ?



巨大移民船の遺跡内に未だ残る大勢の人々を避難誘導する者達。その状況をチェックし、ジェイは発進準備中のランチ内ブリッジに向かう。

しかし、そのブリッジ内で移民船脱出の作戦の指揮を執るエルザスは、遺跡内部の異常な変化に戦慄していた!


果たしてっ?



康介「つー訳で、かれこれ長々と続いていたこの章もいよいよ?」


マイ「クライマックス前夜祭なのですっ!」


康介「だぁ〜かぁ〜らぁ、マイ。あんたは”部外者”だって前々回から」←









シルビア「始まり始まり……ふw」←

 

 



 ――マイナス140~270°の死の暗黒の世界をぼんやりと照らす色とりどりに浮かぶ空間。



 主に水素分子で構築されるガス雲が1cm°あたりに対し100~100万個単位の密度で結成されている『分子雲』と呼ばれる宙域が点在する。



 その分子雲事態の略中心点付近は特に密度が高く自らの重力により更に高温に密度が収縮され、最終的にこの漆黒の空間を鮮やかに青白い炎で照らし核融合現象を引き起こす。

 この宇宙そらに一際美しく咲く花。生命の源にもなる恒星が新たに誕生する瞬間でもある。


 しかし――その神秘的にもなる大自然の息吹をも一瞬にして滅ぼす悪魔の花も又存在する。


 人為的に自らの種族をも滅ぼす恒星破壊兵器。ダライバル星間国家連合が開発し、運用するメデューサ……そしてアンゲロイ連邦が開発したラフレシアの存在も又、この永遠と言われる大自然が産出した節理なのであるか。


 人類も又、自らの殺戮の最果てにてその応えを得るには未だ未熟な種族なのかも知れない――








          ▽







          ▼









「各班の誘導員に従い足元に注意してゆっくり列を乱さずお進み下さいっ」


「あんた、天空人の言う事を信じるのか?こんな不可解な地震はきっと」


「これは天罰だっ!俺は…天空人の言う事を信じたら」


「大丈夫です。メリクリウス帝國から天空人に協力を要請された者です!心配いりません。ちゃんとした脱出する計画に元ずいての事ですから。誘導員に従って一例に並んで下さいっ!」




 白地に赤い刺繍が入る甲冑を纏った騎士らしい者や、それと類似した民族的衣装姿の者達。

この遺跡がある地方を領土にするメリクリウス帝國に使える兵士なのだろうか。

 帝國領内から盗賊討伐の任務がてらにこの地を視察しに訪れた帝國首都『マヨヒガ』に使える神官が引き連れて来た部隊の者達。

 この惨状での誘導員に志願し全員一団となり協力をする。




 この頼もしい協力者の指揮を今現在待機中の脱出用ランチ内で行うエルザスや康介を含む天空人達。これも又。この星に根強く受け継がれて来たメルゥーラの導きによるものであるのか。




「第34区画から67区画まで生存者は無しだな。後は、あの人達に任せれば心配ないかな。すみませんっ、自分は次の大仕事があるので誘導班の整理をお願いしますっ!」


「ああ、お任せ下さい。それにしてもジェイくんと言ったかね?お前が手に持っているそれも気になるが、お前も天空人なのか?」


「あ、これですか?うん。多分説明すればかなり長くなると思います。全員無事にここから脱出出来たらゆっくり話しますよっ。それじゃあよろしくお願いしますっ」




 さっきまで避難状況を調べ、開いていたタブレットを肩掛けの専用のバックに器用にしまい込む。

誘導員の者に軽く挨拶し、待機中のランチ。及び康介やナッサウ達が使用する機体の最終チェックする為に駆け出す。


 その途上に目に写る各自ホール内に句集められた避難民達を声を張り上げながら誘導して行く兵士達。



 兵士達に誘導されて行く避難民の中には鮮やかな深緑の整地に銀に輝く飾りを揺らすメルゥーラの信仰者衣装。千切れた布――少しはだけるような着こなしで薄汚れた姿の何処かの村人らしき人々。隣国にもなるドマーニ王国を裏切り盗賊に成り下がる者など様々だ。



「凄い人混みだよな、とにかくこの人達全員の命がかかった大仕事。絶対に成功させなきゃ」




 時折激しく揺らぐ巨大移民船。そのつど足元を掬われないよう注意する中、突如自分の身体を支えるように手を掴まれる。



「――あれ?何で又わざわざ来たんですか?…ナッサウさんは最後の大事な仕事があるんでしょ?だからゆっくりと身体を」


「むっ!全く…一体どっちがゆっくりだか。あたしに気を使うよりジェイ自身あのサボり康介を見習い身体を休めろ。誘導係の視察自体無駄な体力を使う。本番に本領を発揮出来なければ意味がないのだからな」



 程よく揺れながら掴んだ右手を引っ張られる。ジェイは大きな都市で見かける鉄の馬車を駆る彼女に一瞬戸惑う。元々は自動車と呼ばれる乗り物らしいそれ事態をこんなにも身近に見るのも初めてなのだろうか。それを使用するナッサウの隣になる助手席に座らされる。



「あの。もう一つ質問いいですか?」


「なんだ?ジェイは自動車を知らないのか?主な移動手段で使用する…」


「あの。自動車なら自分の街でもたまに見かけますよ。燃料にガソリンじゃなく、発火制の高いNiger(にげる)Dragon(ドラゴン)。黒龍が持つ油はかなり貴重な純度の高い燃料で売買されていますし」



 ジェイの産まれ故郷にもなるメリクリウス領内でのある市場。天空人が落として行ったであろう様々な便利な機械類がある意味この帝國を含む地域の発展に繋がる歴史を自慢げに説明する。



 しかし、その便利さ故に人々が過ちを起こしうる危険性の高い事も――






 彼が見上げる視界に入る天井を突き抜ける景色がゆっくりと流れる。本来この土地での古くからの仕来りや生活を便利な物に変えたしっぺ返しの如く…役300〜400フィートに渡り抉られる形で出来たホール。



 数時間前での康介達とナッサウが駆る可変戦闘機同士での空戦(ドックファイト)が繰り出した結果の爪跡にもなるそれを見上げながらジェイは自分の産まれ育つこの星が――いつしか取り返しのつかない所まで来ているのではないかと不安げに彼女に促す。



「そうだな、本来はあたしを含む天空人はこの星やその他の惑星や恒星の自然を壊し。生態系云々よりも、場合によるらば”其々の世界を滅ぼし”て来た血塗られた種族。お互いの組織での永遠に続く戦争。殺し合いを繰り返してきた歴史を持つ。それに」



「別にそこまで真剣な話をしなくても大丈夫ですよ。その手の話はあいつ、康介に嫌と言う程聞かされましたしね。どんな酷い歴史でもそれに過去があってこそ今の自分の存在があるし、結果的に元々は殺し合う相手のナッサウさんと康介が仲良くなったのもその結果のおかげだと思います」




 結果的に招いた惨状……お互いに出会い頭での衝突があの移民船自体に未だ眠る縮退炉内に残る高出力エネルギーの暴走にも繋がる。


 しかし結果論のみの最悪な自体だけではなく、その戦闘で跡形も無く吹き飛ばされる方で出来たブリッジ付近を抉る巨大ホールが一番の安全な場所にも繋がる事になり。

 この遺跡を根城にする盗賊団。更にその盗賊団と契約を元に各地の街や村からさらわれて来た奴隷を含む者や、その盗賊を退治しにこの遺跡に来たメリクリウスの軍人。



 皆其々違う運命や使命を持つ者が、一つの事件をきっかけに一団となり暴走し出す遺跡から脱出する作戦に粗全員が賛同する事になる。




「ふふ。あたしは又ジェイとこんなにも興味深い会話をする。これもやはり」


「はい、紛れもなく、自分とナッサウさんとのこんなお話も”結果”です」


「ふふっ、そうだな」




 幅数十メートルはあろうランチ後部ハッチが口を開き、各班に従い避難民がゾロゾロと乗り込む様が視界に入る。既に僅かばかりランチに残るエネルギーを再燃焼させ融合炉に火が灯ったのか。



 程よくも頼もしい音響と振動がする後部ハッチ内部を中をジェイを乗せたバギーが横切る。



 各所天井から照らす電灯が続く通路を抜け、所狭しと足を滑らす協力者達に軽く会釈。更に数十メートル進んだ先にある操縦席にもなるブリッジにジェイは足を運ぶ。






          ▽





「すみません、遅れましたっ!」


「あ、ジェイか?悪いが避難民の搭乗報告は後にして、ナッサウちゃん。すまないが既に移民船内部の中枢から異常なまでに上昇するエネルギーを各種センサーが感知してるんだな。うん」


「エルザス?…あなた。まさか残りの避難民を……くっ!…それが、現実か!」



 きっぱくした状況に拍車をかけるようにナッサウの煮え切らない罵声がブリッジ内に響き渡る。

両手を組むエルザスが、ある手段でのやむおえない決断に思い悩み、ジェイの表情を伺う。


 ナッサウは苛立ちを抑えるようにブリッジ内の壁を叩く。



 状況がきっぱくし、一刻を争う自体に発展する。思い悩むエルザスの脳裏には、かつつてのアンゲロイ連邦時代でのトラウマが過る。

 ダライバル艦隊との死闘の日々――その日々の中で自身の非常にもなる決断により切り捨てた同胞達。



 そんな、彼等が皆口を揃えるように「死にたくない!助けてくれ!…あいつだけは救ってくれ!」

様々な数知れぬ悲痛な叫びが渦を巻き。エルザスは心配そうに見つめるジェイから視線を逸らし、操縦席側のコンソールに両手を置き伏せてしまう。



 何故、こんな肝心な時にあいつ等が出て来る。又この俺をこんな状況を創り出し切り捨てる決断をさせるのかと!



『ったく、みんなしてなぁに固まってるんだか、なぁ。エルザスさんにナッサウさんよぅ』


「っ!?」


「うっわw…康介ぇ…おま!一体何処をほっつき歩いてたと思ったら、今はサボりなお前の相手を」


『うっせー!サボりってのはなジェイ。こんな時に……いやいや、大体の状況は良く分かってるぜ、だからさぁ。俺の知り合い…っつてもこの状況でも余裕で全員脱出させられるスペシャルな奴。シャルンホルスト内で、いや――俺自身が所属していたダライバル一の最高の技術者と認めるあいつなら、絶対どんな状況でも不可能を可能にしちまう俺の姉貴。"ラスラ・インフラント"ならな』


 エルザスが思い悩む中、突如コンソールごしにこの状況を把握しているかのように入る通信。スピットファイアのコクピット越しからなのか。康介が彼に余裕の表情である秘策を提案する。遺跡の倒壊までの時間データの要求。さらに遺跡内部で既に縮退炉内で起こる暴走での限界点。それを踏まえての残されたタイムリミット内の限られた時間で全ての避難民を救う事が可能な技術を持つある人物を連れて戻ると約束を交わし。そして――康介は……




 つづくっ!






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