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第九話 Aルート

基本的にAルートが本編でBルートがもし違う行動をしていたらという形です


(まぁ、少しぐらい待ってもいいか)


時間がかかりそうなので、とりあえずこちらから行動してみることにした。


「そこのメイドさんは、なんで俺たちと食事をするのに反対なんだ?」


ひとまずは友好的に接して、反応を待つ、自分等に悪い点が有るのならば直せば良いのだから。


「なんでって、アンタたちがお嬢様をエロイ目で見てるからでしょうが!」


「エロイ目でねぇ…」


ざっと見渡して見ても明らかにそんな奴は…いた。


「おい大輔、お前のその目は確かに不審者の目付きだぞ」


大輔は髪の長い女性のことをニヤニヤしながら見つめてこの目付きを外でやれば間違いなく通報レベルだった。


「うん、まぁ確かに俺もこんなのが居たら通報するな」


にっこり笑顔のお嬢さんと話しについていけないオタク以外、つまり俺とメイドで冷たい目線を送ってやった。


「別に私はアンタたちと食べるのは嫌って訳じゃないのよ、お嬢様の頼み事だしね」


その言葉に一瞬お嬢さんの顔が晴れるが、次の一言にしょんぼりすることになった。


「でも、だからこそお嬢様が危険な目に遭う可能性を無視する事が出来ないわ…悪いわね」


「いや、こっちも無理な事を言ったんだ、もし自分の大切な人が危険な目に遭わすかもしれない奴とゆっくり飯を食うなんて俺でもしねえよ」


向こうにはどうあっても断る理由が有るし、大丈夫だとは思うが友人が逮捕だなんて話しは俺も巻き込まれたくない。


時間も経ってきてオタクの空腹も限界に達しそうなので教室に戻る支度をしていたらメイドがこっちを少し驚いた顔で見ていた。


「どうした?」


「い、いや男にしてはなんか物わかりが良いなって思ってさ」


初対面の相手にここまで疑われるのは初めてだが、今回はこっちの大輔(へんたい)という原因が有るので当たり前だろう。


「別に俺も他の男と発想自体は変わらないと思うぞ、可愛い子とは仲良くなりたいし、出来るのならば付き合ってみたいしな」


その言葉にメイドは「そうよね」とだけ洩らし昼食の用意をしていた。


「いつまでやってんだ馬鹿大輔!」


「ふぎゃあ!?」


中々正気に戻らない大輔の鳩尾を殴り気絶させて、空気になっていたオタクを連れてさっさと屋上を出る。


「じゃあな」


「さ、さよならなんだなぁ」


「さよーならー」


「機会が有ればまた会いましょ」


気絶している大輔を除き、四者四様に別れの挨拶を告げて別れた。




「それにしても祐介は凄いんだなぁ」


屋上を出て階段を降りている際にふとオタクが呟いた。


「なんのことだ?」


「さっきの屋上の事に決まっているよ、危なく僕らは完璧に変態扱いされるところだったから」


言われてみればそうだ、あのメイドに風紀委員を呼ばれていたらたとえ無実でも購買の件で説教などがあっただろう、メイドに風紀委員を呼ばれなかったことを幸運だったと思うしかない。


「今日は散々な目に遭ったな、死に物狂いで手に入れたDXサンドはまだ食べてないし、謎の二人組の名前も素性すらわかんなかったし」


名前も聞いてなかった事を思い出して少し後悔したものの、今さら戻って名前を聞けば大輔と同じに見られるかもしれないから戻ることも出来ない。


「いや、これは明確なフラグだよ、祐介」


「ゲームと現実を一緒にするな」


長年悪友として付き合っているがこいつは昔から現実をゲームと混同させるフシが有るから厄介なのだ、ちなみによく俺の家にエロゲなギャルゲを勉強と称して置いていく困り者だ。


「はっ、あの天使のようなお方はどこに行ったんだ!?」


さっきまで気絶していた大輔が耳元で煩いので階段も降りたことだし、廊下に投げ捨てた。


「うぎゃっ! 痛ってえな祐介なにしやがんだ!」


「五月蝿い黙れ、お前の性で俺等は危なく酷い目に遭うところだったんだぞ」


ひとまず大輔を落ち着かせるために屋上でのやり取りを少しだけ誇張して話してやった。


「なん……だと」


「ネタはどうでも良いが、お前どっちが好きなんだ? 言っちゃ悪いとは思うがメイドの方は嫌われてるぞ」


事実あの性格ならば自分の事を後回しにしてあのお嬢さんを気にしそうだが。


「どっちもに決まっているだろ?」


「「…………」」


正直ドン引きも良いところだった。

しかし天罰かは知らないがどこからともなくやって来た新井に持っていたハリセンで頭を叩かれた。

スパァンとハリセンの良い音が聞こえたが、一応亜紀の実家で武術の真似事をならった俺でさえ軌道は見えなかった。

大輔を殴って気絶させた新井は立ち去る前に俺を親の仇を見るような目で見てから走って消えた。


「新井って絶対身体能力亜紀並みだろ」


「松本さんのことでいいの?」


「あってるよ、でもお前はあんまり会ったことないよな?」


「僕の情報量を甘く見てもらっては困るよ」


再び気絶した大輔を引き摺りながらオタクとどうしようもない話をしながら教室に向かった。


Bルートは来週ぐらいの日曜日ぐらいに投稿予定です

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