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最終日 世界が触れる時

遥か彼方から折れ曲がりながら夥しく広がる樹根の分岐に沿って、其れ等は犇めき合い混ざり合い動き続ける…土の粒子そのものが動き回っているかの様な、ざらざとした流れの昏い色の連鎖…その更に底…命の限り動き続け、停止したなら土に溶け込み微細な根に絡み取られ吸収されて彼等の王国の礎へ転生する…作動し続ける事が宿命の、その虫達すら近付こうとしない地の底に、土でも石でも虫でも無い物が有る…巨大な連なりを持つ虫達のダンジョンよりも広大な、その全容を見通す事すら出来ない、金色の兵士から見える範囲の地の底の全てに横たわる一色の夜…虫達の流れが速くなった…小川から急流への変化は、逆流となって根の先端まで行き渡っていた集団が分岐の根元へ根元へと巻き戻り…その時、先程まで単色だった地底に青く丸く大きな何かが見えた…澄んだ水面の様な、幽かに揺らめく蒼…冷たい煌めきの中に、今度は赤々と火が灯ったような色が生まれた…湖の中に燃える様な赤い島が…その島が、金色の兵士の方へ僅かに傾いた…そして再び全てが夜に包まれたが、一瞬で青と赤が現れる…それは明滅だった…それは【瞬き】だった。

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