表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/81

追跡

ジャンニの代わりに窓際の椅子に腰かける。


することも無いのでベアちゃんと話をした。

ゾンビが、盗賊の成れの果てなんじゃないかっていう話。


「まあ、そうだろうな。それにイブレア村の被害者は荼毘に附されていたはずだから。サーラには気の毒な話だろうが、あれだけの人数の遺体を丁寧に葬ってやることは出来なくてな。焼いた後に簡易的な墓を作ったはずだ。だからゾンビにはならんよ」

「そっか・・・」

「それとノルベルトが言っていたことなんだがな。イブレアっていう地名はリグリア王国にもあるそうだ」

「へえ・・・」

リグリアって、アデルモの出身国じゃなかったっけ?オルランドもロレーナもリグリア王国の人だったはずだ。

「リグリアは魔力持ちの割合が多い国だ。国民全員が魔力持ちになれるよう、小さなころから訓練する風習があるらしい」

「魔力って訓練で身につくものなの?」

「ああ、リグリア王国の実績を見る限りはな。それと、リグリア王国のイブレアはな、魔法研究で有名な街だ。魔法学校がある」

魔法学校!

「それってホグワー・・・」

「違うから」

「突っ込み、早!」


そんな話をしているうちに、広場にいたゾンビの姿が見えなくなっていた。


「あれ?ゾンビは?」

「ああ、どうやら引き上げるらしいな」

ベアちゃんが立ち上がり、階下へ移動する。

私は気配で目を覚ましたアデルモに戸締りをお願いするとベアちゃんを追った。


アデルモは心配そうだったけど、出入口の再封鎖を頼み、ベアちゃんとゾンビを追跡する。


ゾンビの姿は無くなっていた。

でもベアちゃんは当てがあるのか、どんどん進んでいく。


村外れまで来るのに時間は掛からなかった。


そこで4体ほどのゾンビが足を引き摺るように歩いていく姿を見つけた。


薄気味悪い・・・。

それはぎこちない動きで蠢く。かつて人だったもの。


あてもなく村を徘徊し、帰っていく。

なんのために・・・。


「サーラ、一応、言っておくが、ゾンビの住処を見つけたら殲滅戦になる。使うのは火系魔法だ。ゾンビは切り刻んでも動き続ける。焼き尽くすしか方法は無いんだ。私はインフェルノが使えるが・・・サーラは?」

「大丈夫。お父さんに習ったから」

「そうか。ではいくぞ」

ベアちゃんは村を出ていくゾンビを追って歩き出した。

私は、その後に続く。


この先は、魔物狩りをしていた森になる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ