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第六科学が世界に生まれて  作者: 桑鷹三好
昇格試験編
37/67

ダンジョンの逃亡者4

皆様の作品お待ちしております。

「エスティシャ先生が五人もいるってどういう事にゃ⁉」


 リタが走りながらも理解が追いつかずに声を出す中、オルスがモンスターを屠りつつ質問をミレーにする。


「本当にそこに向かっていいんだろうな? 罠って事は」

「罠だとしても今の私達には情報が何もありません、少しでも先生の足跡を追わないとまた失敗します」

「だとしても、モンスターが多いな」


 そう言いながら、俺は呪符で重い金属の塊を落としてモンスターを押しつぶして倒す。霧散したモンスターの亡骸が、無情にそこで戦闘があったことさせ語らずに消滅していく。ドロップアイテムさえ無視して最短で現場に急行をする。


「んな⁉ 水城達のチームが来たぞ!」

「皆速度上げて!」

「え! 別のチーム!」


 そこで、どうやら目的地が一緒なのか別のチームが前を走っているのが見える。モンキーファイの少女にヒューマンの男性。そしてワンドッグ(犬人族)の男性にスパロウル(雀人族)の少女のフォーマンセルだ。その特徴は。


「速いにゃ! ミレーあれじゃあ追いつけないにゃ!」

「ごめんなさい! 私の足が遅いばかりに」


 その身軽さだ。元々軽業を得意とするモンキーファイに万能なヒューマン、足の速度も優秀なワンドッグに体が軽いスパロウル、走るのが苦手なティグミーを抱えて追いつけるチームではいくらなんでも無かった。


「ええい! ミレー、俺が抱えるから松明持て!」

「え! 待ってください! ふぁあ!」


 そう言うと、オルスがミレーをダンジョンないにも関わらず松明を持たせてそのまま肩に抱えた。

 姿勢は無茶苦茶だが、進行速度はまだ速い方の三人に合わせられるために移動速度は速くなった。

 先に向かったチームにはさすがに追いつかないが、それでも移動だけならしやすくなったために、俺は周囲への警戒を怠らないようにした。今このチームでまともに戦闘できるのは俺とリタだけなのだから。


「そ、そこの先で五人全員が複数名のチームを相手に逃亡を続けています! 皆さん注意してください!」


 複数名のチームを相手に? という事は、俺達より先に到着した人達までもがそこで足止めを食らっているのか? でも、なんで。だってダンジョンで複数人纏まるなんて、それも敵同士だとしたら……。

 そんなことを頭の隅に起きながら道を抜けると、ダンジョンの大部屋の中に入る。そしてそこで見たのは。


「な、本当にゃ」

「エスティシャ・ベロルが、五人いる」

「それをこんなに沢山の人達で追いかけまわしているのか」

「これが、クリスタルクラスの人の実力?」


 10チーム、40名以上はありそうなチームの人たちが五人に分裂した一人を追いかけまわしている異常な光景だった。


「どうするんだ、これに加わるって言うのか」


 俺はその異常な光景を見ながら、皆に判断を仰いだ。

 しかし返って来るのは各々状況を理解できていないような低い声だった。


「そんな、ここから先生を見つけるのかにゃ」

「しかも一人だけだぞ」

「でも、さっきのチームは向かっているみたいです……」


 確かに前を走っていた四人のチームもあの中に加わっているのが見える。それはもう大変そうである。何せ四方八方から魔法や攻撃の雨あられが襲ってくる激戦区なのだから。


「でも、あんなのに加わったら」

「危ないのは分かっているにゃ」

「でも、加わらないと」

「まるで、夢でも見ているみたいです」


 ん? 夢?


「ミレー、今なんて言った」

「え、夢って」

「夢、本当に夢みたいなんだな」

「はい」

「水城? どうしたにゃ?」

「何か凄い悪い顔しているぞ」

「もしかして、そう言う事か? リタ、ミレーそれ貸してくれ」


 とあることを確信した俺は、リタからペンダントを、ミレーから球をもらうと地面に置いた。そして、手に呪符を構えると。


「破!」


 爆破した。そして、球の方が跡形もなく完全に消え去った。


「ちょっと何しているにゃ⁉」

「お前大事な支給品だぞ!」

「いくらなんでもそれは」

「だったら、あれ見ても言えるのか?」


 そう言って、俺はとある光景を見せるのだった。


「え、何で」


 一人のつぶやきは、三人の共通の疑念であり、そして俺の考えの確証でもあった。

 それからどういうことか説明した俺は、急いで三人を連れてその場を後にした。そしてダンジョンを帰って行って、ダンジョンの入り口の扉を開けるのだった。


「お、出てきたな?」

ちょっと今日は書いた日に見たい配信があるために、短めで申し訳ないですがこれで失礼いたします。

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