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ロビン・ラックと魔法学校  作者: 生くっぱ
ロビン・ラックと死の少女
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042:ロビン・ラックと魔核の脅威-2-

「よ、お疲れ」

「っ!? ……っす」

「ラディー!」

「うわっ、おまっ、何すんだよ飯食ってんだぞ!」

「へへー、ラディー!」

「やめろって!」

「いや普通に仲良いじゃん」


 お昼休み、学食でテイクアウトを購入し、同じくテイクアウトを購入しているであろうラディックを追いかけていたアルヴィスとロビン。


 そんなロビンがラディックと戯れる姿を見て「これで心配してるとかこいつマジか」みたいな顔をしていたアルヴィス。あまりの暖かい光景に思わず笑みが溢れてしまっていた。


「ねぇラディ、何かアルヴィスがお礼を言いたいんだって!」

「先に言うなよ言い辛くなるだろ馬鹿」

「お礼?」


 そのロビンの言葉に「あー」と一瞬空に向かって口を開けたラディックだったが、すぐにアルヴィスを見やり。


「悪いな、俺が仕留められてたら何も問題なかった件だった。助けに行ったつもりが、二人には迷惑かけちまった」


 と言い始める。この意外な言葉にアルヴィスはパチパチと瞬きを繰り返しロビンを見つめる。ロビンも首を傾げていた。


「何なんだよお前ら、人が謝ってんのによ」

「いや、礼を言いに来たんだって」

「礼? 結局俺の依頼されていた内容は果たせなかった。礼を言われる筋合いもなければ、まだ恩は返せてねーっすよ」

「ぷ、あははははは」

「何笑ってんだ!」


 お腹を抱えて笑い始めたアルヴィスに、ロビンも思わず釣られて笑い始めてしまう。二人に笑われたラディックは顔を赤くして「笑うなよ」と声を荒らげるも、それはまるで意味を為さなかった。


「はーウケる。俺さ、お前の事勘違いしてたよ」

「は? 何言ってんすか」

「もっと冷たい奴なのかと思ってた。お前面白いなラディ」

「らっ、殿下までそんな……」

「アルヴィスだ、俺も名前で呼んでくれ。それに敬語もヤメロ。肩が凝るんだよそれ」

「……急に言われても無理っすよ」

「え? 何が難しいの?」

「お前な……ったく、ロビンが羨ましいぜ」

「全くだ、お前は肩の力抜きすぎな」

「え?」


 二人を交互に見るが、どうもニヤニヤしていて要領を得ないロビン。いつの間にか為ってしまった二人がかりで攻められる形に、彼は不可解な表情で抵抗を示していた。


「よし、俺もたまにはロビンを見習うか。っつかお前が言い出したんだぞアルヴィス、もう元には戻さねーからな?」

「それで良いさ、ラディ」


 ロビンは終始よく分からないままだったが、何故かアルヴィスとラディックが仲良くなっており、持ち前の前向きさで「まっいっか」とすぐに笑顔で二人に駆け寄ったのだった。


 気を取り直して、アルヴィスはロビンへと尋ねた内容をラディックにも問おうと。


「でよ、結局何だったんだアレ」

「アレって何だよ、分かる訳ねーだろちゃんと説明しろ」


 お昼ご飯を頬張りつつ談笑する三人。三人はすっかり打ち解けており、会話に蟠りのようなものは見られなかった。そしてそれならばと、アルヴィスが気になっていた話題を口にしたのだ。


「あの時の魔力上昇、説明してくれるのか?」

「アレってその事か。俺も混乱しててさ、帰ってからじっくり調べたよ。んで漸く分かった」


 そこまで話すとラディックは食べていた物を一旦置いて「ちょっと待ってろ」と二人に言葉をかけた。そして目を瞑り五秒程静止した後に、ゆっくりと目を開く。するとその目は紅く変色していた。


「まだ使おうにも時間が掛かっちまうんだがな、これだ」

「それは……デマイズの魔眼」

「そ、それが開眼したってワケよ」

「あのタイミングでか?」

「後から教えて貰ったんだけどな、どうも開眼には条件があってよ。あの状況だったからこそ、それを満たしたって節もあんだよな」

「そうなのか……やったな」

「おう、これで俺も漸くデマイズを名乗れるってもんよ」

「ラディも苦労してたんだね」

「でもまぁそれが無ければここにも居なかったしな。それはそれで良かったと思ってるよ」

「ラディー!」

「ちょっ! お前その癖やめろって!」

「あはははは、お前らちょーウケる」


 ロビンの過剰な接近にたじろぐラディック。先日までその位置は常に自分だったので、漸く解放されたとニヤつきを禁じ得ないアルヴィスであった。


「ま、ともかくだ。アレには実際助けられたよ。多分あれがなかったら確実にクライブは死んでたからなー」

「怖い事言わないでよー」

「それを言うならお前も何なんだよロビン」

「秘密ー」

「てめっ! 人に話させておいて自分はそれかよ! そのおにぎり寄越せ!」

「ダメ! これは俺のだから!」

「ずりーぞロビン!」

「えへへー」

「くっ」


 実力的にはまだまだラディックに敵わないロビンだが、こういう場面ではロビンに敵わないラディック。不思議な関係となっていた。


「ラディさ、学校には引き続き来るんだよな?」

「一度始めた事だからな、最初はどうあれ最後までやるさ。人の事よりお前こそ学校に来れんのかよ」

「耳が痛いなー。まぁなんとか大丈夫だ」

「二人とも居なくならないでよ?」

「分かってるよ」


 不安そうにするロビンに対し、二人がかりで髪の毛をくしゃくしゃと掻き乱す。「うわーやめてー」と言いながらとても幸せそうな笑顔を見せるロビン少年であった。

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