3:00 A. M.
午前三時が
何より好きさ
眠らない街もおとなしい
午前三時なら
こころ穏やか
きみは静かに寝返りをうった
ベランダから
彼方を見つめれば
透きとおった風の向こうに
今、世界でいちばん美しい
星に満たされた空がある
午前三時が
何より好きさ
誰の声も聞かなくていい
午前三時なら
こころ穏やか
きみの寝息はベッドが受けとめた
部屋に戻り
足元が見えれば
形だけで答えがなくて
今、世界でいちばん美しい
問いに満たされた夢がある
どんなことを考えているか
どんなことを望んでいるか
そんなことは知らないままで
どんなことを分かっていようと
どんなことも抱えなくていい
どんなことも置き去りでいい
あんなことは投げやりのままで
どんなこともゼロでかまわない
午前三時が
何より好きさ
果てしなく暗い時間だとしても
午前三時なら
こころ穏やか
太陽は見えない
夜明け前