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最強執事の主観察  作者: 黒白
幼き、アトリと朱鷺
8/12

可愛い朱鷺と、強くなりたいアトリ

朝起きたとき、それは起こった。

 アトリが目を開けると、体に掛け布団とは違うぬくもりというか、圧迫感があった。

不思議に思い、掛け布団をめくると……、

    ―――――朱鷺がいた――――。


しかも、アトリに抱き着いている。

手足を器用に使い、アトリに巻き付かせていた。


「っっ~~~!!!!」


言葉にならない叫びをあげた。

なんでなんでなんでなんでなんで!?


 どうしてこうなった……。


一人百面相をしていると、六時の目覚ましが家中に鳴り響いた。

メイドたちの目覚ましも含まれるため、ざっと100個分の音だ。

防音の部屋でも聞こえるような、すさまじい音でこれは嫌でも起きる。


「ん…、ンぅ?……うぅ~」


朱鷺が起き、かわいらしく目をこする。

何時もの朱鷺じゃないみたいだ。

何時もが『きれい』なら今は、『可愛い』だ。


「あー主。おはよーございます」



あいうえおが伸びていた。

それがまた、かわいい。


朱鷺の意外な一面。

   『寝起きは幼く、かわいい』



♦♦♦♦♦


「先ほどは、申し訳ございませんでした。」


アトリは着替えるために、一度時に外で待っているように言った。そして、着替えが終わり、ドアを開けると腰をきれいに90度まで曲げ、謝罪をしてくる朱鷺がいた。


「あーと……、何が?」

「その、寝ている間にだっ抱き着いたことです……。」

「それは別にかまわない。」

「でも……。」


朱鷺は頑固だった。


「大丈夫だ。」

「すみません、ありがとうございます。」


何度も何度も、頭を下げる朱鷺。

それを見て、アトリは朱鷺をもう少しいじめたくなった。


ドSスイッチオン  である。


「朱鷺。」

「なんですか?」


アトリはにやりと笑い、朱鷺の耳元に口を寄せ、言った。


「寝起きの朱鷺、すごくかわいかった。」


ボフッ!!そんな音が聞こえるぐらい、朱鷺の顔は真っ赤になった。

腕で顔を隠しているが、隠しきれていない。

言った本人も、まさかここまでの反応とは思ってもみなかった。


「耳まで、真っ赤」


そう言って追い打ちをかけると、朱鷺は逃げるように「少し、外します」と言い、どこかへ行った。


朱鷺の意外な一面

  ピュアですぐ真っ赤になる。


♦♦♦♦♦



「ただいま戻りました、主」


そう言って、リビングに来た朱鷺の顔はまだほんのりと赤かった。

その後は、アトリはにこにこしていたが、反対に朱鷺はとても静かだった。


朝食を食べ終え、アトリは口を開いた。


「父さん。俺、武術を習いたい」


その場にいた全員の視線がアトリに集まった。


「どうした?急に」


「昨日の誘拐で痛感した。俺はとても弱い、ということに。だから、ただ執事の朱鷺に守られっぱなしの主は嫌なんだ。」


真っすぐと父さんの顔を見ていった。


「わかった…。ただし、やるなら本気でやれ。これが条件だ。」

「うん。本気でやって俺は強くなるよ。ありがとう父さん」

「アト、怪我をするな、とは言わないけど、無理をしないでね」


武術を習うということは、怪我がつきものである。

母さんはそれを心配していた。


「うん。」


アトリはそう言い、リビングを出て行った。

そんなアトリを朱鷺は追いかけようとしたが、まだ仕事があるため追いかけることはできなかった。


朱鷺が焦りながら食器を運んでいたら、璃音さんが「早く行きなさい」と言ってくれたため、主をいち早く追いかけることができた。


主は自室に入りと踏み、3回ノックをした。


「入っていいぞ」

「失礼します、――――……。」

「武術の件、だろう?」


朱鷺は何か言いたげな顔をしていた。

それをアトリが察したようだ。


「はい」


朱鷺が俯きながらそう言った。


「私では、不安ですか?」

「そういうわけじゃない。俺は、自分の身ぐらい自分で守りたいんだ。昨日も俺が弱かったから、朱鷺はケガをした。だから、もっと強くなりたい」

「私の怪我は主のせいではありません。」

「例え、例えそうだとしても、俺はこれからのために強くなりたい。」


アトリの意思は強かった。

これでは朱鷺は折れるしかない。


「そうですか…。ではしっかり強くなってくださいね。ですが、奥様もおっしゃたように、ご無理はなさらないようにお願いいたします。私にできることなら何でも致しますから。」

「本当か!?じゃあ、たまにでいいから俺に稽古をつけてくれ!」

「私でよければ喜んで」


♦♦♦♦♦

学園を早く書きたい…。

予定では、これから4話目ぐらいの予定です。

そしてブックマークありがとうございます!!

まだまだ初心者の私ですが、これからもよろしくおねがいします!

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