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最強執事の主観察  作者: 黒白
幼き、アトリと朱鷺
2/12

誘拐 

今日、2話目です。


 主は可愛かった。純白で素直だった。あの時、までは。


あの時、俺が主から目を離さなければ、

あの時、俺が刺されなければ、

あの時、俺じゃなくて別の執事だったら、


何か、変わっていたのだろうか……。



♦♦♦♦♦♦



あの日は、とても晴れていた。主の髪は、天然の金髪で太陽の光が反射して、何時もよりとても可愛かった。あの時は主が小5で、俺が14歳だった。主は、それはもう可愛かった。だから、怪しい男どもには特に気を付けていたのに…。


「朱鷺―。」


男子にしては、高めの声が俺の耳に響いた。主だ。


「はい。どうしましたか主。」


「あのな、ちょっと目をつむってくれ!」


そういった主は、背中で隠していたが手に何かを持っていた。


何なのかは見ればわかることだが、あまりにも主がニコニコしていた為見ないでおくことにした。


「はい。」


「あーちょっとしゃがんで」


身長差を補うようにしゃがんで、目をつむった。ここで、俺は失敗した。

主が持っているのが気になっていろいろなパターンを考えていて周りに注意を払えていなかったのだ。


……いつまでたっても、主は、目を開けていいよと言ってはくれない。


「主?」


周りに気を配ると、主の気配がない。

急いで目を開け立ち上がり、周りを見渡しても、主はいない。


「ちっ。」


自分のやるせなさに対しての舌打ちをした。普段の彼ならありえないことだ。

早急に対処をするために、主の家へ連絡した。


「暁です。・・・はい。主が攫われました。私の不注意です。・・・場所はわかります。私はすぐ主のもとへ向かうので、警察への連絡は頼みます。・・・・・・はい。よろしくお願いします。では」


電話に出たのは、メイド長で話が早かった。

俺は、燕尾服の左の内ポケットから出した端末機で主のGPSが発信されているところを確認した。

移動速度から見て車だ。


「ちっ」


二度目の舌打ち。俺には、移動手段がない。車の免許の持っていない。走ったとしても…。遅すぎる。

あまり目立ちたくなかったんだが。一番早く行けるのはあれしかないよな…。


俺は、近くにあった家の屋根へ木や塀を使いながら器用に登った。

GPS端末機を片手に屋根と屋根の上を走りながら移動した。

これは、パルクールといって本来は体を鍛える運動だが、俺はそれを移動手段に使ったのだ。


足場は多少不安定だが、今までたくさんパルクールを練習したのと、平衡感覚には自信があったため不安はなかった。

朱鷺が考えていたのは、主のことだけ。


「止まった……。」


GPSの動きが止まり、さっきのスピードよりとても遅いことから、歩き始めたのだと推測した。

これならっ……。行ける!


主。待っていて下さい。





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