第二十六話:グランギノール
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グランギノールは元々、フランス人の母でドイツ軍人高級士官の父を持つ非嫡出子で、第二次世界大戦でフランス軍人ではあるが、ドイツの血統のせいでよく虐められた。
結局彼はドイツ軍に拾われ、スパイ活動をするように勧められた。戦争が終わったら、フランスの軍人に、シャン・ド・マルス広場で処刑された。
その処刑という処分は、低温度で体が凍結されて、生体武器として使う為に保管された。
近年にドクターベルフィギュアに解凍され、一定の顔と肌色を持たないドッペルゲンガー、グランギノールになった。
結局ドクターベルフィギュアの推薦でグランギノールがフランスの政府の為にスパイの活動をすることを許された。
パリのメトロをテロリストの手による爆発事件を阻止できたので、パリで英雄として称賛された。
結局フランス政府の為に、アフリカでのフランス語圏国家でテロリストと戦う任務に派遣されたが、
ある日彼が暴走して仲間を攻撃し上官を殺害し、脱走兵になって、違う身分でまたパリに戻った。
彼はドクターベルフィギュアの命令で動いていた。
地面から数メートル離れて、異次元空間の扉が開いた。
そこから、パーフェクトイジースカオスが出てきた、地面にバッタリ倒れた。
しかし、起きて、周りを見たら、シャン・ド・マルスは死体だらけだった。
「どういうことだね?」と、夢子が心で訊ねた。
「死体だらけ、やっぱり敵が俺たちを待ちくたびれて、周りの人間を栄養剤にしたようだな。許さん!」と、精の心がで言った。
「どういうことか?やっぱり合体したようだね、新星天使たちの新型合体、名乗ってもらえるかな」と、その全身真っ白な野郎が彼の聞いた。
「敵に名乗る名前はないが、敢えてそういうなら、パーフェクトイジースカオスが相手だ」と、男声になった夢子がパーフェクトイジースカオスの口から出た。
「フン、力がどれほどのものか、見せてくれようじゃねえか」と、グランギノールが言った。
そして、地面で横になっていた死体が急に起きて、パーフェクトの方に向かっていた。
「影分身、残像部隊」、とパーフェクトが宣言した。
そして、パーフェクトと瓜二つの兵士が10人ぐらい現れて、やってくるゾンビーの群れに対応した。
切っても切りがないぐらいだった。
火の力パーフェクト残像兵がいて、烈火連打という技で、連続で火がついた拳のなだれをゾンビーを連打して、相手を燃やした。
水の力パーフェクト残像兵がいて、泡沫炸裂という技でシャボンランチャーみたいな攻撃で相手ゾンビーをシャボン玉の中に閉じこみ、シャボンが爆裂すると、中の敵も一緒に爆裂して消える。
雷の力パーフェクト残像兵がいて、稲妻雷禅という技があって、雷を一斉にゾンビーに降らすことで全部を焼き焦げにされた。
土の力パーフェクト残像兵がいて、善良樹人という技でエントという地面から人間みたいに歩く樹が出てきて、その枝でゾンビーを次から次へと体を貫通し続けた。
風の力パーフェクト残像兵がいて、風雲炸裂という技で、各ゾンビーに集中台風を起こし、そいつをばらばらにしまくった。
月の力パーフェクト残像兵がいて、月光晩餐という技で、色んな夜魔法でできる魔術で闇の生物、例えば蝙蝠の群れとかを無から作り出し、ゾンビーたちを戦わせた。
日の力パーフェクト残像兵がいて、主日陽光という技で、空中にプリズムみたいなものがあって、太陽みたいなものも現れて、その偽造太陽からの光がプリズムに反射されて、敵に集中陽光を浴びせ、全滅させていた。
心の力パーフェクト残像兵がいて、読心惨殺という技で、ゾンビーの五感を惑わせ、殺し合ったり自滅したりする用にする不戦勝の術。
幻の力パーフェクト残像兵がいて、変幻実在という技で、現実に存在しない超武器の幻覚を見せて、その幻覚を現実にし、その武器でゾンビの群れを倒した。
残像部隊が雑魚を相手にする間に、本物のパーフェクトがグランギノールを相手にした。
グランギノールが走り逃げて、オリジナルのパーフェクトが奴の後を追った。
グランギノールがエッフェル塔のリフトに乗ろうとして、途中邪魔していた人とゾンビーを次から次へ殺した。味方も例外ではなかった。
ゆっくりと、オリジナルのパーフェクトとグランギノールが闘っていた。
グランギノール自身も技があった。
「出でよ、亡国軍」と唱え、リフトの地面から異次元の扉が開き、アンデッド兵士が出てきた。
オリジナルのパーフェクトが烈火連打という技で、そいつらを拳で連打した。
グランギノールがそこで脇で傍観してケラケラ笑った。
あらゆる大戦の前の技術の武器が出てきた。オリジナルのパーフェクトが変幻実在で、鋼製鉄球を何個作り、軍人ゾンビーたちに何個投げつけた。そして、戦乱の中、一個を無事にグランギノールの顔無し顔に投げた。
「おのれ!よくも一発食らわせたな!」と、グランギノールが罵った。
「そうだよ、部下だけに任しといて、少し位仕事しろ!」ってパーフェクトが言った。
「そうだ、やりやがったな、手荒なまねをさせてもらうぜ」とグランギノ-ルが言った。
パーフェクトとグランギノ-ルとその部下を含めた肉弾戦が始まって、二階に辿りついたら、またリフトに乗ってエッフェル塔の三階(天辺)に迄到達するまで続いた。
そうすると、グランギノ-ルが真っ先に出た、限られた空間でまた戦いが繰り広げられた。
パーフェクトが稲妻雷禅という技があって、雷を一斉にゾンビーとグランギノ-ルに降らすことで全部を焼き焦げにしてグランギノ-ルが負傷した。
グランギノ-ルが自分の手を剣に変えて、パーフェクトに襲い掛かって、剣が何回も鎧の表面に当たった。鎧で守られているのに、精も痛みを感じていて、「あ…痛て…畜生…」と罵った。
「精君、しっかり」と夢子が以心伝心で精に言った。しょうがない、それは鎧の役割だから。
グランギノ-ルがまた手を鉄砲に変身させ、砲弾をパーフェクトの方に当てた。
パーフェクトが氷の壁を作り、砲弾を弾き返した。
グランギノ-ルがそれを避けて、砲弾が壁に当てたが、壁があるバリアに守られたそうで、そのバリアに激突したら、その砲弾自体がバリアの電流を耐えられず分解した。
パーフェクトが「なにこれ?どういうこと?」
グランギノ-ルがもう偉そうに「ひかかった!これは罠だともう知らんのか?まあ、罠と分かっても飛び込むしかないね。それはお前の義務だからな、ひゃははははっは」と嘲笑った。
「鬱陶しいったらありゃしない」と、パーフェクトの声を通じて言った。
「それでも行くべし!罠であるわけは…このバリア壁はなんなのか知りたいか、知りたいかね」と、グランギノールが訊いた。
「いいから言って来い!言わんとその口をぶっ飛ばすぞ」と、いらいらしたパーフェクトが言った。
「ここはもう檻の中なのよ…魔法陣でできた檻、で、その魔法バリアがこっちで行う戦いで生じたエネルギーを、上に浮いてある衛星光線砲に繋がってある!今日は何の日かわかるのか?それは、バチカンの教皇猊下がパリを訪ねて、シャンゼリゼ通りに繋がる凱旋門で反悪魔テロのスピーチ発表で協定を結ぶ日だ。もしその砲が発動されたら、凱旋門も教皇猊下も一緒に吹っ飛んで、お前のせいだと、こっちの人が目撃者として出向いてお前を犯罪者だと指名する。お前と星晶会が全世界を敵に回すんだろうね」
「こっちって、誰の事ですか?」とパーフェクトが訊いた。
「ニューワールドオーダーだよ!我々の究極目的は世界を滅ぼした後、我らが集団が欲しいがままに世界を作り直すのだ。真アジア騎士団は、ニューワールドオーダーの傘下のアジアを牛耳る為の小さな組織の過ぎない。真アジア騎士団の首脳は、ドクターベルフィギュアの人造悪魔が乗っ取っている。ニューワールドオーダー自体もそうである」と、グランギノールが訊いた。「俺もその誇り高き人造悪魔の一人だ。」
「ニューワールドオーダーだと?ふざけやがって!」とパーフェクトが罵った。
「貴様には二者択一の選択肢があるのだ。従うか滅びるか。ニューワールドオーダー集団を率いるには貴様の様な人材が必要不可欠!滅んでも貴様の能力と力にはもったいないだろう。さあ、来い!才能を生かして、血と浪漫のシナリオを書こうではないか?」とグランギノールがいつもの大声振りで言った。
「俺ならどうする?何の利益がある?」とパーフェクトが訊いた。
「今貴様は悪魔の力を頼らずに最早完璧生命体となったのだ。しかし、下にいる汚らわしい弱小生物即ち人間を気づいているのか?いつも愚かな愚行の悪循環を見抜いてないのか?時代が変わっても人間の愚かな行いが変わらない。それを正す宗教があるのに、その宗教が真の目的を達せず、その愚かさの悪循環に飲み込まれる。新しい支配体制が必要なんだ。それは、ニューワールドオーダーで、我らドクターベルフィギュアが主導者でなくてはならぬのだ!」
「ドクターベルフィギュアが主導者だと?」とパーフェクトが訊いた。
「そうだ!人間を再構築し、罪と認められた行いは最早罪ではない世界にして、その新しい種族、新しい人類で、古びた伝統に縛られず、より高いところを目指すのだ」と、又グランギノールが言った。
「こんな世界、真っ平御免だね!」とパーフェクトが反論した。
「なに?」と、グランギノールが呆気にとられた。
「人間が何戦年の間、色々な困難を克服して、色んな知識と智慧を子孫の為に残した、時代の交代により、人類社会が向上する。その途中で色んな過ちを冒してしまったかもしれないが、我々は決して助からぬ一族ではない。誤ったら正せばそれでいいじゃねえか?その過ちから貰った教訓を受けて、子孫の為に残して、より素晴らしい社会の作りを次世代に任せるということは、十分素晴らしいではないか?死んで生まれ変わる人はまた、もっと素晴らしい世界に生きるチャンスを与えている。私はそう信じたい、そして、その人類の努力で生み出された人類の現在と未来を守りたい。貴様の様な悪からをな!」と、パーフェクトが言った。
静寂が暫く続いた。
そして、その静寂が急に、思い寄らぬ音が刺さった。
「ブラボー!ブラボー!よく言ったぞ!感動的なスピーチだよ!わはははっははははっは!まさに英雄!英雄の中の英雄!しかし、貴様は最早、ニューワールドオーダーの最高級脅威として認識され、優先抹消対象と看做す!」
こうすると、グランギノールが巨大な鉄砲に変身して、マシンガンみたいに砲弾百発の雪崩をパーフェクトイージスカオスに降らせた。
パーフェクトイージスカオスが氷の壁を何回建て何回取り壊され何回建て何回取り壊され何回建て何回取り壊され何回建て何回取り壊され何回建て何回取り壊されまくったけど、その攻撃の勢いで、バリアがそのエネルギーを吸収し、衛星光線砲を充電していた。間もなく、30分後、教皇のスピーチが開始し、もう終わったら発射準備ができていた。
パーフェクトイージスカオスの頭の中に、ちょっとした会議が開催された。故に、独り言をしてるようにみえた。
「どうする」と、夢子が訊いた。
「どうやってその衛星光線砲を壊すのか?」と精が訊いた。
「ほら、上を見ろ!衛星光線砲の構造をよく見ろ!」と我来也が言った。
衛星光線砲がエッフェル塔の天辺からは30メートル上もあるんだ。
「この塔と上の衛星の間にエネルギーのリンクがある、それを切断しなきゃ」とシルバーが言った。
「その衛星の正体が分かった!」と我来也が言った。
「なんだと!早く言ってみ!」と精が頼んだ。
「あるは魔界の精鋭ロボット部隊、ベルゼブブ!ドクターベルフィギュアがそれを量産しているのか」と我来也が言った。「そのバリアは奴の力。一匹!上には一匹しかない!しかし、そのバリアは、特別な引力で物体を弾き飛ばしている。奴をオーバーロードさせる方法があるんだ!」
「それは」と精が訊いた。
「バリアからエネルギーをドレーンする」と我来也の答え。「真空破魔拳だ」
「そうか?やってみる、もともと大自然の気を吸収していたが、今回はバイアのなかの粒子を吸収しているので、ちょっと挑戦性がある」と精が決めた。
「挑戦性はあるが、やる価値がある、今は一か八かの状態なんだ」と我来也の答えた。
「よし!やってやろう」と、精が頷いた。
パーフェクトイージスカオスがその場でその真空破魔拳の構えに入った。
深呼吸をして、エネルギーを吸収して、両手の中に、大自然ではなく、バリアの中の放射性粒子を吸収していた。
粒子が手を通ると、少し痛んでいたが、しょうがない。我慢するしかなかった。
グランギノールがそれを見て、何か不審に思った。
「何をする気だ!無駄だ!その粒子がお前の体を通ると、幾等お前の合体した魔石で強化された力を持ったとしても、急に放射性の粒子が体を通ると、お前の力が相当弱まる」、とグランギノールが諦めるように助言した。
「やめろ!うわあああああああああああ」と、急にグランギノールが叫んでいた。
この技は、パーフェクトイージスカオスが大宇宙で新しい技を開発した成果だった。
空中の粒子が荷電していき、ある程度でグランギノールに影響を与えていた。
結局、パーフェクトイージスカオスの両手の間の玉がもっと大きくなり、上にあるベルゼブブの一機を狙って、そのエネルギーの玉を放った。
バリアが崩壊し、その真空破魔拳がそのベルゼブブの衛星ロボットを滅ぼした。
グランギノールが急に燃えてしまって叫び声を出した。しかし、奴は助けを呼ぶ暇もなく、体全身が変身してしまった。
彼は、19世紀欧州式の貴族スタイルの黒ズボンと赤シャツと背面赤内面黒のマントをつけて、頭が禿げで、眉間から上向きの角が生え出ていた。
あれは傲慢の魔王ベリアルだった。両手が矛一本を掴んで、パーフェクトイージスカオスと戦う構えをしていた。高さはパーフェクトより一メートル高かった。ベリアルが指をパチッと鳴らす、周りの空間も全部何もかも変わった。
ベリアルの夢境現実で入った。空が赤く、海も赤く、その海を架ける石橋で、両者の死闘の場所になろうとしていた。
「死ね!今回は前の様には行かない!」と、ベリアルが宣言した。
パーフェクトイージスカオスが空に飛んで、背中から羽根を生えさせて、「破魔拳」と一杯叫んで、火の玉の雨をベリアルの方に一杯降らせた。
その闘いは、色んな過去の思い出を浮かばせた。47年の間、精と夢子が新星幽霊として悪魔と戦っていた。世界大戦を含める世界で起きていた無数の戦争は、7つの大罪の悪魔を崇拝する集団が後ろで支えていて、その集団たちがもっと大きい集団が支えていた。
世界的には、ニューワールドオーダーという組織があって、アジアでは、数千年の間活躍していた新アジア騎士団が、悪魔と結託し、アジアでは、世界第二次戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争など、数回の戦争を起こし、武器商売、武器開発研究、裏商売を繁盛させた。
戦争を起こしたのはもう一つの目的があった。それが、餓者髑髏龍という凶悪な魔界兵器を作るためだった。戦争で発生する大量の悲鳴と苦痛と亡霊の発生が餓者髑髏龍という武器性猛獣を生成する事ができ、7つの大罪の悪魔がそれを使って人間界を支配するつもりだった。
何回やっても、その実験も試みも失敗に終わった。
しかし、それを一回成功させた悪魔がいた、それがべリアル。それがまぐれで発生したのも、新星幽霊の精と夢子がべリアルと戦っていたからだ。あの時、べリアルが人間の正体を装って、当時カンボジアのクメールルージュの独裁者、ポル・ポトの顧問の役割を担っていた。
当時は沢山の人が餓死して、餓者髑髏龍を養成するにはもってこい環境だった。
べリアルと戦った瞬間に、ある(究極な)呪文のミスで(呪いを対象にかけるのが失敗したら術者に撥ね返されるというロジック)、べリアルが体を失くし、餓者髑髏龍と一体化した。そして、精と夢子の中に紅宝石巨龍の力が潜んでいて、それがその餓者髑髏龍を紅宝石巨龍に変身するきっかけになった。
紅宝石巨龍が世界を滅ぼし、7つの大罪の悪魔が平凡人化していたので、奴らも一緒に滅んだ。
ベルフェゴールだけがコンピューターのチップに意識を残し、後で人造悪魔として復活することができた。
しかし、幾等完璧な人造人間や悪魔の技術でも、滅んだ命の再構築はなかなか難しいので、ベルフェゴールがブランドストンという魔石が必要だった。
それがその闘いの深い意味であった。
「呑鬼宝帝」と、パーフェクトイージスカオスが命令した。その魔剣が彼の手に現れた。
「さすがパーフェクトイージスカオス、絶体絶命の時に魔剣に頼るとはな」とべリアルが嘲笑った。
「そう言ったことを後悔させてやる!」と、パーフェクトイージスカオスが宣言した。
その剣が、10個のブライドストン魔石と共鳴し、更にパワーアップ、その一振りで、傲慢なべリアルを真っ二つにしてしまい、べリアル自体が分解して消えて、グランギノールの体に戻った。
グランギノールの体が真っ二つではあったが、ああという間に一つに治った。
悪魔がなくなった。夢境現実が崩れ去った。パーフェクトイージスカオスがそのシルバーの力でべリアルの魂を引き換えに、べリアルに殺された人たちと破壊された器物を元に戻した。
グランギノールの手元にあった3つの赤い宝石が残っていて、パーフェクトイージスカオスが取ろうとした瞬間に消えてしまった。
へとへとになったパーフェクトイージスカオスでもあるが、大帰還という技を使うことに、時間を惜しまなかった。
その時間戻しの力で、グランギノールによって死んだ被害者が甦り、破壊された器物の元通りになった。
そして、日本総理大臣、フランスの大統領、アメリカ大統領、星晶会の代表などが参席する大イベントで、教皇猊下のスピーチがもうすぐ始まる。
「これから、世界中の悪魔によるテロ事件を阻止する為に、世界首脳が脳を振り絞って、あらゆる資源を最適化し投入するのが必要不可欠です…」
後は、教皇猊下が世界の敵の正体を凱旋門で披露し、ニューワールドオーダー、真アジア騎士団、そして、科学研究に努力と投資を惜しまなかったベル財団は、テロ活動融資に加わっていたのが明らかで、最早世間にブラックリストされるようになっていた。
もはや、ドクタークインシーベルフィギュアのMI6活動も強制中止処分されていて、最早表舞台に立つ事さえ許されなかった。
しかし、星晶会の代表になった天使アドニスと天使ヴィーナスが精と夢子と呼ばれてしまい、その二人に取っては、すごく鼻が高い出来事であった。
にも関わらず、ドクタークインシーベルフィギュアがこれでも引き下がるわけがない。
精と夢子には、まだ、山ほどの仕事が待っていた。
がんばれ、精、がんばれ、夢子、がんばれ、新星天使の新愛隊!
悪の魔の手から安全な未来の為に!
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ある暗い会議室の中で、とある四人が打ち合わせていた。
「アスモデウスも、べリアルも、モロクも、倒されてしまったのか?」と一人が言った。
「そうだ、人造悪魔の体も奴らの力を耐えられなかったので、敗北した」と、図体が人間よりでかいロボットみたいな奴が言った。あれは滅亡した魔界貴族ベルゼブブ家の貪食の悪魔ベルゼブブだった。怠惰の悪魔で人間科学者を装った人造悪魔のベルフェゴールの技術で、「蠅の王」がロボットとして蘇った。そのロボットの体の中に、赤い宝石が電源になっていた。
「許せぬ!」と、ウォルデマルという魔界貴族リヴァイアサン家の鉄仮面のついた嫉妬の悪魔が言った。その仮面の額部分に、赤い宝石が光っていた。
「私を出してくれ!」と、アバレルアクという魔界貴族マンモン家という貪欲の悪魔が言った。「この世界を貪欲の中に落としたくてたまらないね!」彼の鉄仮面の額部分に、赤い宝石が光っていた。
「焦るな!今我々は力不足で、闘うのは賢いではない。今は、仲間を甦らせる力が殆ど残っていない。我々は休んで力を蓄えるべきである。二年ぐらい立てば、倒された仲間の赤い宝石で回復し、こちらの戦力も上がるんだろう」、と、リーダーのベルフェゴール、すなわち人間科学者身元を持つドクターベルフィギュアが手の中に、上に赤い石が乗ったセプターを右手で握っていた。しかし、その赤い石はは倒された仲間の宝石と合体して、4倍のサイズになった。
「力を蓄えてもっと恐ろしい自分の力になれば、10つの魔石の力には勝てる!」と、ドクターベルフィギュアが宣言した。深い眠りにつく前の宣戦布告だった。
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小説や漫画出版、アニメやゲーム製作興味の方、jona.hyobong@gmail.comへどうぞ。
万が一出世成功の際、事前に「小説になろう」に感謝を申し上げます。




