第十二話:姫の涙
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アンナベル李紫珺は姫様ですが、全然姫様とはとても感じられなかった。父は朝鮮王朝の末裔で、母はベトナム王族の末裔で、合わせて朝越両国のお姫様で、中国国民であった。
姫が外国に勉強しているという情報を世間に漏らしたくなく、娘をシンガポールに送って、偽名を付けさせた。「アリス黄佳敏」という名前だった。
朝鮮皇族と阮朝が現代が消えたとしても、両親が「韓越華皇族製薬」という漢方薬製作会社を経営していた。
その会社がアジア各国の株式取引所に上場。
故に、子供の頃から、中国語、韓国語、日本語、ベトナム語、タイ語、英語を勉強しなければならなかった。
漢方薬と鍼治療を勉強した。
社交能力が優れていなかったので、両親が娘をシンガポールに留学させた。
色々勉強したのに、学校ではまた、教え方が融通が効かなかったので、在学勉強で抗っていた。
そこで、「孫悟空」という友達がいた。
ゾナー孫悟空。偶然で彼の名前も西遊記の主人公の名前だった。
友好で、時々馬鹿だけど、可愛い人だった。
彼が色々アリスを助けた事あって、特には英語。
彼は英語、中国語、日本語、韓国語、タイ語、インドネシア語がわかるけど、英語とタイ語だけが得意だった。
代わりに、彼女が彼に中国語と韓国をコーチしていた。
勿論、英語と中国語だけが試験の為に必要とされた。
シンガポールで通学中期間休みの時とか緊急な時にはいつも中国に帰国した。
だが、つい最近に中国にいたころ、両親に、もはやシンガポールにはいられないと言われた。
両親に勝手に決められて、ゾナーと一緒にいたいかと聞いてくれないのに。
説明は、「シンガポールはもう安全じゃないから、中国に戻って、また紫珺ちゃんを隠せる場所へ移動しよう」とか「皇族の血には、特別の力を持っているので、あらゆるものが紫珺ちゃんを狙ってくる」とか。
詭弁だね…
いつも緊急で中国に帰国していたので、クラスのグループと一緒にプロジェクトをやった時いつもチームメンバーとは摩擦が生じて、彼女はよくメンバーに虐められることがあった。
ひどいことを言われた時、ゾナーがいつも彼女を悪口をした人たちに言い返して、彼も逆に悪口を言われた。おかげで、彼女が彼に感謝していた。
結局ゾナーが彼女を自分のグループに介入させて、彼女の成績を救う為に、彼女の分の仕事をやった。
結局最後に帰国する前に、彼女が韓国料理レストランでゾナーに驕ってから、カラオケを歌った。
流行ってる歌も一杯歌った、特にはOVERTAKEというAKB48の歌。何があっても、前に進めというテーマの歌だった。ゾナーとアリスの状況にはピッタリの歌だった。
カラオケの後は、彼女が彼にプレゼントを贈った。
それは、前の休みの時に北海道での小樽市の小樽オルゴール堂で買ったオルゴールだった。
そして、オルゴールの箱にカードも入っていた。
「素敵な友達になってくれてありがとう」という感動的なメッセージがあった。
そのオルゴールが鳴る旋律は、オズの魔法使いの歌、「Over The Rainbow」だった。
両親に話によれば、友達の安全の為に、二度と彼に会うなと。
連絡を途絶えるんだ。SNSとかEメールとか駄目。
すごく悲しかったが、やむを得なかった。
こうやらざるを得なかった。
悲しさの余りに、帰国のフライトでずっと泣いていた。
涙が滝の如く。
アリスはもう、不思議な国に戻った。
今の彼女は、アンナベル李紫珺。
彼女の力は、両親にはなかった。
彼女自身もどんな力をもっているのかわからなかった。
科学者と研究者に見てもらわなかったって言われた。
その力さえなければいいのねと、彼女が思ったけど。
その力で、世界を救えるんだって。
しかし、彼女は世界を救いたくなかった。自分の只一人の友達と一緒にいたかった。
「あたし以外、他にこの世界を救える人がいないの」と、アンナベルが切なく、涙を堪え乍ら、心の中で願った。
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