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海の向こうに  作者: シュガーウォーク
小さなお父さん
18/25

2パート

「お姉ちゃんがこういうの好きで、たくさん見るからぼくもいつの間にか好きになってた。」


拓人は目を輝かせながらおもちゃをいじる健太を見ながら計算していた。30年後に20歳で今6歳。今の戦隊や仮面ライダーをリアルタイムで見ているはずはないからこの姉弟は相当特撮ものを見ていて詳しいのだと思った。


「お姉ちゃんはアイドルが好きでそっちのために見てたんだけどね。はい。拓人くん。今の見てたでしょ。合体させてみて。」



健太にいろいろ教わりながらばらばらにして再び合体させた。健太は当たり前だが拓人があまり特撮ものを見ないとか興味をあまり抱いてないと言った点についてはお構いなしである。


しかもおしゃべりで一人でしゃべっていてもずっとしゃべっている。


子供なんだから。まるで小さい父さんである。



優はおしゃべりで飽きっぽく時々人のことをおいてけぼりで話し続ける。特に研究の話になると止まらない。


ずっと仮面ライダーの話をする健太も似たようなもんだ。健太はもう無我夢中で遊んでいた。


「タイヤ交換だ!ターイヤコウカーン!」


もう知らない人からすれば意味不明だ。タイヤ交換が必殺技なのだろうか。どんな技なのだろう。



実験機器の中で新しい実験機器がいかに素晴らしいかの話をしている優にそっくりだ。この回転装置が素晴らしい!とても美しい!などと言っているがこの子と同じで知らない人には意味不明である。



しかし、父さんや母さんはすごいよ。内心に付け加えた。自分の好きなものをみつけ、それを自分の人生としている。父は研究者、母は高校の理科の教員。理系が好きだから実現したのだろう。



それにひきかえ、自分は理系が好きなのか文系が好きなのかもわからずなんとなく今まで生きてきた。とても自分の父や母の子供とは思えない。



理系が好きということも手伝ってか優は料理も上手だった。とくにオムライスはおいしかった。



しかし自分で再現しようとしても、何度も教えられてもうまく行かなかった。こんなことまで負けていることを見せつけられているようで自分がいやだった。


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