罠
本当にすいません。
ほんんんっとうにすいません!
2ヶ月近くも上げなくて本当にすいませんでした・・・
まぁそれなりに忙しかったんですけどね。
まぁ暇はありましたよね、はい。
すいません。
えーと、次話は2月中に上げます。
これは守ります。
その次はどうなるかわかりませんが・・・
とにかく、数少ない読んでくださる方、本当にお待たせしてしまってすいませんでした!
今後は、最低でも月1で上げたいと思います・・・
1ヶ月間何もなしってのはもう(できるだけ)しないようにします。
ってわけで、前置きが長いですけどこの話もお願いします。
ぶっちゃけよくわかんないと思いますけど・・・
お願いしますm(__)m
―――
「……ん…」
「………っと… おはよう、えーと…莉奈ちゃん」
「あ、おはようございます…」
翌日の朝、私は久しぶりに、気持ちいい朝を迎えた。
「あ、薬、射っといたから」
「あ、ありがとうございます…」
完全に信用した訳じゃない。
でも、ここまで優しくしてくれている。
自然に、疑いも薄れてゆく。
「ご飯作ってるから少し待っててねー」
私に薬を射った後、男の人は朝ごはんを作りに戻った。
そういえば、名前聞いてないな…
まぁ、結局は別世界での事だし…
別にいいかな。
「はい、できたよ」
「ありがとうございます…」
「とりあえず、元気を出せるようにしていかないとね。遠慮せずに食べていいよ」
「は、はい…」
出された目玉焼きと食パンを、ゆっくりと食べる。
体は、動かすたびにずきずき痛む。
食べるのも一苦労だった。
「この後ちょっと出かけてくるから、悪いけど…留守番頼める?」
「あ、はい。 お世話になってるので、そのくらいは…」
「ありがと。 本とかは自由に読んでていいから」
「分かりました…」
その後、男の人は朝ごはんを食べ終わった後にどこかへ出かけて行った。
「……ふぅ…」
やっとこさ、朝ごはんを食べ終わる。
食器は重ねて置いておいてくれればいいと言っていたので、その通りにする。
あまり迷惑はかけたくないが、無闇に動かせない体で何かやってしまったらそれこそ迷惑をかけることになってしまうので、言葉に甘えておくことにした。
その後、椅子から降りてよろよろと寝ていたベッドの元へ。
その付近に本もあったので、とりあえずそこへ向かう。
ベッドまであと3歩というとき…
「……! っ…」
何もないとこで躓き、倒れる。
上半身はベッドの上に倒れたのでなんとも無かったけど、膝をもろに床にぶつけてしまう。
「……アレ? それほど痛くない…」
しかし、思ったより痛くはなかった。
と言っても、正常なときくらいの痛みは感じたけど、激痛が走るレベルではない。
昨夜と、今朝射ってもらった 鎮痛剤 が効いてるようだった。
「………」
私は這い上がってベッドに潜った。
本を読んでもよかったのだけど、少しでも動くと痛いので大人しくベッドに入り、しばらく休んでいた…
―
「……っ! あ、痛…」
目が覚めた。
何故か、体が熱い。
熱でも出したみたい…
薬の…副作用?
「あ、起きたね、莉奈ちゃん」
「え? あ、はい…」
男の人は、帰って来ていた。
「なんか…体が…熱いんですけど…」
「おお、それは薬が効いてる証拠だよ…」
「…そうなんですか?」
「うん。もう大丈夫だね」
「え? いや、でも…まだ動くと痛いんですけど…」
「内側からの痛みは、徐々に治まってくよ。 …体をほぐせば、痛みにも少なからず慣れるんじゃないかな」
「…? そ、そうですかね…」
………
なんか…
雰囲気が前と違う…
「ちょっと、知り合いにマッサージ師がいてね… やってもらえば、痛みは治まってくると思うよ」
「え、えーと…」
「…まぁ、無理にとは言わないけど。 莉奈ちゃんのためにはなると思うな」
なんか…違和感が…?
怪しい…けど……
「……じゃあ…お願いします…」
「……了解、連絡するから少し待ってね」
ここまでやってくれたんだから…
きっと………
大丈夫。
「じゃ、行こうか」
私は再び、姫抱きで車にいれられた。
そして、男の人と一緒にこの人の友人の人の元へ向かった…
――
「着いたよ」
「……え? あの、ここ… 工場にしか見えないんですけど…」
私が連れてこられたのは、廃れた工場跡。
なんで、こんなところに…
「ああ、ごめん。 近道なんだ。大丈夫、すぐ、着くから」
「…は、はい…」
…………近道?
車で直接、行けばいいのに…
その時、不意に脳内によぎった、絶望的シチュエーション。
嫌な予感がし、冷や汗がどっと吹き出してくる。
「あ、あの……」
「大丈夫だから。 大丈夫…だから」
……!!
私は車から下ろされ、今度はおんぶで、工場の敷地内に入る。
…逃げたい。
不意にそう思った。
しかし、とても逃げられる状況じゃない。
また、いつものように……
「あ、あの…! や、やっぱり大丈夫です…大丈夫ですから…」
「何が? 何が大丈夫なの?」
「……!」
まるで、別人のようだった。
何が起こるか分からないけど…確実に、何かされる。
―いつものように――
「おーいつれてきたぞー」
「うーす。 おっ、可愛いねぇ。やりがいがあるねぇ」
「……!」
建物の影から出てきた、3、4人の男の人達。
「さて…と…」
「…っ! ……?」
私は背中から地面に落とされた。
不思議と、痛みはない。
「…痛くないだろ」
「え……は、はい…」
どむっ!
「ぐっ…!? ……ふぁっ」
お腹を思いきり、踏みつけられた。
しかし、痛みは全くない。
それどころか…
ごすっ!
「…っ ぅあっ…」
全身に走る、不思議な感覚。
「なに…これ…」
「…莉奈ちゃんに射った、薬だよ」
「…え? アレは鎮痛剤じゃ…」
「確かに、最初に射ったのは鎮痛剤で間違いじゃない。でも、そのあとに射ったのは…」
どむっ!
「………!」
びくん、と体が無意識に痙攣する。
「痛みを快感に変換させる薬、だよ」
なんっ…
痛みを…快感に……?
どすっ!
「……んっ…」
全く痛くない。
むしろ…
ごすっ!
「……ぅあっ…」
気持ちいい。
「よし、ヤるか…」
「……まっ…ちょっと……」
大人の男の人5人に囲まれ、ひたすら踏まれたり、殴られる。
「んっ……んあっ…まっ…っ………」
全く痛くない。
「……っ…! ~~~~ッ!」
殴られれば殴られるほど、蹴られれば蹴られるほど。
「……んあっ……」
不思議な感覚に包まれる。
「…まっ……待って… 止めっ……」
「痛くはないだろ? むしろ、どう感じてるんだ?」
どすっ どかっ ごすっ どむっ
「………………!」
びくんびくんと、体が震えてしまう。
ごすっ
「ほれ」
ばきっ
「言ってみろよ」
どむっ
「どうなんだ?」
「……うっ………い…言いま……いいまふ…」
どすっ
「…だから…っ……んっ…!………ちょっ…止めっ………」
どすっ
「……んっ……あああっ……!」
体が言うことを効かない。
頭がぽわぽわする。
「失禁しやがった… やっぱ気持ちいいんだろ。 もっとやったれ」
暴力が更に激しくなった。
いや、今は暴力とは言えないかもしれない。
「…………まっ…ま……待って…くらはい………ふぁっ…」
「あ?なんか言ったか?」
「……らっ………らめへ…」
思考が全く働かない。
「おらっ!」
どむっ!
今までより一際強くお腹にパンチが入った。
「…んむっ…!んっ……!んっ…!」
どすっ
「もう1回、正直に言ってみな?」
ごすっ
「どうなの?莉奈ちゃん」
どふっ
「…………き……気持ちいい………れふ…」
ばきっ
「よーしよしよし」
どかっ
「……も…もっと………」
「ん?」
「……もっと………お願いしまふ……」
「…よし、よく言った」
「……はぁ…はぁ…… っ! んっ……んふふふ…」
もう、自分が何を考えているかなんて、分からなかった。
とにかく…もっと、殴って、蹴って欲しかった。
――
―しばらくして…
「………」
「…ははっ。 すげぇびくんびくんしてやがるこいつ」
「じゃ、そろそろ射れるか」
「……………………ふぇ…?」
暴力とは感じない暴力が止まる。
「…や、止め……止めないれ………」
「残念、気持ちいいのはもう終わりだ」
そう言って、痣だらけになっている私の腕に、男の人は注射を射った。
「んあっ……… なん……」
「じゃ、また明日ね、莉奈ちゃん。また明日、遊んであげるから」
「…………」
私をこの場に残し、男の人達は車でどこかへ行ってしまった。
服は泥だらけでところどころ破れており、体中に痣ができていた。
でも、痛いなんて全く思わなかった。
―――
「……ん…」
目が覚めた。
いつの間にか、眠ってしまっていたようだった。
その瞬間。
「…っ!! あっ………だ…」
体中に激痛が走る。
「痛い痛い痛い…… なん…で……」
記憶はうっすらとしか無かった。
辛うじて覚えているのが、ここに連れてこられて、暴力を振るわれていたこと。
その後は…よく覚えていない。
太陽は既にそこそこの高さまで昇っていた。
昨日連れてこられたのがお昼前だったので、24時間弱もこの工場にいたことになると思う。
回りには、人の気配はない。
風は建物に遮られ全く吹かず、音も一切聞こえない。
「………っ… いてててて……」
体を動かすたびに、体に痛みを感じる。
状態は逆戻りしていた。
いや…最初から、停滞してたのかもしれない。
そして、体を引きずりながらしばらく移動していると、複数の足音が聞こえた。
「…ひっ…」
恐らく、あの人を含めた何人かの男の人がまた来た。
何かされる。
また、だ。
また、こっちの世界に来て、酷い目に会った。
やっぱり、この世界には希望なんてない…
全部が全部、私を絶望の底に突き落とすようになっている。
「お… やぁ、莉奈ちゃん。今日もいっぱい遊ぼうか」
「…や……やだ… 来ないでください……」
「あ?」
ドムッ
「………! あ゛……うぅ……」
「『はい』以外はいらねんだよ、なぁ? 今日もいっぱい遊ぼうね?」
「………」
『はい』と言っても、それ以外で答えても、結局はどうせ同じ……
ドスッ
「おい」
「…あ゛………」
ドスッ
「早く『はい』って言うんだよ」
「………っ…」
「………仕方ねえな… 射れるか」
「………」
男の人がそういうと、他の人がバッグをカチャカチャという音を立てながら中を漁っていた。
そして、注射を取り出した。
「………! まっ……待って…… あぐっ……!」
「黙ってろ」
お腹を蹴られる。
私はお腹を両手で押さえてうずくまる。
しかし、左手を捕まれ伸ばされる。
そして、注射を射たれた。
「……! や、止め……」
「…よし、次」
注射が空になったら、次のを再び射たれる。
「……んっ…… はぁ……はぁ……」
「次」
空になっても、液体のたくさん入った注射をまた射たれる。
なんども、なんども…
―次第に、頭がぼーっとしていく。
「…なん……これ…………な…ん……?」
「……覚醒剤、って知ってるか?」
「………んあ……?」
何を言ってるか理解できない。
「あーダメだこりゃ。 逝ったな」
「ははっ、涎垂らして、バカ面してんな」
「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛………」
何も考えられない。
「…あと何本分ある?」
「…あー、わかんねぇな。 まぁ致死量はあるからいいんじゃねぇか?」
「まぁ、そうだな。 でも射てるだけ射っとくか」
「…ほい、ラスト」
「おう。 …生きてんな、一応」
「まぁ即死はしないからな。 じわじわと死んでくとこ見てこうぜ」
「そうだな。 よし、終わった。観察するか」
「…おーい、聞こえますかー?」
「無駄だってw 植物状態みたいなもんだろ」
「………ぁ゛」
「ん? 今喋ったか?」
「あ? 知らね」
「……ぁ゛… あ゛……あ゛ぁ゛……」
「ほれ、喋ったじゃねーか」
「喋った、っつーか声出したんだろw まだ生きてんのか」
「もう2日経ってるよなぁ。 腹減った」
「ほい」
「サンキュー」
「…ん? あ、しばらくなんも食ってないだろ。やるよ」
「自分からは食わないだろw 食わせてやれよw」
「そうだな。 んっ… お、おぉ…… 倒れた」
「逆によく今まで座ってたなw」
「ほんとだなw」
「サッカーやるか」
「人形サッカーボールでか?」
「当たり前だw いくぞー…… おらっ!」
「うわっ、驚くほどに飛ばねぇなw」
「使えないボールだなー」
「まぁ、とりあえずあそこの壁までドリブルしようぜ」
「難しいな…」
「ほれ」
「俺かよw いらねぇよw パス」
「あーもーめんどくせ…」
「ロングシュート決めたれw」
「よし…」
「結構助走とるなw」
「……おらぁっ!」
「お、ナイッシュー!」
「ふはは、見たか」
「見たよw」
「次、どうするか」
「飽きた」
「まぁ、ここにはもう誰も来ないし、このままにしとくか」
「てか、生きてんのか?」
「生きてようが死んでようが、どっちでもいいだろ」
「そうだな。 じゃ、帰るか」




