精神崩壊
ちょっとよく内容がわかりにくいかもです・・・
もし、あまりにわからなさすぎる!って場合はどこかにコメントくれればお教えしますw
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「はぁっ……!! はぁっ……!!」
目が覚めた。
現実世界、私の部屋で。
里菜ちゃんの体勢は全く変わってない。
まだ、向こうの世界で死ぬということを、経験してないんだろう…
今、向こうの世界で里菜ちゃんは何をしているのだろう…
「……はぁ…… はぁ……」
痛みは無いが、苦しさは残っていた。
嫌だ…
もう向こうの世界に行きたくない…
その時。
ヴー…ヴー…
携帯が震えた。
理科ちゃんから着信。
『莉奈ちゃん! 大丈夫!?』
「……もう嫌だよ… 行きたくないよ……」
『……ごめん…私のせいで…』
『そして、本当にごめん… また、向こうの世界に行ってもらわないと…』
「…理科ちゃんは!!」
『!?』
「私が、向こうで何をされてるか知らないから、平気でそんなことを言えるんだ!!」
つい言葉が荒くなる。
『ご、ごめん…』
「ごめんじゃないよ! 誰のせいで、私が酷い目に会ってると思ってるの!?」
「なんとかしてよ! もう…すごく、苦しかったんだよ…」
『ごめん…… ごめん…』
「もう…嫌なん…っ…」
あれ?
頭が、痛い。
それも、かち割れるくらいのすごい痛みだった。
「頭痛い…」
『え!? ま、まだ3分しか経ってないのに…』
「すごく痛い… な、に…これ……」
『莉奈ちゃん!? 莉奈ちゃん!?』
「…あ……あ… 痛………」
『ねぇ、莉奈ちゃん!? 聞こえてる!?』
「…い……あ゛……」
呻き声にもならない言葉を呟き、私の意識は闇に引きづりこまれた。
比喩ではなく、本当に、底なしの闇に引き込まれるように……
―――
―――
「はぁ…はぁ…」
頭痛は、転送されて直後に収まった。
しかし…
「……? 何も、見えない…」
まるで、光という概念がないかのように辺りは真っ暗だった。
しかし、自分の体だけははっきりと見えていた。
「………」
キョロキョロと見回す。
しかし、本当に何も見えない。
まさに、闇だった。
少し走ってみる。
…ごつん
「いた!」
壁はあるみたいだった。
ゲームでよくある、見えない壁。
今は、壁どころか何も見えないんだけど…
今度は、その壁をつたって空間の大きさを測ろうとする。
しかし…
「…!?」
さっき私がぶつかったところにあったはずの、壁が、消えていた。
「あ、あれ?」
触ろうと手を伸ばしても虚空を切るだけだった。
「…どうなっているんだろう…」
訳が分からず、ひとまず手をついて座ろうとする。
「え…? きゃっ!?」
何故か、手をつくことが出来ず、まるで下は地面じゃないかのようにすり抜けた。
慣性の法則に従い私の体はぐるんっという感覚で頭に遠心力が働いた。
「……っ…」
でも、次気がついた時には…
なんともなかったのかのように、普通に立っていた。
「…?」
何が起こったのか分からない…
試しに、もう一度手をついて座ろうとする。
すると、先程と同じようになった。
倒れた、もしくは回ったような感覚を感じた直後には普通に立っている。
次は、前に体重をかけて顔をぶつける覚悟で倒れる。
全く同じように、地面などないかのようにすり抜け、回った感覚を感じたらいつの間にか立っている。
「…えっと…?」
混乱しそうだった。
しそうじゃなくて、既にしているのかもしれない…。
浮いてるような感覚はなく、ちゃんと地面に立っている。
……本当に、地面、に立っているのだろうか。
しゃがんで、立っていると思われる地面のある場所に手を触れようとする。
しかし触れることは出来なかった。
足の裏を触ったら、普通に足の裏を触っていた。
地面など、ない。
じゃあ…私は一体何に立っているんだろう…
足踏みをするとしっかりと抵抗がある。
立ってはいる。
しかし何にも立ってはいない。
………訳が分からない…
疲れた…
しかし、座れない。
気付いたら立っているのだから。
でも、気づくまでに座っていたら座っているのだろうか?
……つまり、例えば体育座りをして、回る感覚に陥った後、気づくまでに体育座りを継続してれば座っている状態になるのかな、ということ。
…足をがっちりホールドする体勢になり、おしりをあるはずのない地面につく。
すると…
「座ってる…」
妙な達成感が湧いた。
しかし立とうとすると…
「きゃっ!」
後ろに手をつかなければならないため、座ってちゃんと地面についていたはずのおしりからすり抜けるような感覚になる。
そして、気付いたら立っている。
「………」
…訳が分からない…
もう、寝ることにした。
頭を使ったのもあるけど、何より精神的にキツい…
そう思って横になろうとする。
なろうとしたときには、既に、横になっていた。
「………」
もう寝よ…
考えるだけ、意味がないと思った。
――
――
「…う…ん…」
目が覚めた。
しかし、依然として自分の姿以外は何も見えない。
動こうにも、移動が制限されている。
特にすることもない。
することがないのではなく、出来ることがない。
………
結局、何もせずに睡魔が襲ってきた。
体内時計はまともなので、ある程度の時間なら分かる。
夜になれば眠くなるし、朝になれば普通に起きられる。
夜更かしはたまにするけど、勉強が終わってないときくらいだ。
とにかく、寝た。
次の日、何かが変わると信じて…
―3日目。
空腹がピークに達した。
と、そのとき、いつの間にか体の上におにぎりが乗っかっていた。
少しは空腹は免れたと思う…
もう何日もまともにご飯を食べていない。
―4日目。
どうやら、空腹の限界になるとなにかしら食べ物が出てくるらしかった。
今日は食パン1枚。
量はほとんどない。
死なない程度に餌を与える。
たちが悪い…
―5日目。
つまらなくて死にそう。
何かしたい。
早く、みんなを探さなくちゃならないのに…
―6日目。
里菜ちゃんに会いたい…
会って、この世界を変えて、またいつものとおりに話したい。
―7日目。
気が狂いそうだ。
―8日目。
私が何をしたって言うのか。
理由が知りたかった。
早くここから出たい。
―9日目。
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――10日目。
「ああああああああ!! 出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい出たい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ… ……はぁっ…はぁっ…!」
「ああああああああマジ分かんないなんでこんなところ誰のせいだよ里菜ちゃんに会いたい会いたい会いたい出たい出たい出たい出たい帰りたい帰りたい死んじゃうよこれじゃお前を殺してやろうか早く早く早く早く早く早く死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬああああああああ!!分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない」
自分が何をしているか分からない。
何をしたいのかも分からない。
「分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない………」
あれ。
「私は………」
誰?
「そこにいるのは……」
誰?
「後ろにあるのは……」
何?
「…私は……それ。 あなたは、後ろ。 後ろにあるのは………私?」
「じゃあ…私は……」
それ?
「それって…だれ?」
後ろにいる。
「後ろにあるのが?」
私。
そういえば、こんな話を聞いたことがある。
ドッペルゲンガー。
つまり、もう一人の自分。
そのもう一人の自分に出会ったら自分は死んでしまうというもの。
このままじゃ私の後ろにある私が死んでしまう。
後ろにある私を死なないようにするには……
出会ってしまったそこにいる私を死なせなきゃいけない。
そう思ったとき、私の右手に拳銃が握られていた。
「私が死んじゃうから、あなた、死んで」
何もいないはずの虚空の幻の私を拳銃で撃つ。
バンッ バンッという音だけが聞こえる。
何発も撃った。
弾は無くならない。
「殺った…」
殺した。
これでもう、後ろにある私は死なない。
「あれ」
じゃあ私は?
「私は…」
もう一人の私。
つまり
「ドッペルゲンガー?」
ってことは…
「後ろの私が死んじゃう」
じゃあ…
「殺さなきゃ」
自分の脚を撃つ。
痛い。
「私を」
お腹に弾を入れる。
「早く」
もう1発。
「死んで。私」
もう1発。
口から血を吐いた。
「あ」
頭撃てば1発で死ぬじゃん。
拳銃を頭に添える。
「これで、生きれる… 死なずにすむ」
引き金を引く。
「やった…」
意識は次の瞬間には無くなっていた。
―――
―――
「………あれ…?」
私は…何を。
「…えーと……?」
思い出せない。
携帯が震える。
着信が来たみたいだ。
『莉奈ちゃん大丈夫!?』
理科ちゃんからだ。
大丈夫って…
どういうことだろう…?
「大丈夫だよ~」
『あ、そ、そう?なら…よかったけど…』
「? けど、って?」
『え、あ、ああいや、なんでもないよ』
理科ちゃんこそ大丈夫かな?
「そういえば、私が桜ちゃんと雪ちゃんこっちに戻したと思うんだけど…」
『ああ、二人なら戻ってきたよ。ありがと、莉奈ちゃん』
「えへへ、どういたしまして」
『でも、いいんちょーと里菜ちゃんからはなんの連絡もないや…』
「そっか…早く見つけないとね…」
『そうだね…お願い…頑張って…』
「うん…出来るとこまでやってみるよ」
『あ、ありがと…』
まだみんな向こうにいるのか…
普通の装置を着けてるのは残り34人。
まだまだ先は長そうだった。
『…向こうの10日間で何があったの?』
え?
10日?
「え?そんなに?」
『あ、うん。こっちで大体40分弱経ってるから10日くらいかな』
10日分…
何してたっけ?
「うーんごめん、なんか覚えてない…」
『そっか…なら仕方ないね』
その時、再びあの頭痛が襲う。
「……っ… そろそろみたい…」
『! 分かった、悪いけど…頑張って!』
「……うん」
そのすぐ後、私は別世界に行くために、こちらでの意識を失った……
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