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序章

名前を聞けば、

こんなに、思い出に変わらなかったのに。


病院の廊下で、あの子は倒れていた。

僕が走り寄ったのは──ただ、それだけだった。


「17日後に会おう」


そう言った君は、


……もう、いなかった。



教室の片隅で、ひっそりと涙をこぼす女子がいた。

誰も気づかないように、陽向はそっとその場所へ歩み寄る。


「大丈夫?」

優しい声が、静かに響いた。


女子は驚いたように顔を上げ、小さくうなずく。


「辛かったよね。」


その言葉に、女子の瞳がほんの少しだけ柔らかくなる。


「一人じゃないよ。」


陽向は無理に力強く言うのではなく、ただそっと隣に寄り添った。


教室の中で一番輝く彼の優しさが、静かに伝わる瞬間だった。


彼はこの物語の主人公、陽向文月(ひなたふみつき)

彼の出会いと別れ、喪失、希望の物語。

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