6話
結果発表ー!
を見に来ました。
私服で。
恥ずかしいねー、1人だけ男子で1人だけ私服。
浮くし見られるし顔を赤くされるし、そんな恥ずかしいものでも見たんですか?
いや、でも本当に凄いんよ、近づくだけでへたり込む人続出、危険物質でも出してるんですかね?
とりあえず衛生兵を呼んだほうがいいのか?
とまぁ、そんなこんなで結果貼ってある板を見に来た訳ですよ。
「今年は三大貴族のご令嬢がいるらしいわよ」
「しかも三家全てでしょ?凄い代よね、きっと御三方の誰かが首席なのでしょうね」
「首席は入学式に喋らないといけないらしいよ」
発表の板の前で喋っている女子達。
すげぇ余裕ありそうに喋ってるな、ってかもう確認して受かってるのを見たのかね。
やはり受験結果の板の前は一喜一憂している人たちがいる、受かった人はとても喜んでいて、落ちている人はお通夜のような雰囲気を纏う。
実際人生の分かれ目の1つなのだからそうなるのも納得だ。
俺の番号はあるかなー、と左上から順番に見ていく俺は番号が000842だからあとの方かーっと目で追ってって800の辺りでしっかり見始める。
どれどれ827、831、840、849......
849?
何度見ても842の数字はない。
えっと......
「向こうに成績TOP10が名前付きで載ってるしいわよ」
「だから三大貴族のご令嬢はこっちに居ないのね!」
TOP10......もしかしたら入ってるかもだからな、一応見に行ってみるか。
とぼとぼと歩いていく、正直名前が書いてあるとは思えないのだが。
とぼとぼと歩いていくと見えてきた。
TOP10は受験番号、名前、総合得点が出るのか。
10位から上に上がっていく。
無いなぁ
ん!?あれは......
1位 000842 赤城 真司 500点
あった、あった、あったぞ!
よっしゃぁ!!
マジかマジか、あっぶねぇマジで落ちたと思ったわ。
「私は次席ね、ふふっ、3人の中では1番ですね」
「むぅ、負けたかぁさすがユイユイだね」
「そういうサキサキだって三位じゃないっすか」
「ふふ、リンリンは前日に走ってばっかだから四位になるんですよ?」
あの人達が2、3、4位か、名前は
2位 000001 神通 結衣 497点
3位 000003 那珂 咲 493点
4位 000002 川内 凛 488点
神通、那珂、川内?
それって三大貴族の方々の名前じゃない?
日本を支える貴族の頂点に立つ三つの家門が神通家、那珂家、川内家だ。
日本の政治においてもそうなのだが、この三つの家はそれぞれが会社も経営しており、市場はかなり大きいものとなっている。
経済活動を行う上で切って切り離せない会社は大体がこの三つの子会社だと思っていただいて構わない。
つまり三大貴族は三大財閥でもあるということだ。
そんなご令嬢達に勝ってしまった俺って消されるのでは?首席が消えれば次席が首席だもんね......
プルプル
「ところでこの首席はどんな人なんすかね?」
ビクゥッ!
「さぁ、聞いたことないから有名な家系ではないんだと思うよ?」
一般市民だよ?親父は普通にサラリーマンだったし。お袋は、お袋はなんか流派の継承者だったわ、お陰様で俺もその流派の継承者です()
あれ?お袋が普通じゃない?
というかこの世界での保護者って誰なんだろう......
「私を抜く頭脳を持つ人、是非ともご友人になりたいです!」
え、何?消すの?一般男子を消しちゃうの!?(深読み)
「まぁ、ユイユイは頭が良すぎて友達が少ないっすからね」
......普通に友達になりたいだけっぽい、話しかけられたらきちんと対応しよう。
というか貴族だから普通に話せるか分からないけど。
「二人だって今回点数高いじゃない!」
「受験だからやっただけで素で頭は良くないっすよ?」
「同じく私もー」
「くっ、絶対首席と友達になってやるんだからぁ!!」
なんなんだろう......貴族と言っても緩いんだなぁ
「合格者はこちらへ来てくださーい!」
おっ、資料を貰いに行かないとか。
「ここに一列で並んでくださーい」
ふぅ、最後尾にっと。
「ね、ねぇ、あの人男の子よね?」
「間違いないわこの高校に受かったってことよね?」
「す、すごいイケメンだわ!それに頭もいいってことよね!」
「それにあの私服、女装の麗人......いい!」
「踏んで蹴られたい!」
なんかザワついてるなぁ、あと最後の人、絶対やらねぇよ?
「この高校に男の子がいるなんて、居ないと思ってたから嬉しいんだけど!」
「凄いかっこいいっすね......」
「スカートを履いてくれてればあの足を見れたというのに......」
後から来た三大貴族のご令嬢にも見られているし、スカート?履かん!
イケメンって言われるのは嬉しいけどなんかパンダみたいで嫌だなぁ......
リアルで女子にモテるからって理由だけで嫌われてるイケメンが辟易してた理由がわかったような気がする......
周りが女子だけってキツイよな......
いや、そんなことないわ
別に性別気にせず遊べるし問題なかったわ。
「はい、次の......ひ......と?」
「はい」
「男子だぁ!!!!!」
えぇぇぇぇ、どんな反応してんねんこの人。
「はい、赤城真司と申します3年間よろしくお願いします」
「え、挨拶できちゃう感じ?凄いいい子なんだけど!」
え、挨拶普通はしないものなん?
「ちょっと待ってね、赤城真司っと......首席?」
「そう見たいですね」
「............」
口が顎外れるくらい開いてるけど大丈夫かな
「え、首席?マジで?」
「あの男子首席」
「ちょま、首席でイケメン......最強?」
周りもざわついているし。
「............」
「ねぇ、ユイユイ、首席と友達になるんでしょ?」
「がんばれっす!」
「私、男の子と喋れるかな?」
「ユイユイ顔が真っ赤っすよ!」
友達になりたいならなるっすよ
というかこの受付の人動いてくれねぇかな。
「あの、後ろが詰まるので早くした方が」
「ははははははいぃぃ!」
顔を真っ赤にしながら書類を渡してくる。
はぁ、俺この高校来たら女性陣には男慣れしてもらおう。
そう決心した。
最近はじめた作品が2つほどありますので良ければ見ていってください!
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