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45話


ふと後ろから視線を感じることに気がついた。


しばらく待ってみてはいるのだが出てくる気配も立ち去る気配もない。


んー、流石にな。


「いつまでそこに隠れてるんだ?」


後ろに振り向きつつそう言うと玄関に1番近い扉から顔をひょこっと出した美玲が居た。


「だってお兄ちゃんが行っちゃったし、今日来た人が誰か気になったから」

「まぁ、友人が来たからには俺が出ないとだからなぁ」


流石に誰かと分かっているのに俺が出に居ないのもあれだろう?


「ふぅん、お兄ちゃんにとってあの人はどんな人なの?」


真っ直ぐ俺の目を見ながらそう聞いてきた。

なんだかいつもより詰めてくるな?


「そうだなぁ............」


俺にとっての凜か。


「一番の親友かなぁ......」


言葉にするならこれが当てはまるだろう。


一番男子のノリでバカして遊んでるって感じがするのは凛だしな。


俺と凛がふざけて、そこに莉央と風花が乗ってきて、それを見てる咲が笑ってて、結衣が突っ込むってのがいつもの感じなんだよな。


「そうなんだ......ということは一番リードしてる人なのかな」

「え、なんだって?」

「ううん、なんでもない」


最後の方がボソボソと言ってて聞こえなかった。


また聴き取れなかった、最近多いんだよなぁ。


歳とったかなぁ......


「それにしても......あの人誰かに似てるんだよね」

「似てる?」

「うん、似てる」


どこかで見かけたとかじゃなくてか?

な訳ないか、凛ってお嬢様だし普通にその辺を歩いているわけが無いしな。


「というかお兄ちゃんは行かなくていいの?」

「へ?あ、やべ!行ってくる!ちょっと鍵かけといて」

「あぃ、行ってらぁ~お兄ちゃん」



ん〜、おかしいっすね〜。


真司くんは行くって言っていたし見た感じ用意自体も終わっていそうだったんですぐ来ると思ってたんすけど。


車に向かった私は全然来ない真司くんが気になり玄関の方に向かう、すると......


「ふぅん、お兄ちゃんにとってあの人はどんな人なの?」


ッ!!!?


もしかしたら私はとんでもないタイミングで来てしまったのかもしれないっす。


どんな人......


少なくとも自分から私の家に遊びに行くと言ってきた真司くんが悪印象を持ってるとは思えないっすけど。


だけど気になるものは気になる。

ドキドキしながら待っていると......


「一番の親友かなぁ......」



..................ふぇ?


え?え?マジっすか!?

え、すごい嬉しいんっすけど!!?

え、いや?え?


そ、そっすかぁ、真司くんは私のことを一番の親友だと思ってるんっすか~、そうっすか~。


えへへえへへとしながらフラフラと凛は車のほうへと向かっていった。


果たして彼女は真司が来る前に緩んだ頬を元に戻せるのだろうか......


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