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32話


ザワザワワイワイ


グラウンドに近づくと結構な声の大きさのざわつきが聞こえてきた。


「フム、どうしたのだろうな、私は来る時にメニューをこなしておけと伝えたはずなのだが」


疑問に思ったらしく美希が首を傾げる。


ざわつきの元へと近づいていくと。


「美希はどうしたのかね?」

「監督に呼び出されたんでしょ?もしかしてあの男の子を口説いていたって噂のあの件についてかな?」

「口説いたとはなんだ、口説いたとは」


美希は片目を覆いながらツッコミを入れに行った。


まぁ、口説かれたっちゃ口説かれたな。


野球部に入ってくれって頭を下げに来てくれたし。


「真司くん、響監督はなんて言ってきたの?」

「あー、それはな」

「その件については私から話そう、1、2、3、4、5............フム、全員いるな」


部員の数を数えてから頷いている。

というか練習してないで全員集まってるって何があったよ、まぁ部長が監督に呼ばれたらそりゃあ気になるだろうけどな。


「まぁ、全員メニューをこなしてなかったことは一度置いておこう、監督に今回呼ばれた件だが......」


美希が呼ばれた経緯とこれから行っていく野球部としての決まった方針、周りへの伝達事項としてのお願いについてを話す。


部員は最初の方に疑問を感じていたようだが俺がこの場にいる理由と、俺が来たからこその処置であることを伝えたら、仕方がないと理解してくれたようだ。

なんなら守っていかねばと言ってくれていた。


男としてそれでいいのだろうか?と疑問に思ってしまったが、良く考えればこの世界での立場は逆転してしまっているので向こうの世界で男子が思っていたことや考えていたことが反転しているだろうから、逆に俺は守られる側なのだろう。


だけど不思議なものだ、雰囲気、男の俺がもしも女性陣を守ったり労わったりしたら、喜んでくれるし恥だとは思わないでどちらかというとご褒美と思ってくれそうな感じが凄くするのだが、前の世界の男子陣は女子に守られたら恥ずかしいという風潮があった。


先程俺が思ったように、『男としてこれでいいのだろうか?』とか『女なんだから男に守られるのが当たり前』とか色々なことを含めてだ、『男だから』『女だから』というのはやはり望ましいものでは無いだろう。


向こうの世界では少しずつ少しずつ改善しようとしているが根付いている物はそう簡単には無くなっていないのだ。


問題は、無くそうとしている人達、いわば政治家の方々が男女についての問題発言が多いということだ。


まぁ、俺はこの世界に来たから向こうのことは関係ないのだが。


「それでは新入部員の皆は私の横に並んでくれ」


美希の隣に並んでいく。


ん?あー、俺たちのグループ以外新入部員はいないのか。


「これから皆には自己紹介をしてもらおうと思う、赤城は最後な、ではよろしく頼む」


えぇ、最後かよ、なんか毎回最後にされてるような気がするんだが。

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