11話
「は〜い、それではねぇ、昨日宣言していた通り自己紹介をして貰おうと思いま〜す」
ザワザワザワ
まぁ、自己紹介ってなるとみんながザワつくのも分かるなぁ。
やっぱり新学期に行う自己紹介は新学期デビューに繋がるからな。
何よりも俺らは高校一年、ということは高校デビューに繋がる。
なんなら今この時で高校生活三年間が決まると言っても過言ではないのでは?
「そうですね〜、出席番号順で自己紹介してもいいんですけど、それだと赤城くん最初になっちゃいますし、最後の締めの方がいいですよね〜」
響先生のその言葉に教室内の女子全員がウンウンと頷く。
えぇ、締めかぁ、最初と最後、あと面白い自己紹介の人の次はプレッシャーがすげぇんだよなぁ。
まぁ、毎年俺は一番最初だったんだけどな。
赤城だし、前に来るのは青山さんとか大体それくらいしか居ないんじゃないだろうか。
「じゃあ、敢えて一番最後から逆にやって行きますかねぇ」
その言葉を皮切りに自己紹介が始まる。
きちんと全員の名前とかを覚えようと思いしっかり聴いているのだが、この身体ハイスペックすぎん?
なんか真面目に聞かなくても勝手に覚えてくれそうなくらい覚えてるんだけど?
聞いている中でも気になったのは1人
電 風花という女の子だ。
何でもゲームやアニメが好きらしく、特にゲームをやりこんでいると。
後は最近DPEXにハマり始めたそうであと二人誰かを誘ってフルパ(三人一組のゲームなため)でやりたいらしい。
俺も昨日始めたとはいえDPEXの話題をふれる人がいるというのは心強い。
結構有名?らしくてyo-tu-baっていう動画投稿サイトでかなり活躍している人達らしい。
莉央が後ろから教えてくれた。
莉央もかなりのオタク?らしくてゲームとか色々やりこんでいるらしい。
DPEXもやってるらしいので今度一緒にやろうということも話した。
うーん、そんな感じかなぁ。
と、ここで俺の番が来た。
「はい、では次の人」
「はい!赤城 真司です、趣味はゲームしたりとか、あと外で運動するとかです!特技は、大体のことは出来ること?ですかね。最近は、というか昨日DPEXを始めたので頑張っていこうと思います!部活は運動部に入ろうと思ってます、一年間よろしくお願いします!」
ペコりと頭を下げて座る......のだが、静まり返ってしまった。
あっ、とー、やっちまったか?
一番最後につまらない自己紹介をしてしまった時のあの白け方みたいな状況になってしまった。
と、思ったのだが。
ガタッガタガタッガタ
いきなり女子陣が立ち上がり拍手をし始めた。
なんなら涙を流している人達すらいる。
えっ、えーー!!?
スタンディングオベーションだと!!?
というか先生すら涙しながら拍手してるんだけど!
そんな感動する要素あったか!?
そのあと、10分ほど落ち着いてくれなく皆が拍手していたが一番早く落ち着いた先生が声をかけたことで落ち着きを取り戻したのであった。
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