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1人2役、ではなく1人2者  作者: 秋ルル
本編
71/71

Aya soul side 手紙

あの事件から約1年後


とうとうこの時が来てしまった。それは前から分かっていたことだ。それはこの地に越して来た時には決まっていてそしてまた、新たな地に旅立つのだ。そう転校である。


父はこれで最後になると話してくれた。母もこれでもう寂しいくないよと言ってくれた。そして私はクラスメートたちに最後のお別れをした。せっかくできた友達ともまた離れ離れになる。


どうしてだろうか?涙が止まらなかった。とても悲しかった。こんな思いもうしないと決めたはずなのなに。気が付くと私の周りには大切な友達ができていた。


友達の中には「お手紙頂戴ね」だとか「向こうでも元気でね」とか最後の別れの言葉をくれる子がいた。これが初めてではないはずなのに………


以前の学校でも同じことを言われた。手紙も何度か交換したがそのうち互いに疎遠となり、連絡がつかなくなったこともある。今回ももしかしたら同じことになるかもしれない。ただその言葉は素直に嬉しかった。


ここに引っ越してからどうしても思い出せないことが1つある。もしかしたら私の勘違いかもしれないのだが、私には近くに誰かいたような気がする。それも父や母のような存在ではなくてもっと私に近い存在。兄弟?親友と言ってもいいかもしれない。共に過ごして食べて学んで寝てそんな他愛のないことなのだがそこから深く思い出せない。


エア友?失礼ね!私はそんな痛い子じゃないわ。


そう思いながら昔、書いていた設定などや厨ニ臭い日記は全て捨てた。もしかしたらここにヒントがあるのではと探って見たが、最近は何も取り留めのないことしか書かれていなかった。文脈に不自然はあったけど、どれも私1人でやってきたことだった。ここに来て初めて友達を作ったときもそうだった。私が勇気を出して………なんで私、勇気なんて出したんだろう?


それより以前のものは流石に人には見せられないくらい馬鹿げていて恥ずかしいことしか書いてなかった。これは本当に黒歴史。人がどっかにテレポートしたり、分裂するなんてあるわけないのに。


部屋を片付けている時、ベッドの隙間から1枚の手紙を見つけた。誰かの忘れ物かしら?と思ったが宛名は私宛になっている。ただ封を切ってもなければ差出人の名前もない。もちろん心当たりはなかったが、自分に宛てられた手紙である。それなら中を見てもいいよね?


結局彩は好奇心には勝てず手紙の中を見てしまった。


『彩さんへ


彩さんがこの手紙を読んでいる時、私は既に彩さんの中にはいないと思います。あの死んでしまったとか思わないで下さい。私はもともと死んでしまっていたのですから。彩さんが私と過ごした日々覚えているかわかりませんが、私は彩さんと共に過ごした日々とても楽しかったですよ。一緒に笑って泣いて喧嘩したしたりしました。でもいつからか私の存在自体が彩さんの成長の邪魔になるのではないかと考えるようになりました。ですからこの結果は私の望んだものです。


もう1人のあやより』


手紙を読み終わると何故か涙が止まらなかった。


差出人は誰かわからない。こんな手紙を書くクラスメートにも心当たりがない。もちろん父も母もこんな手紙を書くわけがない。


「まさか私が書いたの!?」


ふと後ろを振り向いたが誰もいない。そこには片付かれた部屋既に荷物の殆どはダンボールにしまってあり、空虚な空間があるだけだ。そして辺りは静まり返っていた。


「私はここで」


とベッドを擦ってみた。もちろん何も起こりはしない。痒いところに手が届かない。口元まで出かかっているのになかなかでない。そんなもどかしさが彩にはあった。


思い出して!思い出して!


まるで念仏のように自分に言い聞かせた。するとぼんやりとだが霞がかった記憶の中に1つの光景が浮かんだ。


「そういえばあの制服?」


名前も顔も思い出すことはできなかった。ただ1人の女性が後ろ姿で自分の前に立っていた。その人はただじっと手を広げてが立っていた。彩はかろうじてその人の制服の模様だけは思い出すことができた。


もちろん制服だけでどこの学校か特定できるほどの力を彩は持ち合わせていない。それに全国には似たようなデザインの物などたくさんある。


彩は何かに取り憑かれたようにあるものを探し始めた。もう捨てちゃったかな?と思いながら必死に探すこと10分。それは案外早くに見つけることができた。


それは将来の夢と書かれた作文である。元々これは学校の宿題であったが、転校の決まっていた彩だけは提出しなくても良いものだ。その作文には題名に『私の将来の夢』と名前欄に『清水彩』と書かれている以外は全くの手つかずのままのものであった。


何故これを今書こうとしているのかはわからない。ただ今日の決心を決して忘れないものにしたい。これから先の未来なんてわからない。わかる人なんていたらそいつは嘘つきだ。だから私の未来は私が決めるんだ。


そして私は誰かのために役に立つ仕事がしたいのよ。あの人のように。

作者の秋ルルです。


ここまで読んで下さり、まずありがとうございました。

まだまだ続きそうですがここで一区切りとさせていただきます。


不純な動機で始めましたが割と長く書けた方だと思ってます。


今リアルが忙しので後に加筆修正を行い、もしかしたら追加でなにか書くかもしれません。


春にまた新しく新連載書くかも!?(未定)

それでは皆さん良いお年を


(多分この話の部分はそのうち消します)

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