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魔法戦線異状なし!!  作者: かり助
少年時代編
2/8

1話 転生

こういう話書きたかったけど文章力が・・・

朝だ。いつもはグズグズ目が覚めないのに目が覚めた。俺の体は健康的になったんだなぁと考えていると何かおかしい。目の前(正確にいえば天井にだが)にシャンデリアなんてなかったぞ。そういやなんだよこの豪華な部屋。俺は貴族かよ。ハハハ夢か。

(夢じゃねーよ)

「あ、そうなんすか。・・・・じゃねえ、あんた誰だ。」ベットの上に寝たまま一人ノリツッコミみたいで悲しくなる。

(ったく。上司のミスであんたは転移だ転移。魂だけな。)

「なんだ。夢か。」

(夢じゃねえって。ほっぺたつねってみろよ。)ギュゥウウウウっと思いっきりつねる。めっちゃ痛い。

「夢じゃないな。」

(あんたが単純でよかったよ。じゃあ今から説明するから、耳かっぽじって聞いとけ。)

この口の悪い、神の部下の男の説明によると。

・昨日の宴会で二日酔いしていた神(上司)がミスって俺が異世界に転移した。

・口の悪いこの男ははそれの尻拭いをすることになった。

・しゃあねえから何か特典与えてやる。

・さっさと決めて受け取れ。

「説明聞いてて思ったんだが・・・幻滅したわ。」

(うるせえ、こっちはブラックなんだ。ストレス溜まってんだぞ。)

「特典貰えるらしいけど、とりあえずここがどんな世界か教えてくれ。」

(剣と魔法のファンタジー世界だ。嬉しいだろ。)

「嬉しい。よし決まった。魔力みたいなんが強くなる特典が欲しい。」

(うむ、でもそんな強いのはできないからな。)

すると何もない空中からさっきまで話していた男が出て来た。イケメンだな。

(フッ、ありがとよ。じゃあちょっと待ってろ。)

聞こえてんのかよ!!そんなことを考えているとその男はポケットから板状のもの・・・って言うかまんまスマホを取り出すと。

(ええっと、魔力量5倍・・・チッ、フリーズしやがったなクソ野郎。さっさと動けオンボロ野郎。)

画面を連打しまくるイケメン男。大丈夫なんだろうか。

(よしっ、動いた。送信っと・・・・?あ゛!!)

スマホとか動きが重い時動き出してからまとめて入力されるアレ、それが今起こったのである。そのまま送信されて俺の体の中に・・・・

「うぉお、うぇぇぇぇ。なんか気持ち悪かったぁ。」

なんかが体の中で蠢いてる感じ。キモチワルー。

(おっ、俺はなんも知らねーし。じゃあな。)

無責任なイケメンはさっさと帰っていった。

「何があったんだ・・・?ステータスでも出るのかな?」

と思っているとステータス画面が出て来た。やっぱこれだよね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〈氏名〉 アーノルド・ホーガン (旧名 元山 結城)

〈年齢〉 10 (旧 16歳)

〈個人の情報〉 ホーガン伯爵家の次男。長男は12歳でビスカイト帝国国立魔法学校に在籍。父母ともに健在。

〈体力〉 4(同じ年齢での平均が5.5)

〈知力〉 7.2(同じ年齢での平均が7)

〈魔術値〉 555(全年齢での平均が3)

〈特殊能力〉言語理解、ダウンロードボックス(使用回数1回のみ)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ふーん。こんな感じか。魔術値ってやつがすごいな。あと言語理解ってやつはなんとなくわかるんだけどダウンロードボックスってなんだ?

『ダウンロードボックス』唱えてみる。

「うぉおお!」思わずベットの上で声を上げてしまった。目の前に表示されてるのはネットのページのような画面。そこには『download』の文字が。きっとあのイケメンからの物だろう。心してダウンロードする。

「うぉっ、うえぇぇぇ。」またも気持ち悪い。なんなんだよこの吐き気がする糞仕様。

体の中からこみ上げてくるもの(感謝などの美しいものではない)を必死に抑えているとダウンロードが終わったようだ。早速解凍してみる。

・・・・・・・・・・・・・・・。なんかの能力かと思ったらそうでもなかった。


ただのアーノルド・ホーガンの記憶だわ。期待して損した。けどこれもあのイケメンの思いやりなんだろう。何気に良い奴じゃないか。

頭に入ってくるのはこの家のことや、友人関係、癖や、プライベートな・・・など多岐にわたる。

「これでなりきれるな。」勝手に納得したけど今までここにいたアーノルドの魂はどうなったんだろうか?ひょっとして入れ変わった?ってことは・・・

『君の前前・・・』と頭の中で歌が流れ始めたあたりで考えるのをやめる。こんなことは考えても無駄だ。さっ、もう一眠りしよう。



「アーノルド様、起きてください。」

ん?メイドか。なんだ夢・・・じゃねえな。

「おはよう。」

メイドに起こされるなんて気分がいい。これからこの生活かぁ。意外にいいじゃん。

「いつもは私が起こしに来る前に起きて来ますのに、今日は変ですね。体調は大丈夫ですか?」

暖かい布団から抜け出す。横にはメイドがいるが寒いな。エアコンが恋しい。

起きたら洗面所に向かう。そこでうがいをする。アーノルドの癖だ。日本人にはなれない靴を履いたままの生活だがアーノルドの記憶でどうにでもなる。

そのまま2階の食堂に。記憶にはあるが新鮮だな。前世(?)の俺の家と比べたら・・・どんだけデカイんだよ。

その後美味しい朝食を摂り(冷凍ご飯とは格が違う)風呂に入る(朝風呂って新鮮)、着替えて(なんか学ランの豪華になったバージョンみたいだな)勉強だ。

「あぁ〜、異世界でも勉強かよ。学校がないと思ったのに・・・。」

意外とこの世界は教育環境がいいのかもしれない(貴族限定?)

「まあ、もう終わったのですか?一体どうしたのですか?」

アーノルドは今まで数学(算数?)が苦手だったんだなぁ。

勉強の時間も終わりさあこれからも無双するぞっ、と思っていたが・・・その希望は中庭にでた時点で打ち砕かれた。

「おう、今日もビシバシ鍛えていくぜ。」

今から武術かよ・・・。先()は美人でもないおっさんだし、前世の記憶が特別役に立つわけでもないし、体力はないし・・・これはまずいな。

「ほらよ。」

渡されたのはウレタンを少し固くしたような棒。手元には鍔が付いている。真剣とか木刀じゃなくてよかったぁ。

「あっ、お前はこれだったな。」

ん?棒が取り上げられて代わりに渡されたのは・・・木刀じゃねーか。

「すまんすまん。間違えたわ。」

このおっさんは俺の期待をよくもこんなに裏切れるな。その後防具っぽいものも貰えたが木刀は怖い。

「じゃあ始めるぞ。」

おっさんの目が変わったぞ。俺は恐怖に震えながらも木刀を構える。

「うらぁッ!!」

おいあんた。俺になんの恨みがあるんだぁ。

木刀を必死に動かし攻撃をかわす。しかし木刀で直に攻撃を受けていたら腕が持たない。しかし俺はこれでも授業で少しは剣道をやっていた。それでなんとか・・・

「いってぇ〜。」

籠手の部分に痛みが走る。久々にやるから木刀が重い。そもそも型じゃねえんだから剣道では木刀で打ちあわねぇよ。

「やったなこのヤロウぅ。」

俺はもう怒ったぞ。木刀を中段で構え突きの要領で大きく前に突き出しながらおっさんとの距離を詰める。もちろんそれは払われるが木刀を振り戻し鍔迫り合いまで持ち込んだ。

「でやぁぁぁぁ」

木刀を左に切り返しながらおっさんの面をうつ。そのまま後ろに蹴り出す。引き面だ。

この世界の剣はどちらかというと突きがメインで斬ることに主眼は置いていない西洋のシュヴァイツァーサーベルのような物で、日本刀のような『斬る』技は発達していないと考えた。しかし木刀での練習は別。俺的にはさっさとこれを乗り切りたいと考えたのだ。そこで引き技が有効なのでは?と考えたわけだ。

「うぅ〜。アーノルドにやられるとは・・・。」

おっさんの落ち込み方は激しいな。今までの俺はどんな奴だったんだ?

「だが次は負けん。体術だッ」

えっ・・・・マジかよ。



柔道場のような部屋に連れて行かれた俺はジャージの劣化版のような『体術着』と呼ばれるものを着せられ、手にはグローブのようなものをつけた。

「ここは非損傷の魔術がかけられているから安心だ。かかってこい。」

ちょ・・・怖えーよ。

俺は渾身の力を込めて拳をおっさんの腹に叩き込む。(完全に腹だと腹筋でダメージが減ることがあると思ったので鳩尾あたり)

しかしたかが10歳のパンチ(それも体力が平均以下)なんてあのおっさんには効かなかった。いや、それ以前に受け止められた。

「フッハッハッハッ。そんなもの俺には効かんッ。」

ああ、父さん、母さん俺を今まで育ててくれてありがとう・・・



非損傷の魔術のおかげで怪我はしなかったけどトラウマになるぞ。全く。

やっと昼飯だが時間は一時半。ちょっと遅いかな。昼飯も朝食と同じく美味い。ああ、転生してよかった。

さて昼食を終えると初めて親と会うことになる。(記憶にはあるけど)父母ともにこの国では貴族とはいえ(というか貴族だからか)仕事が多い。下手な役人より圧倒的に多い。なので実の子供でもなかなか会えないのだ。

赤いカーペットが引かれた廊下をメイドと歩く。(歩いている最中に使用人たちとすれ違うたんびに「ああ、家デカイなぁ」と思う)しばらく歩くと、一際大きく美しい装飾の施された扉の前に立っていた。

入る前にはノック。

「入っていいぞ。」

武人という感じの声が聞こえてきた。父は元軍人らしいな(この国の貴族の中では珍しい)

「失礼します。」

親なのに他人行儀とは・・・。

「そういえば今日は武術担当のランベルから剣で一本とったそうじゃないか。それに数学も見違えるようによくできたそうだな。明日はドラゴンでも落ちてくるかな。」

なかなか褒めてくれるな(この世界では雨が降るではなくてドラゴンが落ちてくるっていうんだ・・・って今までの俺は一体?)

「というのは置いといて、今日は大事な話がある。ほら。」

俺に1枚の紙を差し出してくる。それには・・・



『ビスカイト帝国国立魔法学校入学願書』と書いてあった。

「バーデン(長男)も言ってるしお前も入るよな。」

魔法学校か、いいな。それも貴族だから入試は免除・・・ん?願書???

「どうした、これから受験勉強だぞ。頑張れよ。」

平等なんだね・・・


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