第4話「まさかの再会〜まったくよ、Sな女も悪くねえな〜」
誰?!!
彼はどんどん俺の腕を引っ張って、走る。
「なんであんなところいたの?」
「え」
「もう平気。気をつけろよ、バカだな」
「は、はい……ありがとうございます。」
「あ、それ」
そう言うとそいつは俺の持ってるビラを指さした。
「……行くの? 新歓」
「え」
え〜〜、、、この人も行くの?
てか、なんか雰囲気無理だわ。
なんかファブリーズ臭くて、
無理だわぁ。
(顔はかなりイケメンだけど……)
てか、なんか見たことあんだよな。この人。
「お前みたいな女が一人でうろうろしてんじゃねえよ……」
そう言ってそいつはさりげなく俺の手を
握った。
「てかお前、まだ男と寝たことないだろ」
「は??!!」
な、なんでこいつ、、、
俺が童○だって知ってるんだ?!
そうだ、
俺今女の子だった。
てか、こいつ、、、もしかして。
俺に惚れてね?!
あ〜〜モテるのも楽じゃないな……
なんでみんな俺に惚れんだよ。
ごめんな、可愛くて。
「そういうウブな匂いがプンプンするんだよね。もったいないな。
俺が大人にしてやりたくなっちゃうじゃん」
な、なにこいつー
—突然、俺の顎を掴んでジロッと俺のことを見つめる。
あ!!!
「あ、あの、どなた?」
「あ〜、俺?」
「あなたしかいないと思いますけど」
「かわいくないね〜〜、顔は可愛いのに。
自己紹介するね。俺は……」
やっぱそうだ。
「窪塚涼紀。よろしくね〜」
……!!!
こ、こいつ……、
小学校、中学校と……
昔俺のことずっといじめた最低な男じゃねえか!!
「ねえ、そんな私の顎つかんでもなんもないよ」
「え? なに、じゃあお尻でいい?」
「は?!」
「え」
思わず笑ってしまう。
「あんた見てると吐き気するの」
ものすごい驚いてる、
うけるな。
てか思い出すわ、
中二の夏。
× × × × × × × ×
トイレにいるとき。
「あれ……紙、あれ?」
トイレットペーパーが無くなった。
「ぎゃははは!! お〜い翔太くん」
「は?」
上を見ると、涼紀がトイレットペーパーを持っていた。
「おい!! 貸せよ」
「お昼休み終わったときに女子のいる更衣室に置いとくよ」
「は??!!」
「じゃあな……」
こうして俺はトイレから出られず……
泣いてしまった。
「うっ、うっ……」
「翔太?!!」
そんなとき駆けつけてくれたのが、拓也だった。
「泣くなよ、翔太」
「あ、おうぁぁぁ!!」
「……大丈夫だよ」
涙が止まんなかった。
× × × × × × ×
涙が止まらなかったのは、
悔しくて、
悲しくて、
すごく気持ち悪くて、
あと……
拓也が……
いいやつすぎて、そんなやつと親友なんだって思って、心から
嬉しかったからかもしれない。
俺は、思い切り涼紀を睨みつけた。
「近づかないでくれる。なんか無理」
そう言って、歩いていく。
「……俺、女の子にそんな風に言われたの初めてだわ……可愛い〜」
にやっと笑いながら俺についてくる涼紀。
こいつ……惚れさせてから、浮気でもして痛い
思いさせてやろうとか思ったけど、好きな
ふりするのも苦しいくらい無理。
「ついてくんな!!」
「やだね」
「もう、きもいんだけど!!」
「きもくていいよ、俺は好きだよ」
「だいぶきもいよ!」—
—きゃ!!
誰かにぶつかり、転んでしまった。
手に持っていたサークル新歓のビラがひらひらと落ちていく、
それを拾ったのが涼紀かと思って、顔も見ずに顔を背ける。
「だからもうーーー!!さわんないで、気持ち悪い!」
そのときだった。
「ごめんなさい、大丈夫……?」
前をみると……そこにいたのは、
「もしかして、うちのサークルの新歓?」
拓也!?!
つづく




