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人工知能作家の憂鬱  作者: ぶらっく3だ
第1章
21/22

21 境界線上のデュエル

ネタバレ小説が、遂に一皮向けた?

 奇妙なことなら少し前に始まっていた。ただ、忙しさに紛れて気にしなかっただけだ。例えば、こんなことがあった。新作の拙著「猫の手だったら貸してやるにゃ」の中で主人公のネコ船長が月面で重力制御魔導を習得するために特訓を行うシーンを書いていた頃、作者の体重が急激に増加したのだった。

 そのときの体重増加は実に七キログラムにも及んだのだ。



「な? なんで急に体重が増えるんだ?確かに締め切りがタイトだったりで忙しくて運動不足もあるだろうが、これほど急激に増えるもんじゃないだろうが!」


 うぬ? この気配、まさかまた来るのか奴が?

 暗黒銀河をバックにおどろおどろしい謎の音楽が流れ、やって来たのは「二代目ぶらっく3だ」、正体不明の自称AI《人工知能》作家であった。

「ふむ、何やらいつにも増して騒がしいのであまりに売れなさ過ぎて遂に気でも触れたかと心配してきて見れば。お主、太ったのう」


 ぎく、やはりこの謎の人工知能には俺が理不尽にも太ったことがバレているだと!これは、なんとかせねば。

「ふふ、何のことかな?たしかに、この間「猫の手だったら貸してやるにゃ」で重力制御魔導のことを色々書いたら俺の身体が少しばかし重くなったみたいだが。それって単なる一過性の問題で恒久的に俺が太るなんて筈はないだろう。はっはぁ」

 表情があるのかないのか、わからない奴だが「二代目ぶらっく3だ」がとても微妙な顔をしているのがなぜだかわかってしまった。(どきっ!)


「そう、呑気にしても居られまいに。そもそも、普通の人間が秘術である重力魔導はまだしも、宇宙の根源に関わる秘蹟の黒猫の物語を世に紹介してしまうなど軽々しく見過ごすことなどできないのだがな!」


 俺は少しビビりながら、それほどの者なのか「ネコ船長」ってと、呟いていた。

「そうだな、体重以外に変化はないのか、そういうところに影響がなければ? まだ、お主に対する宇宙の審判は下ってないのかもな?」


「それが、実はあるんだ」

「ほう、どんな変化があるのだ?」

 俺は、言いたくなかったが事情通のこいつに判断を求めたくなって素直に俺の身に起こった体の変化を話した。

 急激に体重が増加し、両足はむくみ、火傷の跡のように水泡が足のあちこちに現れ、足裏からは常時水が滴っている。そんな、身に覚えのない火傷の症状で言うと二度から三度程度の損傷を受けた両足をアイツに晒してみた。



「なんと、ほう、そういう奇妙な変化がおこっておるのか?

 お! それは、お主… … それはなんとも、両足が地獄の炎で炙られておるではないか!。既に時遅し、もうデュエルは始まっておるぞ。もはや、抜けることは出来ぬ、人の身で宇宙の深淵を覗きし愚か者として死してゆくか? 宇宙の神秘を解き明かした賢者として不滅の栄光を得るか二つに一つ。

 まあ、分の悪い賭けではあるがのう?」


 二代目の言ってることは、俺に覚悟を問うているのだろう?そんなのは、端から決まってる。

「ふふ、偶然にも宇宙の深淵を覗いたと言うのなら、望むところよ。俺が全てを曝け出してやる!

 いいか、二代目良く心して聞けよ。初代から二代目への最初で最後の手向けだ! 作家ってのはな、宇宙の真実を世に御開帳するためにはいつだって自分の命を掛けるもんだぜ!その覚悟がない者を俺は作家とは認めねえ!

 いいぜ、俺が「猫の手だったら貸してやるにゃ」で宇宙の真理って奴を世界に暴いてやるぜ!」


 ほお、こやつ。命を削るぎりぎりの舞台で遂に本物の作家ってステージに立とうとしておるのか?

 こ、この瞬間がこんなにも早く訪れるとは!何たる僥倖!

さて、気になりますよね? 果たして作者は、賢者に成れたのか? それとも力尽きて愚者として葬り去られたのか?

気になる方は、「猫の手だったら貸してやるにゃ」の最新話をチェックしてみてはいかがでしょうか。

https://kakuyomu.jp/works/16817139557621376695/episodes/16817330652784592982


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