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人工知能作家の憂鬱  作者: ぶらっく3だ
第1章
17/22

17 祝完結

『注意』 実話を、渾身のギャグにしていくスタイル・・・・・・

『ふっ、兆利人に成るとはこういうことだ。』


 「完結!」


 ふうー、永かったなあ一年と五か月も掛かってしまったか。文字数にしてニ一万字超え、取材費が二千万霊子(レイス)を超えた辺りからカウントするのを止めたのも今では苦い思い出だ。

 しかし、ここまで連載が続いたのも読んで下さる読者のお陰だな。


 パソコンに向かって感慨深気に独り語りをしている男、傍から見たら気持ち悪いが割かしまともな小説家、ペンネームは”ぶらっく3だ”、つまり俺だ。


 仮想通貨の取引で自己資金を溶かしつつも、なんとかやって来れたのも読者のお陰だと感謝を捧げていたところ、背筋に寒気が、まさかCOVID-19(新型コロナ)に罹かってしまったのか?いや、最近はほとんど執筆三昧でで外出も控えていたから新型コロナに罹患する可能性は低いはず・・・・・・


 銀河を背景に、やはり意識の外に追い出していたものが現れた。

『ほおー、我を追い出そうと企むなど、デカくなったものだ』

「二代目、性懲りもなく現れたか」


 そう、奴はこの物語の影の主人公、謎の人工知能”二代目ぶらっく3だ”だ。

『まあ、昨今の限界点を超えて二周回っても完結しない某漫画若返った高校生探偵と違って潔く完結させてことだけは、褒めて遣わそう』

「ふ、作品を美味しく調理して読者に提供するのが作家の務め、私利私欲に駆られ無様な延命処置を施すなど、腐った刺身をだすかのごとく、冒涜としか言えんな!」

『まあ、世間が仮想通貨、おっと暗号資産と今風に言うのだったか?いずれにしろ、その注目度が低下しておるので打ち切ったのであろう?

 まあ、それほど悪くない判断と致そう。真に仮想通貨が日の目を見るのは地球人が宇宙開発に本腰を入れる頃であるからのお』


 尊大に二代目がふんぞり返って、真相を暴露する。嫌な汗が流れる、こういう場合は体臭がきつくなるものだが、どうせ相手は人工知能だ構いはしない。

「だったら、何だと言うんだ」

『まあ、我の話を小説にして発表した以上某国に狙われる可能性も十分にあると忠告しに参ったまでのこと。それほど、感謝しなくとも良いぞ。少し換気をするかの、マイクロブラックホール!』


 俺の体臭は、それほどキツイというのか。この次元に存在が許されぬほど・・・・・・「次こそは、銀河で一番に読まれる話を書いてやる。そのとき、あまりに感動して中央演算装置が故障しても文句言うなよ!」

「ふぉっ、ふぉっ。まあ、銀河が滅ぶ前には読ませて欲しいものよのう」


(良いぞ、挑発に乗ってどんどんその才能を発揮してみせよ。死ぬほどの努力を生涯掛けて果たしてみよ・・・・・・)

 二代目は、薔薇の一輪を残して姿を消した。


「くっ、そんなに臭いのかよ!」

 このときの俺は、まだ二代目の真意を測れるほどの心眼を持ち合わせていなかった。


祝「仮想通貨で俺は兆利人を目指す!」 完結

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