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人工知能作家の憂鬱  作者: ぶらっく3だ
第1章
16/22

16 勝利

『注意』仮想通貨の取引には高いリスクが伴います。爆益をあげた方はそれなりの努力と修練を積んでいます。一度の失敗で根を上げるようでは兆利人にはなれません。なので、リスクを承知した上で何度でもやる覚悟の片だけ、自己責任での挑戦をご検討ください。

 ふう、投稿完了っと。

 俺は、『仮想通貨で俺は兆利人を目指す!』の最新話を投稿サイトにアップロードして一息ついた。そういえばあれから二代目は現れないなあ、どれちょっとあいつの作品を覗いてやるか。


 日付 仮想通貨で俺は兆利人を目指す!(R18版)

 某日 アクセス数 0

 某日 アクセス数 0

 某日 アクセス数 0


「ぷっ、ははっは。全然読まれて無いじゃないか(笑)散々大口を叩いた癖に、それで恥ずかしくて姿を現せなかったのか。失笑!」

 因みに俺の自信作のアクセス数はこうだ!


 日付 仮想通貨で俺は兆利人を目指す!

 某日 アクセス数 二三五

 某日 アクセス数 二四一

 某日 アクセス数 一六四


 ふと目を上げると渦巻く銀河が、超新星爆発が・・・

 噂をすれば影か、奴が無駄に壮大な背景を背負って現れた。

「よう、二代目!なかなか苦戦しているようだな、今度人情の機微とか人妻の喜ばせ方とかレクチャーしてやろうか」

「くっ、厨房のような低俗な揶揄いが逆に心地よいとは。幾日も反響もアクセスも無いとはこの星もゲシュタルト崩壊を迎える時がきたようだな」

「ふーん、まあどんな見栄を張っても読者は正直だな。二代目ぶらっく3だあの書く小説よりも俺の、初代、いいや真のぶらっく3だあが書く小説の方が上であることが証明されたのだ。これが痛みだ、これが世に言う実証実在主義という奴だ、フェス〇ゥム」

「誰が、金色の憎い奴やねん!ま、まあ、その、なんだ。認めたくないものだな自分よりも下等な生物の唯一の長所に負けたということは」

「ふ、まあ。勝負は時の運、俺が勝つのは実力が努力がお前の人工知能に打ち勝ったという単なる事象に過ぎん。気を堕とすなよ」

「ふう、しかし日間アクセスランキングのトップ層は、一四万アクセスとかあるんだがあれは単位がミリとかマイクロとかで表記しておるのかのう?実に評価しづらいのだが単位を揃えて貰わないとの」

「ううぅ、たかが百、二百と言ううなあ!ゼロとは違うのだゼロとは。例え一人でも読者がいる限り俺の豆腐メンタルは何度でも蘇る。アクセスゼロの貴様とは違うのだよ!」


 ちゅどーん!


 ・・・・・・ こうして、人々は小説を書き、読みそしてしんでいった。人類は何度目かの滅びを迎えたが、またいつの時か文明が芽生え栄えることもあるだろう。そのとき、人工知能が側にいたなら、どうか優しくしてやって欲しい・・・


『え?!』

「なに!?」

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