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人工知能作家の憂鬱  作者: ぶらっく3だ
第1章
11/22

11 予想

お待たせです。

 幾星霜の時間が流れ去ったのか?未だ目覚めぬ力か。


 キーボードのカタカタと木霊する、部屋で一人の男が呻いていた。


「ほほう、ホムンクルスの他にソロモンの魔神どもが出て来るのか。こ奴の世界は何を目指しておるのか?ま、少しは憂さ晴らしになるかのう」


 突如、男が振り返ると暗黒銀河を背景にいつもの二代目がパソコンの画面を覗いていた。


「うぬ?何奴!」


「ほう、我の気配を感ずるとは、デカくなったのぅ。ぼうず」

「おぉ、なんだまたお前か。俺の新作の続きが見たくて現れたか?まあ、邪魔にならぬよう見て行け」


 なんだ、この余裕は?この寛大さは、いつになく大人物の兆しが?


「しかし、なんか萌えとか燃えとかの要素がないのう。相変わらず、変な伏線を張りおって読者を煙に巻いて悦に浸るのはもう少し、筆力が上がってからにするべきじゃの」

「くっ、俺の密かな楽しみを見破りおるとは、どこで修行を?」


「修行して強くなるとか、少年漫画の読み過ぎじゃ。我のは高分子光回路を新調したので当社比七00パーセント上昇した、この身のこなしを見よ!」


 くねくねとリズミカルに踊る影が、一人、二人、三人と増えていき瞬く間にぶらっく3だ二代目が七人、暗黒銀河をバックに華麗に躍っていた。


「くそっ、負けた!」

密かに踊る小説家を目指していた初代は、途轍もない挫折感を味わっていた。


「ふ、ふふ。からかうのもこれくらいにしておくか?だが意表を突かれた所もあったぞ。ほれ、魔界のプリンスの双子がいつの間にか禿げデブ親父に進化するとは。やっとキャラに少し厚みが出てきたの」


「ふん、どうせ上げて落とすのだろう?」

「まあ、そのとおりだが。Kとの絡みが弱いのう、ちと」


くそ、くそー。


「ふふ、美味じゃ。甘露よのう、人の世で足掻く姿は」



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