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漆黒の魔道人  作者: 神月裕二
第3章 圭一、そして地獄へ
10/24

1

 田中理恵は、自分の発した叫び声で眼を覚ました。彼女は、ベッドの上で上体を起こして、荒い呼吸を繰り返している。

 今まで見ていた悪夢のせいだ。

 夢――?

 そうだったのだろうか?

 確かに、見た筈なのに…。

 窓の外で輝く、不気味な光を…。

 理恵は、壁に掛かった時計に眼をやった。

 一二時一〇分だ。

 あれを見たとき、私はいったい…。

 何処か記憶がおかしかった。夢ならば夢で構わないのだが、どうにも腑に落ちない部分があるのだ。身体の、そして心の何処かが違うと告げている。

 夢だろうと現実だろうと、彼女はそれをはっきりと見た筈なのに、それが何であるか認識した筈なのに、どういうわけか思い出せないのである。

 眼を閉じれば、あの光芒は今も脳裡に浮かんでくるというのに、それがなんなのかわからないのだった。

 これほどたまらない気持ちはないだろう。

 今にも思い出しそうなのに、口からその言葉が出て来ないし、脳裡に明確な像が結ばれないでいる。

 理恵の、出口のない思考を中断させたのは、灼けるような喉の渇きだった。

 汗を多量にかいたせいだろうか、喉がヒリヒリする。

 理恵は、何か飲み物を探しに部屋を出た。

 階段を下りる途中、階下から音がするのに気づいた。どうやら、今年一五歳になる弟が、ゲームに夢中になっているようだ。

 理恵は、弟に気づかれぬように、今のドアノブを回した。音を立てずに忍び寄って驚かせてやろうというのだ。

 理恵の可愛らしい唇に微笑が浮かぶ。

 弟は、よほどゲームに熱中しているのか、背後に忍び寄る姉には気づいていない。

 気づく筈がなかったのだ。

 彼女は、恐ろしいほど静かに歩いていた。

 音もなくドアを開け、人間には悟られぬレベルにまで気配を小さくしていたのだから。

 手がスッと肘の辺りまで持ち上がり、しなやかで白い指が鉤状に曲がる。

 いつの間にか、爪が伸びていた。

 真紅の色に彩られて、妖しく。

 ああ、黄金色に輝く邪悪なる双眸よ。

 血の臭いに笑み崩れる美貌よ。

 理恵はその瞬間、全てを思い出していた。

 あれは夢ではなかったのだ。

 時刻は一一時頃だったか。何の気なしに眼をやった窓に映っていた二つの光。あれは、あの方の眼だったのだ。

 吸血鬼の邪眼に心を奪われた理恵は、自らの手で窓を開け、〝あの方〟を迎え入れた。そして、吸血の儀式の際に生じたあまりの心地よさに気を失ったのである。

 少女は、あのときのことを思い返しつつ、パジャマのボタンを外し、襟許をはだけた。

 やはり、あった。

 生々しい傷口を残す、二つの小さな牙の痕。

 吸血鬼の犠牲者たる証だった。

「…勇作?」

 くすくす笑いながら、理恵は弟の名を呼んだ。

 弟が、ビクンと弾かれたようになる。

 恐る恐る振り向く少年の表情は、親にどやしつけられるという恐怖に怯えていたが、優しい姉と知って安堵の溜め息をついた。

「ね、姉ちゃんか…脅かさないでくれよ…」

 姉の方を向いて破顔する弟の背後で、ドカンと爆発音がして、TVの画面にゲーム・オーバーと出た。

「あ~あ。せっかく、いい(トコ)まで行ってたのになぁ」

「夜中は、やっちゃいけないって、母さんに言われたでしょう?」

「で、でもさぁ…」

「黙っててほしい?――母さんにバレたら、どうなるかなあ」

 と意地悪く言うと、勇作は今にも泣きそうな表情になった。 そんなだから、いじめられるのだ。

「ふふ、泣き虫ね。冗談よ、黙っててあげるわ」

「本当!」

 今までの泣き顔が、嘘のようにパッと明るくなった。思わず声も大きくなっている。

「しーっ。大きな声を出さないの」

 理恵は小声で囁くように言った。

「そのかわり、あなたの、血をちょうだい」

「え――!?」

 わけがわからず茫然となる少年の首に、理恵は淫らな笑みを浮かべて顔を近づけていった。

 思わずドキドキして顔を赤らめる勇作だったが、姉の唇から覗いた牙を見たと思ったとき、鋭い痛みを感じて叫び声を上げそうになった。

 上げなかったのは、姉の手が素早く勇作の口を塞いだからである。

 少しの間、二人はそのままの状態でいた。

 理恵が唇を離すと、血の混じった唾液が彼女の唇と少年の首筋をつないでいた。

 二人の顔は上気し、何処かしら淫猥な雰囲気が漂っていた。

 弟の唇から顔を覗かせる小さな乱杭歯を見て、理恵は満足そうに微笑んだ。

「いい? あの方のために、どんどん仲間を増やすのよ」

「ああ、わかってるよ」

 勇作の浮かべたその笑みの邪悪なことよ。

 もはや気の弱い、いじめられっ子の浮かべる笑みではなかった。

 邪悪な魔人がそこにいた。

「じゃあ、次は父さんたちね」

 姉の言葉に、少年は頷いて立ち上がった。

 双眸を輝かせて、二人の吸血の徒が部屋を出た。

 音も立てず、気配もなく。

 両親の寝室に行くのだ。

 姉は父の、弟は母の血をすする、朱色の惨劇は、やがてこの街全体に広がるであろう。

 それが、魔人伯爵〝凶〟の目論見であった。

 いかにして短時間に下僕(しもべ)を増やすか。

 地上に降臨した際に魔界侯爵より課せられた使命の一つを、彼は着々と進めつつあった。


 激しい雨と風とを地上にもたらしていた暗雲は、すでにその姿を消していた。

 地上を今、冷たく照らしているのは、満月の放つ皓々たる蒼い光だ。

 その街は、静かだった。

 何故なら、人がいないのである。

 龍の姿をしていた魔界侯爵の放った超音波によって割れたガラスを、全身に雨のように浴びて死んだ人。運良くガラスを避けられても、龍の姿を見た瞬間に爆死した人。一瞬のうちに一千人近い人間が死んだにもかかわらず、その街の通りには一体の死体すらなかった。大量の血と肉片、死臭を残して、死体は街から消え去ったのである。

 いや、事実はそうではなかった。

 一千体近い死者は、ちゃんと街の中に存在していた。それも、人の眼につく場所に、堂々と。

 すなわち、生者のすぐ隣に。

 死人男爵――そう畏れ称される魔界貴族ファレスの呪いは、街全体をカバーし尽くし、ありとあらゆる死体にかりそめの生命を与えたのである。

 邪龍の魔力によって破壊された人間から、公園の茂みの中で餓死した犬、そして下水に浮かぶドブネズミや虫けらまで。

 魂のない生き人形どもは、邪悪なる魔力に操られるままに、生けるものたちを襲い始めた。

 それは、おぞましくも恐るべき集団だった。

 如何なる攻撃を加えようとも、奴等は全くの無傷なのだ。当然である。奴等はすでに死んでいるのだから。

 ただひたすらに人間たち生者に襲いかかる。

「生きている奴等が憎い」

 そう言わんばかりの復讐を行った。

 悲鳴を上げて逃げまどう人間の頭を鈍器で叩き割り、脳を引きずり出す奴もいた。

 手にしたナイフで身体を切り裂き、じわじわと殺していく奴もいた。

 泣き叫ぶ女たちを、首のない死体や蛆のわいた死体が犯し続ける光景もあった。女は、すでに狂っていた。

 そして、無数のドブネズミやゴキブリが群がり、(くら)い尽くされた無惨な死体もあった。その死体には片方の眼球だけが残り、虚ろな視線を虚空に向けていたが、やがてその眼球も、その奥から這い出てきたゴキブリに押し出され、地に落ちた。

 また、身体の肉が半ば腐り落ちた野良犬が、全身から急速に成長した蛆虫をボタボタと落としながら、狂いかけた人間を生きたまま喰っていた。

 騒ぎを聞いて近隣の街から駆けつけてきた警官たちは、激しい嘔吐を繰り返しながらも、拳銃で応戦した。

 しかし、警官の携帯するニュー・ナンブ程度の威力では、死人(ゾンビー)軍団の侵攻を一瞬たりとも遅らせることは不可能だった。

 死人どもの数は、一向に減少する様子を見せなかった。火を使えば、あるいは減らすこともできたかも知れないが、誰もがパニック状態にあったため、それを思いつかなかったのである。

 減少はしなかったが、死人軍団は逆に増加し続けた。死人と少しでも接触した人間は、その箇所から生体エネルギーを抜かれ、やがて白蝋の如き肌の死者となる。

 また、死人の手によって殺害されたり、凌辱の後に殺された人間は、そのまま死人兵と変貌する。

 故に、死人軍団には四種類の兵士が加わることになった。すなわち、元からいた死人。白い肌の死人。死人兵によって殺害された死人。そして動物…。

 腐った肉を滴らせながら歩くもの。骨を剥き出しにしてさまようもの。あるいは、骨だけになった死人…。

 まさしく地獄絵図が、古都の街に展開していた。

 また何処かで、狂ったような悲鳴絶叫が上がる。

 また何処かで、女の錯乱した鳴き声が聞こえる。

 いくつも、至る所から。

 やがて、死人軍団は二倍、三倍にも膨れ上がるだろう。

 京都全域の人間が――妖の言葉ではないが――死人と吸血鬼となるのも時間の問題と思われた。

 そして、この死人軍団を統率する魔人は、この瞬間も、何処か街を見はるかすビルの屋上に立ち、人間どもの叫喚を嬉々として聞き入っている筈だ。

 彼にとって、いや、魔人にとって、血のしぶく音、肉体の破壊される音、恐怖に魂消る叫び声は、天上の音楽にも等しいものなのだから。


 月光を浴び、銀の円盤を背にして宙を舞う一つの影があった。漆黒のインバネスから伸びた黒い蝙蝠の翼が、力強く羽ばたいている。

 女と見間違えるほどの白い美貌がインバネスの上に乗り、そこから長い黒髪が伸びて風に舞っていた。

 魔界貴族第三位〝伯爵〟の称号を持つ吸血鬼――〝凶〟である。

 先刻、魔界侯爵からのテレパシーを受けた彼は、今、あるビルの屋上を目指して空を飛んでいるのだった。

 地上からの召喚呪文と大魔王からのある命令を受けて地上へ降臨する際に、〝侯爵〟が凶に妻を娶らせてやろうといっていた。

 そのことで、テレパシーを送ってきたのは明らかであった。

 無論、凶に断れる筈がなく、また断る理由もなかったので、それを受けることにした。

 凶の切れ長の双眸が、スッと細くなる。

 笑ったのだ。

 地上世界が徐々に地獄と化す様を思い浮かべたのだろう。彼の下僕どもは、ゆっくりとだが確実に数を増しつつあった。増加に時間がかかるところが、〝男爵〟ファレスの死人軍団に対して不利なところだ。

 大した軍団はつくれまいが、凶は常に少数精鋭を旗印としているため、それでも別に構わなかったのである。

 彼が血を吸うのは、十数名の若い女のみ。あとは彼女らが吸血を繰り返して、凶の下僕を増やしていくのだ。その経過は、田中理恵が行ったように、家族内の異性の血を吸い、それを縦とするならば横は友人、恋人、親戚関係に牙の呪縛を広げていくのである。

 今、笑った凶の瞳は、邪悪な光を放つ黄金色ではなかった。彼が体内に秘めた妖力を発揮するとき、双眸の色が変わるのだ。

 三〇分程度、夜空を飛行していただろうか。

 ようやく、彼の眼に目的のビルが見えてきた。それとともに、巨大な〝存在〟を示すエネルギーを感じ取れる。

 すでに、魔界侯爵が彼の妻となる女を連れて来ているようだ。

 凶は、飛行速度を少し上げた。それに伴って、翼は羽ばたきをやめ、滑空へと移る。

 このときのスピードは、時速八〇キロにも達していた。

 魔界侯爵と魔人伯爵が邂逅するビルの屋上は、氷点下の冷気に満たされていた。

 異次元に棲む魔人が、地上界に姿を現すとき、周囲のエネルギーを奪って顕現する。そして実体化するときも同様のプロセスを踏むため、気温が下がるのである。

 そして今、ここに集う魔人たちは、貴族である。ただ佇立していようとも、自然に放たれる妖気は凄まじく、より一層温度を下げているのであった。

「――来たか」

 侯爵が、爬虫類に似た眼を開け、虚空に向けた。

 それにつられるように、隣に立つ魔女優子も空を見た。

 視界に、一羽の化鳥が滑り込んでくる。

 もの凄いスピードで通り過ぎた影を、優子は魔人伯爵だと看破した。

 凶もまた、時速八〇キロ前後のスピードで、二人の脇を通過しつつ、魔界侯爵フェノメネウスの隣の魔女が、己れの妻と見抜いていた。

 羽を大きく広げ制動をかけると、凶はゆっくりと羽ばたきながら旋回し、二人の頭上まで戻ってきた。そして、音もなく侯爵の前に降り立つ。

「――遅くなりました、侯爵様」

 蝙蝠の翼をしまい、凶は片膝をついて、頭を垂れた。


 その頃、地上では小さな変化が生じ始めていた。

 その変化は最初小さなものであったが、〝男爵〟を驚愕させるには十分な衝撃を持っていた。

 女の錯乱しかけた悲鳴は、もはや如何なる助けを呼ぶことも出来なくなりつつあった。

 同類である人間たちが姿を消し、かわりに死人たちが跳梁するようになっていたからである。

 一度死んだ人間を殺すことは、物理的な攻撃では不可能に近い。ある時、暴力団の血気盛んな男が、筋者らしく日本刀で死人に斬りかかっていったが、死人の手足を切断しても、血に転がったそれらは今まで異常に元気よく動き出したのである。

 首を落としても無駄だった。道路に転がった首は、血のかわりに蛆を撒き散らしつつ、

「ケケケケケ!」

 と哄笑し、自分の手で再び拾い上げられて、胴体のあるべき所におさまるのだった。

 一瞬、ヤクザは茫然となった。

 人間のあまりの無力さに、ようやく気がついたのである。人間は、尋常ならざる存在(もの)の攻撃に対して、これほどまでに弱かったのだ。

 今まで数千年以上に渡って築いてきた人間の文明は、いったい何だったのだろうか。

 ヤクザの低級な知力ではそこまで考えられなかったろうが、とにかく彼が虚無感を覚えてのは間違いなかった。

 そしてその虚無感が、彼が歩いてきた人生の短い血の臭いのする途で、最後に感じた思いだった。

 一瞬の間隙を突いた死人が、彼の右手から日本刀を奪い去った。

 その死人は片目がえぐり取られていた。潰れた眼窩から蛆を滴らせながら、そいつ離れた手つきで日本刀を振り下ろした。

 慣れていて当然だった。

「夏八木…てめえ…か」

 袈裟掛けに斬り下ろされ、血がしぶく。

 ヤクザは倒れた。

 彼を斬ったのは、同じ「鬼堂組」の弟分だったのだ。

 ヤクザを惨殺した死人が、その死体に向かって手を差しのべる。

 その手を、ヤクザの青ざめた手が掴む。

 彼もまた、死人軍団の一員となったのである。

 死を知らぬ軍団を倒すには、霊的な攻撃を加える他なかった。しかし、如何な京都といえども、現代の寺の坊主にそれだけの法力があるとは到底思えなかった。

 事実、時ここに至っても尚、依然として何ら法力を振るう気配を見せないのは、そのためだろう。

 寺のお堂の中で震え仏に祈っているならまだしも、すでに京都から脱出している者さえいた。

 もはや、京都と人間に希望はなかった。いや、ないように思われた。まだ奴等の攻撃にさらされていない街の人々も恐怖に(ふる)え、一度に何千、何万もの人間が逃げ出そうとしたために、交通事故や殺人が多発し、それがもとでパニックに陥りつつあった。

 他人のことなど構っていられなかった。

 心の余裕を、完全になくしていたのである。

 だが、天下無敵とさえ思われた死人軍団の猛進が、突如停止した箇所がある。

 彼等の眼前に出現した一人の少年の振るった刃が、先頭を突っ走っていた死人に死を与えたのである!

 よく陽に灼けた顔を死人どもに向け、美しい少年は、ニッと笑った。

 大人になり切れていない、中性的美しさを持った少年であった。

 長く伸ばした髪を、紐で結っている。

 少年は日本刀のみねで肩をとんとんと叩きながら、

「俺が来たからには、もう、ここから進ませへんでぇ」

 関西弁であった。


 死人が殺された――!?

 それは電撃のような衝撃を死人男爵ファレスにもたらした。ビルの屋上で横になり、夜空を見上げていたファレスは、瞬間、弾かれたように跳ね起きると、ビルからビルへと飛んだ。軽々と次から次へビルを飛んでいく。その顔にはまだ、驚愕と狼狽が貼りついていた。死人が殺された場所が、二ヶ所に増えていたのだ。

 ファレスは方向を変え、二つ目の地点に急行した。こちらの方が今いる場所から近かったからである。

 いったい、何者なのだ――?

 その思いが強く心にある。彼の造り出した死人を殺せるのは、それなりの霊的な能力を持った者だけだ。

 今まで、この街にその能力を持った人間は存在していなかった。だが、それが突然出現したのだ。

 能力が突然身についたというのか。

「馬鹿な――」

 自分の発した問いに対して、そう吐き捨てる。

 そう簡単に能力が身につくものか。よしんばそうなったとしても、その能力を簡単に使いこなせはしない。人間は弱い。当然その能力に困惑し、混乱する筈だ。そんな奴等に、死人を殺すことは出来ない。

 ならば――

「戦士として訓練された超能力者か――」

 それにしても、四人に増えた敵の放つ波動は、いずれも若者のものだ。

 若造にやられたというのか、俺の死人軍団が。

 ファレスは、二人目の戦士から少し離れた地点に舞い降りた。用心のためと、そのものの戦いぶりを見、正体を見極めようとしたためである。

「奴か――」

 ファレスは呟いた。

 その眼に、棍棒を振るう大柄な少年の姿が映っている。

 やはり、まだ若かった。少年といってもいい。年齢は一五歳前後だろう。この若さで、これほどの能力を有するとは、果たして何者なのか――。

 ファレスは気配を断ったまま、その少年と死人兵との戦いを凝っと見つめていた。


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