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幕間─4
「私を、仲間に入れてください……」
その日、また一人の騎士が『紅之大鎌』の元を訪れる。
武器はメイスと盾。どうやら回復を得意とする騎士のようだ。
「理由は?」
『紅之大鎌』の前に跪く騎士の言葉に、彼は以前と同じようにそう問いかけた。
「生きる意味が、分からなくなりました」
その騎士もまた、以前の縫い目の騎士と同じような言葉を返す。
「そうか、それはいい理由だ。名は?」
「……なんと呼んで頂いても構いません」
「ほう……。ま、ついてこれるならついてきやがれ。使えねえようならぶっ殺すがな」
「はい。承知しました……」
そして入れ替わるように、初めADGと名乗った女が『紅之大鎌』の前から姿を消すのだった。




