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6.ウルブケンヅの丘

 気がつくと、その周囲より高いが、山よりは低くかつ傾斜のゆるやかな地形である土地だった。



 おおおぉぉ、これだよ丘ってのは、なんで最初からここにしなかったんだ!!






 ……ってこれじゃ俺が丘に執着心を持っている人に見えるじゃねえかよ。俺は別に丘なんてどうでもいいんだからねっ。



 さてさて、ここだとどう死ぬのかがまったくつかめんな。



 とりあえず、手紙だ手紙。



 雑だって? そりゃ4回目にもなりゃ雑になるさ、だって4回死んでるんだぜ?しかも不条理に3回も。



 そりゃあふてくされますわ。



 手紙を開き、内容を確認する。



『勇者あいうえよ、第4の修行じゃ』



 へいへい、どこが修行か全く分からんが、早くしてくれ。









『とりあえず、何でもいいから死ね』



 すげえ雑だなお前も!!



 雑に手紙を読んだの謝るからさあ、もうちょっと具体的に言ってくれよ!!



『無理だったら……そこにあるボタンを押したらなんとかなるぞい』



 どこにあるボタン!?



 見渡す限りではボタンなど見当たらないぞ!?



 ……そうですか、ボタンを見つけることからスタートですか、分かりました。



 てか、もう来ないのなお前。



 まあ最後だからな、そういうこともあるだろう。



『因みに、ボタンは頂点を押さないとちゃんと押せないのでな』



 当たり前だ!!



 ……とりあえずボタン探しの旅に出かけることにしよう。



◇◆◇◆



 駄目だ、見つかる気がしない。



 疲れたので、無駄に広い丘の上で寝っ転がる。



 大体、ボタンってどういうのだよ、ボタンて言っても種類があるだろ色々。



 もしかしたらクイズで押すボタンじゃなく、服に付いているボタンかもしれないし、花のボタンなのかもしれないし。



 まあその場合、押したとしても、何も起こらないと思うがな。



 それだったら、今回はクイズで押すボタンだろう。



 でもこんなひろい場所でボタンなんか見つかるわけが……。



 ふと景色を眺めていると、ある事に気がついた。









 この丘、ボタンだ。



 なんでかっていうと、走っている間に振動していたからどういうことだろ、って前々から思っていたのだが、実際に丘自体が動いていたのだ。



 人が走ってるだけでも振動するってことはボタンってことで間違いないだろう。



 神様も面倒くさいだろうからボタンを遠くになんか置かないだろうし。



 だから頂点を押さないと押せないなんて意味の分からないことを言ったんだ。



 じゃあ頂上に行けばなんとかなるのか……面倒くさいな。



◇◆◇◆



 さて、頂上に着いた。



 早速ボタンを押すかと、多分頂上であろうところで地団駄を踏むも、地面が揺れるだけで、押される気配はない。



 じゃあどうすればいいんだ……?



 もしかして、これはあれか。ヒップドロップをしないと壊れない系ブロックみたいなものなのか。



 確かにはてなボックスの上で地団駄を踏もうが何をしようがキノコは現れないしな。



 よし、その線だと踏んで、俺はヒップドロップを敢行することにする。



 いっせーのーせ、えい!!



 予想通りボタンが押された、カチッッという音が辺りに響き渡り。







 上から大きなたらいが落ちてきて頭が破裂し、気を失った。



◇◆◇◆



 気がつくと、最早フリーハンドで描けるんじゃないかというくらい見なれた魔法陣の上だった。



 てかあの死に方はないわー。まじないわー。



 なんでたらい? てか頭が破裂するって、どんな重さのたらいなんだよバカヤロー。



 まあいい、とりあえず、神様のありがたーい言葉でも聞くか。



「良い死にっぷりじゃったぞ、勇者あいうえ」



 それ本当にほめてるのかねえ、いつも気になってるけどさ。



「これでチュートリアルは終わりじゃ」



 チュートリアルってこれはゲームかなんかなのか?



 しかし、これがゲームだとすると、すべて合点がいく。



 レトロゲームの電撃によりこの世界に連れてこられ。



 死んでもまた生き返るし、いろんな場所に魔法で飛ばされるし。



 そしてこの神様は俺に耳を貸さない。



 そうか、俺はあの呪いのレトロゲームの中にいるのか……。



 買わなきゃよかったなー、あそこで踏みとどまっていれば……。



 悔やんでも仕方がない、今はどうやって出るのか、だ。



「私も、女王の仕事があるのじゃ。後は勝手に死んで強くなれ、勇者よ」



 って丸投げかいゴラッ。



 てかお前神様じゃなくて女王なのな!!



 確かに神様って言ってなかったけど!!



「おお、忘れておった。修行の旅に出る前に、勇者に渡さねばならぬものがあるのじゃ」



 すると、女王様は何やら手袋のようなものをやってよこした。



「それを装着して、左手にあるstartボタンを押せば、いつでもステータスが確認できるぞい」



 はい、ゲーム確定。



 一応ステータスを確認する。


【あいうえ】

Lv6 勇者

HP 94/105

MP 0/0

火耐性 10

水耐性 10

氷耐性 15

雷耐性 10

土耐性 5

龍耐性 0



 技は!? 技に関しての項目はないのか!? どうやって戦えって!?



 てかMP0ってお前、俺はどこの筋肉バカなんだよ!!



 あと、耐性の比率多くね!? 耐性が上がっている理由は多分マグマに落ちて海に落ちて雪を食べて凍死して電撃も受けたから……ってことは、もしかして『経験は力なり』ってことか?



 それだったら、何とかなるかもしれねえな。



「では、始まりの街『センターポール』に転送する。何かあれば、こちらから伝えるのでな。健闘を祈る」



 そうして、俺のゲーム脱出の旅は始まったのだった。

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