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5.ビエルンカの丘

 気が付くと、そこは火山口だった。



 下を見ると、マグマが今にもあふれ出そうな勢いでブクブクと煮えたぎっていた。



「だから丘じゃねえってんだろ!!」



 丘は、その周囲より高いが、山よりは低くかつ傾斜のゆるやかな地形だって言ってんだろ!!



 丘って言ってんのに、まともな丘一個もないじゃねえか!!



 クソが、とりあえず、懐に入っているだろう手紙を見て、何をすればいいのか確認するか。



 当たり前のようにセッティングされていた手紙を広げ、読む。



『勇者あいうえよ、うぬの修行その3じゃ』



 またコピペだよ、神様仕事しろ。



 とりあえずココで何をするかだ。







『そこから飛び降りるのじゃ』



 ハークスの時となんら変わんねえ!!



 いや、むしろ飛び込む先が海からマグマに変わっただけさらに過酷か……。



 んなことはどうでもいい、俺が欲するのはいかに楽に死ねるかだ。



『出来なければ、その時はその時じゃ。案はある』



 まぁ、飛び降りるのは案が来てからでも遅くはないだろう。



 そう思い、その場に寝転んで、マグマの様子を眺めていた。







 5分後、予想通り神様が俺のもとを訪れた。



 パラシュートで。



 風に流され、俺のいる場所とは離れた場所に着陸した。



 なんでそんなに安定しないもんで来た!?



 万が一マグマに落ちたらヤバいだろ!!



「勇者あいうえよ、死ねばいいのに」



 そしてこの安定のスルー&死ねコール。



 もう分かってるって、つまりは俺が死ねば万事解決なんだろ? 早く案を出せよ。



「どうしても死ねないというんじゃったらば、この火山を噴火させてやろう」



 なにそのトンデモ。



 噴火なんてされたら、いろんなものが体に当たって痛いに決まってるじゃねえか。



 それだったら飛び降りを選ぶっつーの!!



「さーどうするのじゃ?」



 あーもーどーにでもなーれ。



 その言葉と同時に俺は飛び降りて、マグマの中に吸い込まれて行った。



 そして体が無くなっていく感触とともに、気を失ってしまったのだった。



◇◆◇◆



 目を覚ますと、最早忌々しき魔法陣の上である。



 いえーい、俺4回死んでるのに生きてるぜー!! 意味分かんネー!!



「良い死にっぷりじゃったぞ、勇者あいうえ」



 そういってもらえれば、さらなりである。



「四回死んで、どうじゃ? もうそろそろ死ぬのにも慣れたじゃろ」



 慣れてねえっつーの。



「まだ慣れてないというのかうぬというやつは」



 誰でも慣れるわけねえっつってんだろうが、どうせスルーするんだろうけどな。



「それならば、やはり修行あるのみじゃな。修行の場は残るところあと一つじゃが、大丈夫じゃろか……」



 大丈夫じゃねえけど、あと一つで終わるのなら、むしろサッサとしてくれ。



「では第4の修行の場、『ウルブケンヅの丘』。健闘を祈る」



 そうして次の瞬間、俺の視界は奪われた。

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