1.発端は呪いのレトロゲーム
俺はレトロゲームが大好きだ。
昔から家にある、据え置き機を掘り出して、その魅力に取り込まれた。
しかし、カセットが一個しか無かったため、別のゲームもやりたいなーと思った矢先、自宅近くの新古書店でレトロゲームが安価で入手できるようになり、のめり込んでいった。
今日も、その足繁く通っている新古書店に掘り出し物を探しにやって来ているのだ。
レトロゲームコーナーで立ち止まり、レイアウトが変わっていないことを確認して、目当てのものを探す。
いつもならば、ネットで知った超が付くほどの有名作しかやらないのだが、今日は趣向を変えて、パッケージ買いに挑戦する事にした。
パッケージ買いとはその名の通り、見た目だけで判断して買うことで、その分当然ながら危険がはらんでくる。
バグがあってクリアする事が不可能なゲームや、どう足掻いてもクリア出来ないほどの難しいゲームに当たる可能性だってある。
しかし、そこはレトロゲーム。低価格なので、そこまでのダメージは無い。
テキトーに辺りを見渡して、なにか良いのが無いかと探していると。
『呪いのゲーム』と銘打たれたコーナーがある事に気付いた。
レイアウトは変わってないはずなのになぁと思いつつ、そのコーナーの宣伝ポップを見る。
なんでも、そのゲームをすると呪いにかかり、最悪の場合死んでしまう事もあるらしい。
そんな事あるはずがない。
本当に死んでしまうのならば、世に出たとしてもすぐに抹殺されるはずだ。
そんなゲームがこんな新古書店にあるはずがないのだ。
だがしかし、買って中身を見てみたいというのもまた事実。
俺は好奇心でその中のゲームの一つを手に入れた。
◇◆◇◆
呪いのゲームの他、テキトーに2、3本ほどのカセットを買い、家に帰ってきた。
テレビに既に接続されている据え置きに直行し、テレビの電源を入れる。
さて、どれからしようか。
もっと具体的に言うなら、呪いのゲームを先にするか後にするか。
俺は、好きな物は先に食べてしまうタイプである。
好きな物を置いておいて、もし傷めでもしたらどうするのかね、ワトソン君? んん?
……というわけで、呪いのゲームを初めにプレイする事に。
早速、カセットをフーフーして(もはや伝統芸)そーーっちゃく!!
……。
…………。
………………。
よし、まずは第一段階クリアだ……。
次にゲームの電源を……オン!!
すると、見慣れたロゴマークが流れた後、ドット絵のゲームスタート画面に。
えーっと、コマンドは『スタート』と『コンティニュー』の二つか、エラいシンプルだな。
俺は迷うことなく『スタート』を押して、スタートされるのを待つ。
しかし待てども待てども、起動する様子は無い。
やっぱりハズレを引いちゃったかと据え置き機の電源を落とそうとした時。
据え置き機が電気を纏い、文字通り暴れ出した。
ヤバい、これはヤバい。
野生の勘でそう感じた俺は、すぐさま外に出ようとしたが、時既に遅し。
「ンンッッッッ!?」
暴れ牛となった据え置き機の電流を食らってしまい、床に沈んだ。




