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 俺とクロが異世界からきて数日、クロはだいぶ生活にも慣れてきたようだ。

 平日の昼間、クロと住む場所を探していた。

 流石に実家には居づらい、部屋も2人では狭いのだ。

 いろいろと詮索されないような場所はないものか。

 そこで急に思い出した、俺は旧友にこの近辺の地主の息子がいたのだ。

 中学の同級生の石渡健太郎いしわたり けんたろう、は確か親がマンションを複数所持していて高校卒業したら仕事を手伝うと言っていた。

 あっちの家は忙しいらしく、俺の家に遊びに来ては勝手に俺の部屋にあがって寝ていたりするくらい仲がよかった。

 スマホの電話帳からチャットアプリに電話番号を入れて検索すると


(・・・・・・あった)


 プロフィール欄にも仕事は不動産関係となっている。

 間違いないだろう。

 そのままチャットアプリで連絡を入れてみた。

 内容は久しぶり、中学以来だな、実家近くに部屋が空いていたら貸してほしいあたりでいいか。


「にゃあ。これつまんないにゃ」


 クロは国会中継をテレビでかけていた。

 メガネの総理大臣が受け答えをしている。


「その棒についている数字を押せば番組が変わるぞ」

「わかったにゃ」


 クロは12番を押す。

 バラエティ番組が流れ始める。

 初めはテレビに驚いていたようだったクロだったが、もう慣れたらしい。


「こっちの世界は退屈しなくていいにゃあ。向こうじゃ話相手を探すのにも難しかったのに」

「確かに、あっちは娯楽がほとんどなくてフマルやダンとかが居なきゃ俺も暇を持て余していたな」


 部屋には、テレビもデスクトップPCも最新ゲーム機もある。

 俺には異世界へ行くまでは毎日これで遊ぶ、これが日常だった。

 もちろん外には出るし、家事全般は俺がやる。しかし空いた時間は遊んでいた、仕事もせずに。

 一応大学は出ているし、前は仕事もしていた。やりがいはあった、激務だったが楽しかった。

 でも急にやる気が無くなってしまった。

 医者によると燃え尽き症候群、ようは頑張りすぎて鬱ということらしい。


「アキラ、にゃあは外へ出てみたいにゃ」

「じゃあちょっと散歩しにいくか。ほいこれを頭に付けて、あと下はこれ履いてくれよ」


 そんなことを言い出すと思って、前にカチューシャを買っておいたのだ。

 あとはズボンに尻尾用の穴を開けて、ファスナーをつけておいた。

 これで猫耳カチューシャと猫尻尾を付けたコスプレ外国人、くらいにしか見えないだろう。

 横を歩く俺が気にしなければまずバレないとは思う、が、念のためだ。

 日本がコスプレをする文化があって本当に助かった。


「俺も着替えてくるよ」


 俺は自分の着替えを持ってトイレに行こうとする。


「別ににゃあは見られてもいいのにゃ。そういうにゃかにゃんだし、アキラは気にしすぎじゃにゃいのか?」

「まあわざわざ着替えは見ない、たまに見えるくらいの刺激がいい、そういう男だと思ってくれ」

「よくいうのにゃ」


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