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 なんにもないだろうがクロが気がかりだ。

 家に着き、服の入ったレジ袋を階段に置いてからリビングに入る。


「おかえり」

「ただいま、お昼はばらちらしだから」


 そういいながら俺は冷蔵庫に3つのばらちらしとカレーの材料を放り込んでいく。

 終わったら洗面所へ向かい洗濯機を回す。

 水の栓を開けて洗う服をポイポイ入れて、洗剤と柔軟剤を専用ポケットに入れて、適当にすすぎ時間とかを決めてスイッチオン。

 異世界と比べて楽チンすぎる。

 ついでに風呂を洗う。

 風呂を洗い終えてもまだ洗濯は全然終わっていない。しばらく放置でいいだろう。

 階段に置いたレジ袋を回収し、2階の自分の部屋へ戻る。

 クロは起きていた。

 ちょうどベッドの下を漁っていたが。

 クロと目が合う。


「あ」

「何やってるんだ。売り物になる予定だからあんまり触ってくれるなよ」

「わかったにゃ」


 ベッドの下には段ボールに入ったトレカや、箱のままのフィギュアが入っている。

 俺は安く買ったり、ゲーセンで安くとれるものを探して、手に入れては寝かせて売って、小遣い稼ぎをしていた。

 もうじき昼飯時だ。

 クロに聞く。


「下の部屋にじいちゃんがいるけど今挨拶するか? 夜にはどのみち家族に紹介するけど」

「アキラのおじいさんにゃ? しておこうかにゃ」

「ならついでに一緒にリビングで昼飯にするか」


 買ってきた服のタグを外し、クロを着替えさせる。

 2人でリビングに降りていく。

 リビングに入るとじいちゃんはクロの顔と体を見て少し眉を顰める。


「お前、もう子供ができてるのか?」

「まあ、ちょっとあって。俺の子だそうだから」

「酒も煙草も女もやらないみたいだから心配してたんだが、そうか」

「うん。えっとクロ」

「クロウフォルトです。クロと呼んでください。よろしくお願いします、おじい様」


 ちょっと待て、こいつ普通に喋れるじゃねーか。猫被りやがったな猫娘だけに。

 と思ったが、貴族出身と言っていたので昔に矯正されたりでもしたのだろう。

 たぶん俺との喋りかたが素だ。


「よろしくクロちゃん、俺は小河原章一おがわら しょういちだよ。外国の娘かな?」

「うん、両親ともに外国人だって。夜の街で酔っ払ってたのを助けたのが出会い。そこからたまに会ってた」

「ふうん、そんな出会いもあるんだね。まるで映画みたいじゃないか」

「まあ今時そんなもんだよ。じゃあ昼ご飯を食べよう」


 クロの耳と尻尾の話にはならない。

 たぶん願いが効いたのだろう。

 クロはよくわからないがニコニコしている。


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