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「確かに完全に湖まで平原だな」


 これなら子供でも帰るのは難しくないのはわかる。

 30分くらい歩いただろうか、湖の前に着いた。

見た感じ、周りを周回するのは無理だな。

 かなり広い、小舟が浮いているあたり、これを使って移動するのだろう。


「小屋があるにゃ」


 小屋の看板には軽食、渡し船、釣りなど色々書いてある。

 まあやるとしても釣りくらいか。


「釣りでもするか?」

「昔、川でしたことあるにゃ。溺れかけたからやらにゃいにゃ」


 それなら周りを歩くだけでいいか。

 別にいつでも来られるだろうし。


「近くまで行って適当に昼飯にするか」

「そうにゃね」


 透き通った水、少し離れた場所にフラミンゴのような鳥が何羽かいる。

 けど、近くの水辺は既に底が見えないくらい深い。

 足が長いのか、浮いているのかは不明だが大きい鳥だと思う。


「アレが襲ってくると思うか?」

「わからにゃいけど、来たらそれを囮にして小屋へ行くにゃ」


 サンドイッチの入ったバスケットを指さしてそう言う。

 そもそも危険なら門番が止めてくれるだろう。

 そう思ったが、冒険者カードを見せた以上戦えると判断された可能性もなくはない。

 俺たちは警戒しながら近寄る。

 とりあえずこちらに来る気配はない。


「・・・・・・この辺りでいいか?」

「うん」


 下手に寄る必要はないと判断して、鳥から距離をとって草原の平らな石に座る

 無駄な緊張から喉が渇いてきた。


「水飲むか?」

「もらうにゃ」


 クロに水の入った瓶を渡す。


「悪いな、俺が何もできなくて」

「いいのにゃ、にゃあがもっと外を知っていれば怖がる必要にゃいかもしれにゃいんにゃ」


 知識がないというのは、踏み出す勇気もなくなってしまう。

 休みにきたのにこれじゃあ勿体ないな。


「サンドイッチもくれにゃ」


 クロにサンドイッチをバスケットごと渡す。

 全部食べられても小屋で何か買えばいいだろう。


「とりあえず出しても寄ってこにゃいにゃ」

 

 サンドイッチを出してこれ見よがしにヒラヒラ振っている。

 一応安全か?

 これ以上もう考えても仕方がないので普通にしよう。


「サンドイッチ1個くれ」

「んにゃ」


 すでにクロはサンドイッチを齧っている。

 俺の心配をとっくにクロはしていないようだ。

 流石異世界人、度胸が違うな。


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