表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

突然、何を!

「殿下………!」


「煌一様………!」


「殿下、急にいなくならないで下さい!」


「煌一様の身に何かあったのかと……!」


「えっ!? ああ、ごめんごめん、誰が来てるか気になってしまって、見て回ってたんだよ」


慌てたように、2人の青年がやって来ました。


一人は、黒の短髪に焦茶の瞳の厳つい青年で、もう一人は、金の長髪に薄緑の瞳の青年です。


彼らは、おそらく、王太子殿下の護衛騎士なのでしょう。しなやかそうに見えて、かなり鍛えられた身体付きなのが見てとれます。


素人の目から見ても、鍛えているように見えるなんて、凄いことですね。


「護衛騎士様でしょうか?」


「きっと、護衛騎士様ですね〜」


「ああ、王太子専属の護衛騎士なんだ」


「いきなりで、状況が読めないのですが………

殿下の護衛騎士の一人、高樹伯爵家の次男坊、高樹(たかぎ)(まもる)と申す者です」


「護の兄の(みちる)は、僕の執事なんだよ」


「はい、兄上は護衛執事、弟の私は護衛騎士と、兄弟揃って、王家にお仕えしております」


厳つい黒髪の青年は、高樹伯爵家の次男坊。


彼のお兄様の名は、確か、父から聞いたことがございます。王家の執事でありながら、戦いも出来る、優秀なお方だと。


来年あたりに、伯爵位から侯爵位になる予定の家だと思われます。


なるほど、この方は、満様の弟君なのですね。


「私は、煌一様の護衛騎士の一人、入沢伯爵家の長男、入沢(いりさわ)礼央(れお)と申します」


入沢(いりさわ)竜治(りゅうじ)様のご子息ですね?」


「はい、確かに、父でございます」


金髪の青年は、入沢伯爵家の長男だそうです。


王都立騎士団長、入沢竜治様のご子息なので、お名前だけ、お聞きしたことがありますね。


どちらのお方も護衛騎士の紋章を見せながら、自己紹介をして下さいました。


「冨沢侯爵家の一人娘、冨沢千沙子です〜

髙樹様、入沢様、宜しくお願い致します〜」


「久遠侯爵家の一人娘、久遠瑠花と申します

高樹様、入沢様、宜しくお願い致します」


「うん、彼女達はね、機織り業の経営をしている富沢陸殿のご息女と、宰相閣下の補佐官をしている久遠創一殿のご息女だよ」


「ああ、そうでございましたか

こちらこそ、宜しくお願い致します」


「こちらこそ宜しくお願い致します」


高樹護様は、厳つい容姿の割に、真面目な護衛騎士様といった雰囲気で、護衛騎士の中では、よくいる気質の方ですね。


入沢礼央様は、ちょっと、何を考えているのか分かりにくいですけれど、王太子殿下を慕っておられるようでございますね。


「ねえ、千沙子嬢、瑠花嬢、もし良かったらね、彼らの婚約者になってみないかい?」


「彼らの、婚約者に、ですか………?」


「煌一様、突然、何を!」


「えっ!?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ