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第三十二話 声優界隈で感染が広がっているようで、鬱だ……

 父さんも話を聞いてみたが、一気に警察学校の中の景色はマスクと化したらしい。

 もちろん感染予防のための、マスク着用……という話だ。

 夕飯も済まし、麗奈にはきちんと食後の薬を飲んでいるところを確認すると安心して、家族団らんの時間となった。まあ、このまま部屋にこもって趣味を満喫するっていうのも良いとは思ったけれど、世の中が感染!予防!って騒がしくしているものだからそれぞれの職場とか学校ではどうなのかっていう話になってしまった。

 もちろん俺のところは昨日のうちから連絡が来たものだから家族みんなが把握している。麗奈のところもしばらく休校っていうことになっているらしい。そのうえ、麗奈は感染に罹ってしまっていて夕飯を食べるときにも咳き込んでいたので『ごめん……』と咳をするたびに周りに謝罪していたものの咳をするぐらいで謝るな、と言い返してやりながら頭をよしよしと撫でてやると途端に大人しくなっていった。

 母さんも麗奈が少しでも食べやすいモノを……ってことで、雑炊を作ってくれて、雑炊なら別に具合が悪くなくても体がポカポカして美味しいものだから俺や父さんや母さんたちも美味しくいただくことができた。さすがに麗奈は普段よりも食欲が減っているらしく、いつもの半分は食べただろうか?それとも、半分の量も食べていないのかもしれない。そんな状態だから取り敢えず冷蔵庫にあったゼリーとかを食べさせて薬を飲ませた。相変わらず錠剤の薬は平気そうだったが、液体型の甘苦い薬に凄い顔をしながら飲んでいたものだから思わず笑ってしまった。もちろん『笑うな!』と咳とともにお叱りの言葉を受けてしまったんだけれど……。


 ニュース番組をみながら、なんとなくそれぞれ好みの飲料をカップに用意してリビングでくつろいでいるなか麗奈の熱を測ってもらった。すると一時期は38度を越えていた熱が、38度有るか無いかぐらいまで下がってきてくれているので少しばかり安堵することが出来た。さすがにもっと上がっていたら救急医にでも駆け込んで行こうかな、と考えていたからだ。だが、まだ熱はじゅうぶんに高い方だ。その上、咳もなかなかおさまってくれないものだから一番苦しんでいるのは麗奈なんだけれど、父さんも母さんもさすがに麗奈の体調を心配しているようで『大丈夫か?』とたびたび声を掛けている。

 うーん……。コレ、どうなんだろう。SNSとかを見ていくと今回のウイルス性の咳に陽性になってしまった!という人の発信も目にしていくことがあるのだが、なかなか麗奈のように高熱まで出てぐったりしているような人は少ないみたいだ。まさか、インフルエンザと同時に罹ってしまったとか!?でも、そうすれば小山先生の所でも検査をして即分かるだろうしなぁ……。


「インフルエンザの検査もしてもらったのよね?」


「あぁ、インフルの方は反応が無かったっぽい。まだ熱があるようだったらまた診てもらうつもりでいたんだけれど……このぐらいの熱ってぶっちゃけ病院行くべきかな?」


「う~ん、そうねぇ?」


「ごほっごほ……これで、病院行ったら、余計に具合悪くなりそうなんだけれど……」


 あ、やっぱ麗奈もそう思うか?

 実は俺もそう思っているんだよなあ。

 今の咳やら熱やらをどうにかするために病院行ったものの逆にあちこちからウイルスやら病やらを貰って帰って来たらそれこそ大変なことになっちゃうもんなあ。


「……取り敢えず、貰った分の薬を飲み終わってから考えてみても良いんじゃないか?」


 そうだなあ。小山先生のところからは取り敢えず五日分の薬を出してもらった。たぶん小山先生もこれぐらいの期間は様子を見て、熱がどうなるか判断を下すべきだと考えたんだと思う。咳が凄いのは可哀想なんだけれど……同期からの差し入れも貰ったことだし、なんとか耐えてもらいたい。


「ごほっ……はぁー……しんどい……苦しい…ごほっごほ……」


「そりゃあそれだけ咳してたら苦しいだろ。……もう部屋行くか?」


「うーん……そうする……ごほっ……」


 ふらふらと立ち上がりながら(でも熱は下がってきているおかげか危なっかしいって感じのふらふら状態ってわけでも無さそうで安心した)部屋に行く麗奈にそれぞれ『お休み』『あったかくしているのよ?』『お大事に』と声を掛けていった。


「父さんのところは、リモートワークとかにはならないのか?」


 麗奈が部屋に行ったところで改めて両親の働いている場所の様子を把握することにした。


「講義だけならまだしも……実践というものもあるからなあ……だが、これを機会に、しばらくはリモートで出来るものに変化して、実践訓練のようなものは控えていくことになるかもしれない」


 警察学校だから……銃を使った訓練とか?柔道みたいな体術訓練とか授業といったものもあるのかもしれない。となると、どうしてもマスクが邪魔になることもあるだろう。だったらいっそのこと、一時的にでも学校は休める部類の授業は休めて、リモート講義だけにしてしまうのも一つの手かもなあ。


 ピコンピコン! ピコンピコン!


 あ、コレはREONAがSNSで何かを発信したときの音だ。

 どれどれ……。


『今日、病院に行ったらウイルス性の咳に感染してしまったようです。しばらく休養させていただきますが、今月のライブまでには完治させるので応援よろしくお願いします!』


 え。


「……マジか」


「和馬?どうしたの?」


「REONAのSNSだよ。REONAもウイルス性の咳に感染したんだってさー……はぁー……つか、こうなってくると今月末のライブ、無事に出来るのかどうかも怪しいもんだぜ……」


 やれやれ、と大きな溜め息を吐いている俺を両親は黙って見つめていた。両親とも俺がREONAに夢中だってことは知っているから、改めてまだそんな追っかけみたいなことをしていたのか……と呆れているのかもしれない。いやいや、俺はいつまでもREONA愛を続けていくつもりでいるし!誰に何と言われようとも止めるつもりは無いからな!

 それにしても、今回のREONAからの発信は、何処か堅苦しいような感じがした。いつもなら、もっと砕けた感じで『感染しちゃいましたけど、ちゃんと治します!』って文面だけを見れば全然元気じゃね?って感じの発信をしていてもおかしくないような感じがするんだけれどなあ。お、REONAが発信をすればそのファンともとれる人たちからのコメントがずらり……。『マジ!俺もなんだけれど!一緒に治そう!!』『ゆっくり休んでね!!』『ライブ楽しみにしているから!』といった温かいファンたちのコメントばかりだ。これはきっとREONAも目を通していると思うから、ファンたちの応援メッセージというものには助かっていることだろう。


 だが、声優界ではREONAだけじゃなく、他の有名な人たちも感染してしまった!という発信が今日一日の間でだいぶ増えてきている。もちろん大御所と呼ばれているような人たちもいるし、俺はあんまり詳しくないものの若手の声優たちも具合を悪くしているようだ。

 おいおい、大丈夫かよ?声優界隈。同じスタジオ内で、狭い空間の中で過ごしていれば一気に感染は広がるんだろうなあ。でも、誰が持ち込んだのかまでは最初は分からないんだろう。こればっかりは検査をしてみないと分からない。それに、主な症状は咳だ。しかも人によっては咳も出る人と出ない人もいるらしいから紛らわしいことこの上ない!はっきりと咳が酷い!症状が出る!って分かっていれば周りだって気を配るのかもしれないが、そうじゃないのが判断がつきにくいところなんだよなあ……。

 おやおや。声優界隈で感染爆発!?大変だわ!!(汗)


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