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百合パワーは最強なのです!!〜女子高生が与えられたスキル「百合を感じるたびに強くなる能力」で異世界を救うかもしれない話〜  作者: ぎゅうどん
百合で強くなる女子高生とアリスvsザクロ大佐の部下達の戦い!編
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46話 アリスvsザクロ大佐の部下(四階編②)

「このっ!!このっ!!」


戦いが始まってからアリスはスネーク大尉の巨体に何度もパンチやキックを決めた!しかし…


「おいおい、さっきからしょぼい攻撃ばかりしやがって、痛くも痒くもないぞ?」


「ハァハァ…思ったより皮膚が硬い…ダメージが通らない…」


「アリスちゃんの攻撃が効かないなんて…?」


「まずいんじゃねぇか…?あいつ、見るからに疲弊してきてるぞ…?」


「そんじゃそろそろ、反撃させてもらうとするかな!」


スネーク大尉は後ろを向いたらズンッ!!と尻尾を勢いよく振り回して攻撃してきた!


「そう簡単に当たるもんか!」


「上手い!」


アリスは高くジャンプして避けた!


「グヘヘ、やるな、逃げるのだけは一流ってか?」


「うるせぇ!」


「いつまで当たらずにいられるかな!」


スネーク大尉はまるでモグラ叩きでもしているように尻尾で攻撃を繰り返した。だが、それをアリスも必死に避け続ける。戦いの激しさを物語るように地面に大きな穴がいくつも空いていた。


「あんなでかいやつを相手に臆することなく、よく戦えるよな…?」


「アリスちゃんは期待のルーキーだから…」


「期待のルーキー…?」


「思った以上にすばしっこいやつだな、一撃ぐらい当たっても不思議じゃないだろ?」


「ハァハァ…誰が当たるもんか…」

 

「だったら、動きを封じるだけだ?シャァァッ…」


スネーク大尉は大口を開けると、モクモクモクッと紫の霧を吐いた!


「なっ何!?この霧!?」


「視界が見えなくなっていくべ!」


そして完全に紫の霧で闘技場内が包まれた!


「ゴホッ、ゴホッ、まさか毒か…?」


「グヘヘ、安心しな、この霧は毒じゃないぜ?

 おまえの動きを封じるためのただの目くらましさ?」


「どこにいやがる!」


「ここだ!」


「攻撃して来てるのか…?きゃぁっ!!」


「今、悲鳴が聞こえたよね!?」


「ああ!オラも聞こえた!」


すると霧が晴れて見えた光景はアリスがスネーク大尉の尻尾に巻きつけられて苦しむ姿だった!


「ぐっ!!ぎぃっ!!」


「アリスちゃん!!」

「あれ、やばいぞ!!」


「ほら、ほら、もっと苦しめよ?」


「ぎゃぁぁ!!」


グググッ!!ときつく体を締め付けられて、アリスは悲鳴を上げた!


「やめてぇ!!死んじゃう!!」


「グヘヘ、安心しろよ。簡単にバラバラにしてやれるが、それじゃつまらねぇ。じわじわと痛めつけて、苦しむ姿をたっぷり味わってから殺してやる。」


「お願い!!もう私達の負けでいいから離してあげて!!」


「オラもそれでいい!離してやれ!」


「馬〜鹿。降参出来るのは戦っている本人だけなんだよ。ガヤが何言っても戦いは終わらせられないんだ。」


「何だと…?」


「だったらルールを破ってでも、アリスちゃんを助け出すまでだよ!!」


「オラだって!」


「やめて、二人とも!!」


«えっ…?»


「アタシは…大丈夫だから…余計なことしないで…?」


「アリスちゃん…」


「んなこと言っても殺されてもいいのかよ!」


「アタシは…殺されたりしない…」


「おまえ…」


「グヘヘ、この状況でまだそんな強がりが言えるとはな?」 


「ぎゃぁぁ!!」


「何で、あいつあそこまで命を張れるんだよ…」


「大切な人達がいる町を守りたいから…」


「えっ…?」


「クマ子ちゃんは聞かされてるか知らないけど…ザクロ大佐とのゲームに勝たないと、アリスちゃんの住む町が攻められちゃうんだ…」


「知らなかったべ…だからあんなに苦しい思いをしても降参しないで戦おうとしてるのか…」


「ハァハァ…」


「何だよ、もう限界か?あともう一回、きつく締め付けたら、くたばりそうじゃねぇか?」


「チクショ…」


「一体、どうしたら…」


「情けねぇな!!」


「えっ…?」


「クマ子ちゃん…?」


「おまえの力はその程度なのかよ?

 そんなんじゃ、町を守れなくて当然だな?」

 

「何だと…?」


「グヘヘ、仲間にまで馬鹿にされるとはな。」


「おまえは黙ってろ!!」


「黙ってろだ…?」


「いいのか!おまえの大切な人が殺されても!」


「アタシの大切な人…」


アリスの頭に二人の顔が浮かんだ。


『アリス。』

『アリスちゃん。』


「はっ!」


「それが嫌なら、諦めないであがいてみせろ!」


「うざいぞ、ガヤのくせに!ぷっ!!」


「なっ!?」


スネーク大尉がクマ子目掛けて、紫の液を飛ばした!


「危ない!!」


それをユリが間一髪で助けた!


「壁が溶けてる…」


「ありがとう…助かったべ…?」


「チッ、外したか。まぁいい。こいつを殺したら、次はあいつらを…」


「させない…」


「なんか言ったか?」


「絶対にそんなことさせるか!!」


叫んだ瞬間、アリスの全身が青い炎のオーラに包まれた!


「グワァァッ!?熱い〜!?」


炎があまりに熱かったのか、締め付けていた尻尾が離れた!


「すごい…」


「美しいべ…」


二人はアリスの姿に見惚れていた。



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