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百合パワーは最強なのです!!〜女子高生が与えられたスキル「百合を感じるたびに強くなる能力」で異世界を救うかもしれない話〜  作者: ぎゅうどん
百合で強くなる女子高生とアリスvsザクロ大佐の部下達の戦い!編
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39話 優梨vsザクロ大佐の部下(二階編②)

(はっ恥ずかしい!)


(何を言ってるんですか!前に説明した通り、エンジェル・ウィングは天使の能力が一時的に使える最強の術で、その世界には存在しない術、救世主の優梨さんだけが扱えるんですから!)


(わっわかってるよ…この背中に生えた羽で空を飛べるんだよね…?)


(そうです!空中を自由に飛ぶことが出来ます!)


(これってどうやったら飛べるの…?)


(意識を背中の羽に集中して、飛ぶイメージを持ってください!)


(意識を集中して、飛ぶイメージだね…ふぅ…)


するとバサバサッ!と背中の羽が動き出して、浮き始めた!


(わっ!本当に飛べた!)


(当たり前ですよ!)


「ユリちゃん…すごいね…?」


「あっアリスちゃん!?目覚めたんだね!?」


「その術…私、見たことも聞いたこともないよ…?

 それに何より綺麗…」


「じろじろ見られると恥ずかしいよ…」


「あっごめん!つい!」


「アリスちゃん、まだ回復してないでしょう。

 すぐに倒してくるから、起き上がらずに休んでて。」


「すごい自信だね…?」


「格好はどうであれ、今なら負ける気が全然しないんだ。」


「わかった。言われた通りに休んでるね?」


「じゃあ、行ってくるよ。」


優梨はバット中尉と同じ高さになるまで飛んだ。


「少々…いや、かなり驚きましたよ…?

 その姿はまるで天使じゃありませんか…?

 でもあれは伝説上の存在…この世界に存在するはずがない…それに似た、ただの変身なのでしょうね…?」


「これであなたと互角に戦えるよ!」


「空を飛べたからと行って、空中戦に長けている私をそう簡単には倒せませんよ!」


「絶対に倒してみせる!」


「そんなセリフは私の攻撃に耐えてから言ってくださいな!ギォォォォーー!!」


バット中尉は超音波を放った!


「うわぁっ!!こんな近くだとまとにもに音を!!ってあれっ…?あまりうるさく感じない…?」


(天使の力を得ているので!魔のつく敵の攻撃に耐えられるんです!)


(何それ!ありがたい!)


(今が反撃のチャンスです!)


「行くぞ!うぉぉー!」


「グハァッ!!」


優梨はバット中尉に体当たりした!


「なっなぜ攻撃を受けて、平気で動けるのですか…?」


「私にもうその術は通用しないよ!」


「まさか本当に天使の力を得たとでも…」


「さっきまであなたのターンだったけど、今度は私の番だよ!」


優梨はパンチを当てようとした!


「くらえー!!」


「ならばこちらも本気でお相手いたしましょう。」


(危ない!!離れてください!!)


(えっ!?)


バット中尉の振った剣の先端が優梨の頬をかすめた!


「直感が鋭いようですね?」


(危なかった…そのまま攻撃してたら、確実に真っ二つにされてたよ…ありがとう…)


(間に合ってよかったです…)


「一度、躱せたからって、油断しするには早いですよ!そらっ!!そらっ!!そらっ!!」


バット中尉は剣で猛攻撃を仕掛けてきた!


「はっ!わっ!やっ!」

(このままじゃ、斬られるのは時間の問題だよ!)


(両手を前に重ねて!エンジェル・ソードと唱えてください!)


(わっわかった!)

「エンジェル・ソード!!」


「何!?」


優梨は光の剣を出して、攻撃を受け止めた!


「なんです!?その眩しく光る剣は!?」


(すごい!この武器、強そう!)


(それで攻撃してください!)


(わかった!)

「えいっ!」


「ぐわっ!」


優梨が全力で押し返した!


「今度の今度こそ私の番だよ!」


「くっ来るなら来なさい!返り討ちにしてくれますよ!」


「そりゃー!!」


(ユリちゃん、勝って!!)


アリスの祈りが届いたのか、優梨はバット中尉を剣もろとも真っ二つにして斬り裂いた!


「やった…」


「なっ…なん…ですと…人間の小娘ごときに…私が殺られる…はずが…ギャァァァ!!」


そして斬られたバット中尉はまるで浄化されるように一瞬で消えていった。


(ハァハァ…やった…倒したよ…)


(かなり疲労が見えますね…?魔力を大幅に消耗する術を2回も唱えさせましたから…)


(いいんだよ…勝てたのはアイルちゃんのサポートのおかげだよ…ありがとうね…)


(そっそんな…)


優梨は地上に降りた。


「ユリちゃん!!」


「ふぎゅっ!」


アリスは余程、嬉しかったのか。ミーナのように自分の胸の谷間に優梨を抱き寄せてた。


「信じてた。ユリちゃんなら倒してくれるって。」


「アリスちゃん、苦しい…」 


「あっごめん!」


「ぷはぁ。」


「それにしてもあの術って一体…?」


「あれはエンジェル…」


(駄目です!言っちゃ!)


(そっそっか!)


「エンジェル…?」


「あっいや、私の家系に伝わる秘伝の術というかなんというか…」


「つまり秘密にしたいってこと…?」


「そっそういうこと…」


「わかった。詮索はしないよ。」


「ありがとう…助かるよ…」


「お礼を言わなきゃならないのはこっちの方…

 ユリちゃんが戦うのを止めてくれなかったら、アタシ、今頃は魔力が切れて、負けてたと思う…」


「アリスちゃん…」


「ありがとう。」


「照れるよ…」


(前に見た、古い歴史の本に大昔、地上に天使が存在していたって書いてあった…

 あの時は御伽話だと思っていたけど…もしかして…

 いや、ユリちゃんがどんな存在だろうと構わない…だって…)


アリスは頬を赤らめながら、優梨を見つめていた。


『やるでねぇか…』


そしてその様子を次の階の対戦相手が見ていた。


『だがあの時の恨み、必ず果たさせてもらうべ…』



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