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29話 アリスちゃんは私が守る!!(邪悪ゴブリン達との戦い・前編)

「そっそんな…どうして…?」


「アガアアッ!」


強張った表情で立ち尽くしているアリスに、棍棒を振り回したゴブリンが襲いかかった!


「アリスちゃん、危ない!!」


しかし間一髪で優梨が助け出した!


「間に合ってよかった…」


「どっどうして…今頃になって…」


(アリスちゃんがこんなに動揺するなんて…)


(次の攻撃が来ます!避けてください!)


(なっ!?)


「アガアアッ!」


(アリスちゃんは私が守る!!)


休む暇を与えないように攻撃してきたが、アリスを抱き抱えて回避した!


(油断してた…助かったよ。ありがとう。)


(邪悪なオーラの影響か、このゴブリンは前に戦った時よりも素早さも攻撃力も上がっているように見えます!)


(わかってる…叩いた地面が割れてるもんね…)

 

(なので、今すぐ!)


(許せない…)


(待っ待ってください!まだ!)


優梨は戦意を完全に失っているアリスの前に立つと、ゴブリンを睨みつけた。


「あなた、さっきからアリスちゃんばかりを狙って攻撃してるよね、戦えないアリスちゃんのことを…」


「アガッ…?」


「絶対に許さないよ!!」


「アガガッ!?」


「ぐっ…この強い魔力って…ユリちゃんの…?」


(百合パワー!?)


優梨の瞳に百合の花のシルエットが現れた。


(あれっ…?どうしてだろう…?百合妄想も聞いてないのに…スキルが発動した…?)


(そっそうか!優梨さんはアリスさんからキスされて以降、アリスさんを意識なされていた!そんな彼女を守りたい強い気持ちが百合だと判断されてスキルを発動させたんです!)


(意識って…?でもどんな理由にせよ…今ならあの不良を倒した時みたいに負ける気が全然しない!)


「アガガッ…?」


「あなたからばかり攻撃してくれたよね?今度はこっちから行くよ!」


優梨のあまりの移動速度について行けず、ゴブリンはギョロ!!ギャロ!!と驚きながら、辺りを見回した。


「アガッ!?アガッ!?」


「ここだよ。」


「アガガッ!?」


優梨はゴブリンの背後を取った!そして!


「そりゃぁっ!」


バックドロップで地面にヒビが入るぐらい強く叩きつけた!


「ゴクリッ…なんて威力なの…?」


「アガガ…ア…」


(倒せたよね…?)


(だと思いますが…様子が変ですね…?)


「アガガッ〜!!」


(なっ何!?)


「今のって!」


「グェ…」


(気絶した…?何だったの…?)


(もしかして!)


「ユリちゃん、すぐにここから逃げて!」


「えっ!?」


するとガサガサッとあっちこっちの茂みから、グレッターゴブリンが現れた!


(まさか、さっきのって…?)


(残りの気力で仲間を呼んだみたいですね…?)


(やっぱり…?)


そして逃げる隙間もないくらい周りを囲まれた!


(何匹いるのこれ…?)


(数えてみましたが、全部で17匹…こないだ戦った時よりも数が多いですね…?)


(17匹…マジか…)


«アガッ!アガッ!»


(それにかなり殺気立ってるみたい…)


(仲間を倒されたわけですから…?)


(そりゃそうか…)


「ぐっ…」


「アリスちゃん…?」


アリスは優梨の服の袖を掴んで怯えていた。


「怖いの…?」


「あの時と同じだから…」


「あの時…?」


(優梨さん、引っかかることがあります!)


(引っかかること…?)


(周りを見て気づきませんか!グレッター・ゴブリン・ボスverの姿が見えません!)


(それがどうかしたの…?)


(いいですか!グレッター・ゴブリンとはボスverというまとめる存在が居なければ、群れでは移動出来ないモンスターなんですよ!)


(えっ…?今、出来てるよ…?)


(だからおかしいんです…これはもしかしたら…)


(もしかしたら…?)


(このゴブリン達は強力な何かの力によって、操られている可能性があります!)


(操られてる…?一体、誰がこのゴブリン達を…?)


(これは私の推測なんですけど、多分…)


(多分…?)


(魔族だと思います。)


(魔族か…なるほど…って魔族だって!?)


今にも襲ってきそうなゴブリン達をよそに

優梨はアイルの推測に驚いたのだった。


「こっこのままじゃ…十年前みたいに…」



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