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わたくし、この子に決めましたわ!

「うーーん、ハァ…悩みますわ…」


皆さん、お久しぶりですわね…わたくし、守護7大天使の中でも特に優秀な天使のエイラですわ…

そんなわたくしですが、実は今、大変悩んでいるんですのよ…

悩みの種はもちろん、異世界を救うためにどの女の子を救世主として召喚するかで…

皆さんはそんなに悩んだりすること?と思うでしょう…?それがすごく悩むんですの…

あんな大勢いる人間の女の子の中から、一体、誰を異世界に召喚すればいいのか…

ハァ…ライバルのアイルに負けたくないと役目を与えて欲しいとお願いしたことちょっとだけ後悔してますわ…

それにさらに私を悩ませているのは女神様からお願いされたあのお願い…


『今の救世主の優梨さんに協力して頂く方なので、召喚するのは同い年ぐらいの女の子で、与えるスキルも百合をテーマとする事です。』


私を慕ってくれる後輩のサナに百合とは何かは教えてもらって学んだつもりですの…

だけど…考えるだけでも恥ずかしくなって…わたくしにも女神様という憧れの女の方はいますが…恋愛感情かと言われればよくわかりません…だから、誰がスキルを与えるのに相応しいか、悩んでいるというわけなのですの…参りましたわ…


「しっかりしなさい!あのアイルに出来たことがわたくしにできないはずがないですわ!」


エイラは再び、気合いを入れ直して、水晶で優梨の居た世界を映し、候補を探そうした時、部屋の扉をノックされた。


「はい、どなたかしら?」


「エイラお姉様…私です…サナです…」


「あら。サナだったのね。遠慮せずに中に入って来て。」


「はい…では失礼しいたします…」


今、わたくしの部屋に入ってきた彼女こそ、先程に言った、わたくしを慕ってくれる後輩のサナ。

頼りないように見えますが。この子もわたくしと同じ立派な守護7天使の一人ですのよ。可愛い後輩ですわ。


「それでどうしたのかしら?」


「昨日も徹夜をされたと聞いていたので…疲れているではと思い…一息ついてもらいたくて…ミルクティーを作って持ってきたのですが…迷惑でしたか…?」


「迷惑なはずないでしょう。嬉しいわ。

 サナの作ってくれるミルクティーはとても美味しいから。好きなのよ。ありがとう。」


「そっそうですか…嬉しいです…さぁ…どうぞ…」


「いただくわね。ふぅ…美味しい。」


「よかった…」


「ハァ…」


「やはりお疲れみたいですね…?」


「ええ…まぁ…」


「あっあまり無理はなされないでくださいね…?

 私、お姉様が体調を崩されたりしないか、心配で…心配で…」


「サナは本当に優しいわね。」


サナの頭を撫でた。


「お姉様…」


「わたくしみたいな天使を慕ってくれる。あなた好きよ。」


「すっ好きですか!?」


「あっこの言い方だと勘違いされるかしら。

 安心してね。恋愛感情の好きじゃないから。」


「はっはい…」


「さて、気分もスッキリした所で。アイルに負けたくないから。今日も徹夜覚悟で頑張りますわ。」


「また、アイルさんですか…」


「暗い表情して?どうかしたの?」


「いっいいえ…何でもありません…」


「そう…?さぁ、やりますわよ。」


(エイラお姉様はまだ気づいていない…アイルさんを特別な存在だと思っていることを…)


一方のエイラはというと…


(あの子…一瞬、暗い表情したように見えたけど…わたくしの気のせいだったのかしら…)


すると水晶から、誰かの心の声が聞こえてきた。


『優梨ちゃん好き…大好き…優梨ちゃんと付き合いたいよ…でも、私は優梨ちゃんの〇〇だから…』


(あら…?この子は確かアイルの召喚した優梨って女の子の…)

 

『優梨ちゃんと私だけ…この世界とは違う世界に行けたらいいのに…』


(この子…それほどまでに優梨って子が好きなのね…)


『神様、お願い…私の願いを叶えて…』


「お願い。サナ。すぐにアイルを呼んできてもらえるかしら。」


「えっ!?どっどうしてですか…?」


「召喚する子が決まりましたの。」


わたくしは異世界に召喚する女の子を決めました。その子の名前は…



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