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ヤンデレ天使メア

優梨さんがミーナさんのお店を手伝っていた頃、私、アイルは幼なじみで親友の同じ守護7大天使のメアちゃんに大事な話があるから部屋に来てほしいと呼ばれたので、少しサポートを中断させて頂き、彼女の部屋に行っていました。


(名前がありました。この部屋ですね。)


アイルは部屋の扉をノックした。


「メアちゃん、来ましたよ〜」


「来てくれたんだね。どうぞ。中に入って。」


「お邪魔します。あっこれって!」


アイルは部屋の壁に飾ってある特大の写真に反応した。

 

「私達がまだ幼い時に初めて二人で撮った思い出の写真だよ。覚えててくれたんだね。」


「だってこの写真、私もアルバムに入れて大事に持ってますから。」


「嘘。嬉しい。」


メアは口を押さえて、ぽろぽろと涙を流した。


「あらあら。メアちゃんは相変わらず大袈裟ですね。」


「ごめんなさい。」


「それで大事な話って何でしょうか?」


「実はさっき女神様から…」


−今から15分前、女神様のいる神殿で−


「お呼びでしょうか?」


『ええ。メアさん。あなたにお願いがありましてね。』


「何でしょう?」


「エイラさんが第二の救世主を召喚したら、次はメアさん。あなたに救世主を召喚する役目をお願いしたいのです。」


「私にですか!?」


『ええ。そうです。』


「アイルちゃんと同じ仕事が出来る…ということは今よりもっと近くに居られる…やります!やらせてください!」


『即答ですね。』


「でもどうして私なのでしょうか…?

 ほかにも優秀な守護天使がいますよね…?」

 

『あなた。アイルさんに片想いをしていますね?』


「どっどっどうしてその事を!?」


『私は女神。全て、お見通しなのですよ。』


『恐れ入りました…?でもそれと私を選んだ理由にどのような関係が…?』

 

『私は思ったのです。実際に同性に恋をしているあなたこそ。アイルさんの一番の手助けになってくれるのではと。』


「アイルちゃんの一番の手助けに…」


『なってあげてくださいますか?』

  

「もちろんです!アイルちゃんの役に立てるなら!私、その大役を全身全霊で務めさせていただきます!」

 

『ふっふ。よろしく頼みましたよ。』


−場面は戻り、現在−


「というわけなんだ。」


「そうだったんですね!」


アイルは嬉しくて思わず手を握った。


(きゃぁぁ♡久々に手を握ってくれた♡)


「親友のメアちゃんが協力してくれるなら、百人力です。」


「役に立てるように頑張るね。」


「ありがとうございます。」


(この笑顔、この笑顔が見たかったんだよ♡)


すると部屋の扉をノックされた。


「はっはい。どなたですか?」

(タイミング悪っ!)


「さっサナです…メアさんの部屋にアイルさんがいると聞いて来ました…?」


「私に何か用ですか?」


「わっ私じゃなくて…エイラお姉様が…召喚する救世主を決めたので…いちよう確認のために…呼んできて欲しいと…」


「そうだったんですね!今、行きます!メアちゃん、ごめんね!」


「いいよ。気にしないで。」


二人を笑顔で見送った。しかし…


「チッ、あのツンデレ女…せっかくアイルちゃんといい雰囲気だったのに邪魔しやがって…」


メアは部屋に戻ると写真のアイルに頬を寄せた。


「アイルちゃん…アイルちゃん…

 この写真を見ても、あの約束を思い出してくれないんだね…

 でもいいんだ…ずっと何年、何十年、何百年だろうが待ってるから…」

 

 今から約10年前…


「わたし。メアちゃん。だいすき♡

 メアちゃんはわたしのことすき?」


「うん!だいすき♡」


「じゃあ。いまよりおおきくなったら

 わたしとけっこんしよ?」


「うん。する♡」


「やった。やくそくだよ。」


「うん。やくそく。」


二人は無邪気に指切りをした。


「約束だよ…私じゃない誰かを好きになったら、針飲ませるんだから…」



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