表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/177

26.5話①お風呂での回想〜(優梨)

「ふぅ…疲れた…」

 

アリスちゃんからの指導初日をすぐに終わらせてしまって、その償いじゃないけど、つい先程まで、ミーナさんの経営している洋食屋の接客のお手伝いをしていたのだ。そして今はお風呂に入っているわけ。


「ミーナさんの洋食屋、繁盛してるんだなぁ…

 お昼とはいえ開店した瞬間、あんなにお客さんが入ってくるなんて…

 閉店の夜7時までずっとお店の席、満席状態だったし…それになにより…」


店の制服がフリフリのスカートが特徴的なウェイトレスの衣装だったのだ…ミーナさんは喜んでくれたし、アリスちゃんは慣れてるみたいだったから、恥ずかしいから着れないなんて言えなくて、それがきつかった…


「まぁでも初めてバイトみたいなことしたな…ちょっと楽しかったかも…」


〜自分が接客してた時のことを思い出す〜


『いらっしゃいませ。こちらの席へどうぞ。』


「やっぱ、恥ずい!ブクブクッ!」


恥ずかしさのあまり湯船に潜った。


「プハァ!でも…一番やっちまったのは…森でのことだよね…アリスちゃんには絶対に秘密にしなくちゃ…」


"お姉ちゃんの唇…柔らかい…"


「あかん、油断したら思い出しちゃう!ブクブク!」


再び湯船に潜った。


「プハァ!落ち着け…私…ほかのことを思い出そう…

 そうだ、そういえば、ミーナさんの親戚が手伝いに来てたな…名前は確か、ソフィーさん。

 私より優しくて、ミーナさんみたいに綺麗な人だったな…)


 〜ソフィーさんとの会話を思い出す〜


「へえ。ソフィーさんはこのお店が再開した当時から、お手伝いをしに来てるんですか?」


「うん。少しでもミーナちゃんの役に立ちたくてね。」


「ソフィーさんはこの制服って着たりしないんですか?」


「あっうん…私にはその可愛い制服は似合わないと思うから…」

 

「もったいない。絶対に似合いますよ。」

 

「そっそんな、私なんて…」

 

「アリスちゃんとミーナさんにも聞いてみましょうよ。絶対に似合うって言うと思い…」


「駄目っ!!」


「だっ駄目でしたか…?」


「ごめん、大声出して…アリスちゃんに聞くのはいいけど、ミーナちゃんに聞くのは駄目…」


「そっそうですか…?」


「ごめんね…」


どうしてミーナさんに聞くのをあんなに止めたんだろう?それにあの照れたような表情…


「わからん…」


優梨は首を傾げた。


「クシュンッ…誰か私の噂でもしてるのかな…?」


ソフィーは机の写真立てを手に取った。


「ミーナちゃん…」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ